喉が渇いた（口渴）

作者：ウーリー＝オルレブ

訳者：母袋　夏生（もたい　なつう）

僕達(dá)の寄宿學(xué)校に、今年になって転校してきたエルダッドは、僕がゆっくり水を飲もうとすると、邪魔する。皆と一緒に並んで、冷たい水道の蛇口に飛び付いている時(shí)でも、うるさい。（今年轉(zhuǎn)校到我們的寄宿學(xué)校的埃爾戴特，總是在我準(zhǔn)備慢慢喝水的時(shí)候打擾我。和大家一起排隊(duì)，搶著冷自來水的水龍頭的時(shí)候，也很啰嗦。）

「イタマル、もう、いいだろ。水道の水を、全部一人で飲むつもりかい。他にも待ってる人がいるのが、見えないのか?！工趣膜膜?。（埃爾戴特責(zé)備道：“伊塔馬爾，你夠了吧。你是打算一個(gè)人把自來水全部喝掉嗎？還有其他等著喝水的人，你看不到嗎？”）

水を飲む楽しみをおじゃんにしたくないから、我慢してるけど、でなかったら、一発お見舞いしてやるところだ。（由于不想中途打斷喝水的樂趣，我選擇了忍耐，否則，就要揍他一發(fā)了。）

運(yùn)の悪いことに、そのエルダッドと同室になってしまった。同じ部屋で、寢起きすることになったのだ。（不幸的是，我和埃爾戴特分在了同一宿舍。要在同一個(gè)房間生活。）

寢る時(shí)間になったので、僕は明りを消した。エルダッドが起きて、明かりをつけた。僕は、起き上がって明りを消し、スイッチのそばから動(dòng)かなかった。エルダッドが起きて、僕を押しのけて明かりをつけた。僕は押し返して、明りを消し、その後はもう、明かりなんかそっちのけで、毆り合いの大喧嘩になった。暗くしたり、明るくしたりしながら。同室のダニエルは、ぐちぐち文句を言い続け、やっぱり同室のミッキーは、黙っていた。（到了入寢時(shí)間，我把燈關(guān)了。埃爾戴特起來打開了燈。我起來關(guān)上了燈，然后待在開關(guān)旁邊不動(dòng)。埃爾戴特起來把我推開后打開了燈。我把他推回去，關(guān)上了燈，這之后，已經(jīng)不顧燈了，我們大打出手。一會(huì)暗，一會(huì)亮。同一宿舍的丹尼爾啰啰嗦嗦地不斷發(fā)著牢騷，同宿舍的米奇果然沉默不語。）

ミッキーも、今年になって寄宿學(xué)校にやって來た子で、僕、ダニエル、エルダッドと一緒の部屋になった。四番目のルームメイトだ。でも、誰もミッキーに構(gòu)わない。小柄で痩せた、無口な子だ。いつもぼんやり考え込んでいて、聲をかけられても聞いてなかったりする。詩を書くが、勉強(qiáng)は苦手だ。（米奇也是今年來到寄宿學(xué)校的孩子，和我、丹尼爾、埃爾戴特在同一間房間。他是第四個(gè)室友。不過，誰都不理會(huì)米奇。他是個(gè)身材瘦小、沉默寡言的孩子。他總是心不在焉地思考著，就算向他搭話，他也沒聽到。他會(huì)寫詩，但是不擅長學(xué)習(xí)。）

ある日、ふと、僕は、ミッキーの水を飲む様子が気になった。（某日，我突然在意米奇喝水的樣子。）

僕はいつも、皆が水を飲み終えて行ってしまってから、ゆっくり蛇口に近付くようにしていた。皆と一緒の時(shí)は、サンダルを直しているふりをしたり、何か他のことをしているふりをしたりして、一人きりで水が飲めるまで待つ。（我總是在大家喝完水離開之后，慢慢接近水龍頭。當(dāng)和大家一起的時(shí)候，假裝在整理涼鞋，或者假裝在做其它的什么事，一直等到能一個(gè)人喝水的時(shí)候。）

流れている水や、透けたガラスの器に注がれた透明な水を見るのって、何だか素?cái)长馈Ａ鳏欷胨耸证蛏欷肖筏?、水が手から滴り落ちる感觸を、うっとりと楽しむ。目を閉じると、映畫みたいに、砂漠の砂嵐が目の前に浮かんでくる。歩いては倒れ、また起き上がる自分の姿が見える?？冥锨い啤nの間はざらざらした砂粒だらけ、唇がひりひりと焼け、舌は腫れあがり、熱に浮かされたみたいに、僕は聲を出そうとする。（看著流淌的水，看著倒入透明玻璃容器的水，總感覺好棒啊。將手伸向流出的水，陶醉地享受著水從手上滴落的觸感。閉上眼眸，沙漠的沙暴如畫一般浮現(xiàn)于眼前。我看到了自己走走跌跌，又爬起來的身影?？诳柿耍X間滿是粗糙的沙粒，唇瓣被曬得火辣辣的，舌頭腫起，就好像發(fā)燒了一般，我想要發(fā)出聲音。）

「水。水を?！梗ā八＝o我水?！保?/p>

別の時(shí)は、僕は、筏に乗って海を漂っている。ちょうど、沈沒船のドアの上だ。死にそうなほど、喉が渇いている。塩っぱい海水の青い波に揺られ、灼熱の太陽にじりじり焼かれている—。そこで、僕は、水道の栓を捻って水を飲む、でも、そこで誰か來たりすると、肩を押されて、「なあ、もういいだろ。他にも水を飲みたいやつがいるんだ?！工妊预铯欷搿＃ㄆ渌鼤r(shí)候，我坐筏在海上漂流。正好在沉船的門上?？诳实娇焖懒艘话恪ｋS著咸澀的青色海浪搖晃，被灼熱的太陽毒曬。這時(shí)，我擰開了水龍頭準(zhǔn)備喝水，然而，不知誰來了，按著我的肩道：“喂，夠了吧？還有其他人要喝水?！保?/p>

なんで、ゆっくり、のんびり飲ませてくれないんだろう。僕がわきにどけば、ちょっと飲んで、皆それで行っちゃうってのに。（為什么不能讓我悠閑地喝水呢？我退到旁邊，稍微喝了一點(diǎn)水，大家明明已經(jīng)離開了。）

ミッキーが來た。（是米奇來了。）

僕は、「飲めよ。」と言った。（我說道：“喝啊?！保?/p>

「いや、いいよ?！工?、ミッキーが言った?！羔幛扦いい螭馈！梗ā安挥昧恕！泵灼嬲f道，“我待會(huì)兒喝?！保?/p>

「いや、いいよ?！工?、僕は言った?！革嫟幛琛！梗ā皼]事?！蔽艺f道，“你喝吧?！保?/p>

「飲めよ。構(gòu)わないから。」（“沒關(guān)系。你喝吧?！保?/p>

僕は、むかっとして、蛇口の栓をしめた。ミッキーが、栓を捻って屈み込こんだ。僕と、そっくりおんなじ仕草だ。（我怒氣沖沖地關(guān)上了水龍頭。米奇擰開水龍頭向下蜷身。和我是一樣的動(dòng)作。）

こいつ、喉の渇きを知っているんだ。ミッキーが、だ。（米奇這家伙知道口渴的感覺。）

ミッキーは目を閉じ、水が、ミッキーの顔や首筋を伝って、滴り落ちていく。僕は、その様子を眺めていた。（米奇閉著眼，水順著米奇的臉和脖頸處滴落。我眺望著他喝水的樣子。）

僕は、芝生に腰を下ろした。ミッキーが飲み終えると、僕は蛇口に戻った。ミッキーが、芝生で僕を見ていた。（我坐在了草坪上。米奇一喝完，我回到了水龍頭處。米奇在草坪上看著我。）

「ミッキー、君、喉の渇きを感じられるの?！工?、僕は聞いた。ミッキーが、うんと頷いた。それ以上は、二人とも喋らなかった。（“米奇，你能感覺到口渴嗎？”我問道。米奇頷了頷首。這之后，兩人都沒說什么。）

それからは、喉が渇くと、僕達(dá)は二人で庭に下りて、どっちが先かなんて気にしないで、水を飲むようになった。（從此以后，我們一口渴，就兩人一起來到庭院，不在意孰先孰后地喝水。）

ある日、僕達(dá)は、ガリラヤ湖に行って、顎の上辺りの深さの所まで進(jìn)んで、つかった。（某日，我們來到加利利湖，前進(jìn)到水深至下顎稍微上面一點(diǎn)的地方，然后沉浸在其中。）

そのまま、僕達(dá)は、丸一時(shí)間ぐらい湖の中に立っていた。沈沒船のドアに乗っているつもりでいたけれど、疲れたので、湖の水をごくんと飲んだ。ちらっと、ミッキーの方を見ると、ミッキーも、大きく口を開けて水を飲んでいた。穏やかなガリラヤ湖の、青く滑らかな湖水が喉に吸い込まれていき、真晝の太陽が、ぎらぎらと照りつけていた。（我們就這樣，在湖中站了大約整整一個(gè)小時(shí)。雖然是假裝乘在沉船的門上，因?yàn)樘哿?，喝了一口湖水。我瞥了一眼米奇，只見米奇也大口喝著水。平靜的加利利湖的青色順滑的湖水漸漸吸入喉中，正午的太陽耀眼地照射著。）

「イタマル、僕ねえ。」と、ミッキーが言った?！负盲逝巫婴い毪螭??！梗ā耙了R爾，我啊。”米奇說道，“有喜歡的女孩子?！保?/p>

どきどきした。それまで、僕達(dá)は、あんまり口をきいたことがなかった。（我小鹿亂撞。迄今為止，我們都沒怎么說過話。）

「その子ってね、目をつむって、喉が渇いたなあっていうふうに、水を飲むんだ?！梗ā澳莻€(gè)女孩子，閉著眼，一副好像口渴的樣子，喝著水。”）

僕は、目をつむって、そんな女の子に僕も會(huì)いたいと思った、そしたら—、「喉が渇いたって感じる?！工盲坡劋￥饯欷椤ⅳ饯欷兢齑螭胜盲?、別々に世界を旅したりして、またどこかで會(huì)いたいと戀焦がれながら、目をつむって水を飲むのだ。（我閉著眼，我也想見見那樣的女孩子。然后，問她：“你能感覺到口渴嗎？”之后，我們長大成人，各自在世界上旅行，然后一邊苦苦思戀想在哪里相見，一邊閉著眼喝水。）

詞匯

飛び付く：撲過來（去）；（被吸引得）搶著干、爭著干

つつく：撞、推、捅、戳、啄；欺負(fù)、虐待；挑拔；挑毛病、吹毛求疵；用筷子和喙等戳著吃

おじゃん：事情在中途中止、失敗

寢起き：睡醒、起來；起居、生活

そっちのけ：扔在一邊、拋開不管、不顧

作業(yè)

1.讀課文

2.參照例句看圖寫話：

3.閱讀圖片內(nèi)容：