徒然草 第128段 雅房大納言は、才賢く、よき人にて 、?吉田兼好 日文念書

雅房大納言:土御門雅房(1262~1302)、1295年より権大納言。
大將にもなさばやと思しける比:「大將」は、近衛(wèi)の大將のこと。雅房を大將にしたいと思ったのは 亀山法皇。以下の、密告のやり取りも法皇と近習(xí)の者の間の會話。
中墻の穴より見侍りつ:<なかがきのあなよりみはべりつ>と読む?!钢性工想Oの家との間の垣根 。
うとましく、憎く思しめして、日來の御気色も違ひ、昇進もし給はざりけり:ここは、法皇の感情を記述した部分。大納言をうとましく?にくく思い、それまでのような気持ちを寄せることも無く、大將に昇進させるなどということもなかった。
さばかりの人、鷹を持たれたりけるは思はずなれど、犬の足は跡なき事なり:雅房ほどの 立派な人が鷹を持っていたとは意想外のことだったが、それにしても生きている犬の足を切って鷹に食わせたなどの密告は証拠の無いことであった。
虛言は不便なれども、かゝる事を聞かせ給ひて、憎ませ給ひける君の御心は、いと尊き事なり:虛偽の情報は雅房卿には気の毒だが、それにしてもこのようなことを聞いて怒る上皇の動物愛護の心は尊いことだ。
畜生殘害の類なり:<ちくしょうさんがいなり>。お互いを傷つ け合う犬畜生と同じ。
偏へに愚癡なる故に、人よりもまさりて甚だし:鳥獣は無知ゆえに、人間より本能に忠実でよく見える。
一切の有情を見て、慈悲の心なからんは、人倫にあらず:「有情」は神の創(chuàng)造物の意で生き物の総稱。これに慈悲の心を持たないのは、人の道に反する。
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