【日本小4道德】11#背著竹筐
「もっこ」を背負(fù)って(背著竹筐)
作者:堀米 薫(ほりごめ かおる)
「わあ、空気が綺麗だなあ?!?/p>
(“哇,空氣好清新。”)
「お姉ちゃん、見(jiàn)て、海と山がいっぱい?!?/p>
(“姐姐,看啊,有海還有好多山。”)
凜奈さん(三年生)と優(yōu)奈さん(五年生)は、お母さんの故郷、巖手県宮古市へ引っ越してきました。引っ越しの日、二人は驚きました。近所の人達(dá)が次々と集まって、アパートへの荷物運(yùn)びを手伝ってくれたのです。
(凜奈(三年級(jí))和優(yōu)奈(五年級(jí))搬家來(lái)到了母親的故鄉(xiāng)巖手縣宮古市。搬家的這天,兩人很驚訝。鄰居們陸續(xù)聚集而來(lái),幫忙將行李搬到公寓。)
「凜奈ちゃん、優(yōu)奈ちゃん、よく來(lái)たね?!?/p>
(“凜奈,優(yōu)奈,你們來(lái)了啊?!?/span>)
出會(huì)う人は、みな口々に優(yōu)しい聲もかけてくれました。
(遇到的每個(gè)人都溫柔地說(shuō)道。)
一年後、優(yōu)奈さんの卒業(yè)式をひかえた三月十一日。突然の大きな地震が、この町を襲いました。
(一年后,臨近優(yōu)奈畢業(yè)典禮的三月十一日。突如其來(lái)的大地震席卷了這個(gè)城市。)
「津波が來(lái)るぞ!熊野神社へ逃げろ!」
(“海嘯來(lái)了!快逃到熊野神社!”)
二人も、先生や友達(dá)と一緒に、學(xué)校の裏山にある熊野神社へ向かって走り出しました。神社に著くと、境內(nèi)で友達(dá)と體を寄せ合いました。皆、恐ろしさに震え、泣いています。優(yōu)奈さんは、ほんの一瞬だけ、海の方を見(jiàn)ました。目に映った光景に、思わず息を呑みました。津波です。
(兩人和老師朋友一起朝學(xué)校后山的熊野神社跑去。到達(dá)神社后,在神社內(nèi)與朋友靠在一起。大家都害怕得瑟瑟發(fā)抖,哭了起來(lái)。優(yōu)奈一瞬朝海看去。對(duì)于映入眼簾的光景,她不禁倒吸一口涼氣。是海嘯。)
津波で、二人がお母さんと住んでいたアパートも、流されていました。三人は、その晩から高臺(tái)にあるお爺ちゃんの家に身を寄せました。
(兩人和母親一起居住的公寓也被海嘯沖走了。三人從這晚開(kāi)始投奔到了處在高地的爺爺家。)
「おうい、おにぎりをもらってきたぞ?!?/p>
(“喂,我拿來(lái)了飯團(tuán)。”)
次の日の朝、お爺ちゃんがもっこを背負(fù)って、二人の前に現(xiàn)れました。もっこの中を見(jiàn)てみると、沢山のおにぎりと飲み物が入っていました。これからは、自分達(dá)の食べ物は、がれきを乗り越え、急な坂を上り下りしながら避難所に受け取りに行かなければならないのです。お爺ちゃんは、「この辺りは、足腰が悪いお年寄りが多い。これから、避難所で受け取ったおにぎりを配ってくるよ。」と言って、また出かけて行きました。二人は、もっこを背にして行くお爺ちゃんの後ろ姿を、じっと見(jiàn)つめました。
(翌日早晨,爺爺背著竹筐,出現(xiàn)在了兩人的面前。看了一眼竹筐,里面裝著很多飯團(tuán)和飲料。從現(xiàn)在開(kāi)始必須翻越瓦礫,攀爬陡坡去避難所領(lǐng)取自己的食物。爺爺說(shuō)著:“這附近有很多腰腿不便的老人。我從現(xiàn)在開(kāi)始,要將在避難所領(lǐng)到的飯團(tuán)分發(fā)給他們?!比缓笥殖鲩T(mén)了。兩人靜靜地注視著背著竹筐離開(kāi)的爺爺?shù)谋秤啊?/span>)
その夜、二人は言いました。
(是夜,兩人說(shuō)道。)
「お爺ちゃん、私達(dá)も手伝う?!?/p>
(“爺爺,我們也來(lái)幫忙?!?/span>)
次の日、お爺ちゃんは早速、二人分のもっこを用意してくれました。二人は、避難所でおにぎりやお茶を沢山入れたもっこを背負(fù)い、お爺ちゃんと一緒に歩き出しました。石段を上るごとに、もっこの重さがずしりずしりと體にのしかかってきます。やっとの思いで、二人は、百才のお婆ちゃんがいる家にたどり著きました。
(翌日,爺爺趕緊為兩人準(zhǔn)備了竹筐。兩人背著在避難所裝了很多飯團(tuán)和茶的竹筐,和爺爺一起走了起來(lái)。每每爬上石階,竹筐就沉甸甸地壓在身上。兩人好不容易抵達(dá)了百歲奶奶的家。)
「おはようございます。朝ご飯を持ってきましたよ。」
(“早上好。我們拿來(lái)了早飯?!?/span>)
「ああ……。なんとありがたい。」
(“啊……實(shí)在是太感謝了?!?/span>)
お婆ちゃんは、二人の姿を見(jiàn)るなり、泣き出してしまいました。お婆ちゃんは、食べ物をもらいに行くことも出來(lái)ず、途方に暮れていたのです。
(奶奶一看到兩人,便哭了出來(lái)。奶奶都無(wú)法去拿食物,正一籌莫展。)
(來(lái)てよかった。本當(dāng)に良かった。)
(來(lái)了太好了。真的太好了。)
それから毎日、洋服、パン、お菓子などありとあらゆるものを運(yùn)び続けました。坂のきつい一時(shí)間の道程を、朝晝晩の三回歩く日もありました。自分の體重と同じくらいの重さの飲み水を運(yùn)ぶこともありました。歩く間は、誰(shuí)一人喋りません。黙々と歩きます。言葉も出ないほど、必死でした。
(從這之后每天,都持續(xù)搬運(yùn)著洋裝、面包、點(diǎn)心等所有的東西。坡上艱辛的一個(gè)小時(shí)的路程,有時(shí)早中晚要走三次。有時(shí)還背著和自己的體重差不多重的飲用水。行走時(shí),誰(shuí)都不說(shuō)話(huà)。默默地行走。拼命到都說(shuō)不出話(huà)。)
もっこを背負(fù)い続け、一か月が過(guò)ぎた四月。お爺ちゃんが言いました。
(持續(xù)背著竹筐,經(jīng)過(guò)了一個(gè)月的四月份。爺爺說(shuō)道。)
「二人とも、ようやく學(xué)校が始まるよな。荷物運(yùn)びは、もう終わりにしよう。」
(“你們倆終于要開(kāi)學(xué)了吧。別搬物品了吧?!?/span>)
「ううん、やめないよ。もっと皆の役に立ちたいの。」
(“不,我們不會(huì)停下的。想再給大家?guī)兔??!?/span>)
學(xué)校から帰ると、もっこを背負(fù)い、夕方の配達(dá)を続けました。
(從學(xué)校回來(lái)后,兩人背著竹筐,繼續(xù)傍晚的派送。)
避難所の閉鎖が近付いた、七月一日。二人がもっこを背負(fù)う最後の日になりました。やく百日間、休まずにもっこを背負(fù)い続けたのです。背から下ろしたもっこを見(jiàn)て、二人ははっとしました。
(臨近避難所關(guān)閉的七月一日。是兩人背竹筐的最后一天。約一百天,兩人不休息地持續(xù)背著竹筐??戳艘谎蹚谋成戏畔碌闹窨鸷?,兩人怔住了。)
「こんなにぼろぼろになっていた何て……?!?/p>
(“竟然已經(jīng)變得那么破了……”)
二人は、顔を見(jiàn)合わせると、満足そうに微笑み合いました。
(兩人面面相覷后滿(mǎn)足地微笑著。)

