「天聲人語(yǔ)」こども記者からの質(zhì)問(wèn)
「多子若齢化が進(jìn)んだら、子どもは貴重な存在ではなくなってしまうのでしょうか」。今月発足したこども家庭庁の記者會(huì)見(jiàn)で、小倉(cāng)將信こども政策相に対する新中學(xué)1年生の質(zhì)問(wèn)に意表を突かれた。少子高齢化が進(jìn)むなか、正反対の仮定をするとは▼だが、続きを聞いて得心した?!笖?shù)が多くなると、道具のようにしか社會(huì)に必要とされなくなるのではと心配です」。數(shù)が増えればいいのか、本當(dāng)に私たちの聲を聞いてくれるのか。根源的な問(wèn)いかけである▼會(huì)見(jiàn)に招かれたのは中1と?。钉危保橙摔巍袱长嗓庥浾摺工?。鋭い質(zhì)問(wèn)の數(shù)々に、子どもは見(jiàn)抜いていると感じた?!府惔卧紊僮踊瘜澆摺工?、年金などの財(cái)源や労働力不足を案じた大人の都合で描いたものだと▼編集者として戦後の児童文學(xué)界を牽引(けんいん)した故?松居直(ただし)さんは62年前、子どもが読みやすいようにと縦型の絵本を橫書き、橫長(zhǎng)にした。本棚に入らないと図書館から言われ、「本棚に本を合わせず本に本棚を合わせてください」と頼んだという▼同庁は、子どもに合わせた組織になれるのか。當(dāng)初は「こども庁」だった名稱に「家庭」を入れたのも、行政から獨(dú)立した第三者機(jī)関の設(shè)置が見(jiàn)送られたのも、伝統(tǒng)的な家族観を重んじる保守派が抵抗したためだった▼會(huì)見(jiàn)では、こんな質(zhì)問(wèn)も出た?!高x挙のためのアピールでなく、私たちが大人になるまで続きますか」。きょうは統(tǒng)一地方選の前半戦の投開(kāi)票日。主権者である子どもの視線を受け止めて、一票を投じたい。