FROM https://monogatary.com/episode/78170 僅限于個(gè)人學(xué)習(xí)與欣賞。 お題：【YOASOBI】東京、二人の波形 千代子ちゃん 元?dú)荬摔筏皮耄績(jī)Wは今日やっと期末試験が終わったよ。あとは夏休みを待つだけ。 千代子ちゃんのことだから、きっと期末試験ってなに？そっちの時(shí)代の夏休みってどんな感じなの？って興味津々なんだろうな。 學(xué)校で習(xí)ったことをどれくらい覚えてるか試されるのが期末試験。今回の範(fàn)囲が江戸時(shí)代までだったから、秋からは千代子ちゃんの時(shí)代のことも勉強(qiáng)するはずだよ。 夏休みは一か月くらいで、宿題も多いし部活動(dòng)もあったりで結(jié)構(gòu)忙しいかな。友達(dá)と遊ぶのは超楽しいんだけどね！ ていうか、僕の名前の読み方分からないって今更すぎるでしょ(笑) ときと、って読むんだよ。珍しい名前だけど気に入ってる。 僕は受験生だから希望の高校に行けるように勉強(qiáng)しないとだけど、千代子ちゃんとの手紙が息抜きになってて本當(dāng)に助かってる。ありがとね。 時(shí)翔より 2023年、夏。 數(shù)か月前から僕は大正時(shí)代に生きる女の子と手紙のやりとりをしている。 配達(dá)などの詳しい仕組みは分からないけど僕は彼女が本當(dāng)に大正時(shí)代に生きていると信じていて、この手紙で少しでも日本史の勉強(qiáng)が楽になればと続けている。 ...いや、実際は彼女とのやりとりが楽しいから続けているというのが本音だ。 男子校に通う僕にとって彼女からの手紙は何というかもう、本當(dāng)に素晴らしいものなのだ。彼女の紡ぐ言葉は美しく優(yōu)しい。初戀が大正時(shí)代の女の子。なんか超ロマンチックじゃん。これが大正ロマンというやつなのか。違うか。 このことは信じてもらえないだろうから誰(shuí)にも言ってない。彼女もそうらしい。 これは二人だけの秘密だ。そう思うと彼女からの手紙が一層待ち遠(yuǎn)しくなった。 時(shí)翔くん お手紙ありがとう。 ごめんごめん、名前の読み方を聞くきっかけが無(wú)かったの。ときと、って読むんだね、とっても素?cái)长薯懁? 期末試験のことも夏休みのことも、私が気になること全部分かってくれていて嬉しい。 夏休み、お勉強(qiáng)頑張ってね。私も時(shí)翔くんからのお手紙を糧に毎日家事と弟たちのお世話頑張るよ。秋から學(xué)ぶこの時(shí)代のこと、私も知りたいなあ。でも知ってしまったらこれからの人生楽しくないよね。頭の中で、これからのこと、それから時(shí)翔くんのいる時(shí)代の事を想像して楽しむね。 今日ね、お灑落して友達(dá)と銀座通りへ出かけてきたの。真っ赤な口紅を引いたきれいなお姉さんが沢山いて、私も何年かしたらあんなふうになるんだって決めた。きれいになって時(shí)翔くんに會(huì)ってみたいなあ、なんて。 千代子より 彼女が僕に手紙を出したきっかけについて聞いたことがある。 ふと思い立って、彼女は百年後の東京の街並みや文明のことについてあれこれ想像を膨らませ、紙に書いてみたらしい。 用があってその場(chǎng)を離れたら紙は消えていた。誰(shuí)かが裏紙にでも使ったのかな、と彼女はあまり気にも留めずそのことはすっかり忘れていた。 百年後の未來(lái)から返事が屆くまでは。 宛先も送り主も書かれていない紙が勉強(qiáng)機(jī)に置いてあった。開いてみたら「百年後」というタイトルが見え、下には何だかよくわからないことが箇條書きで書かれていた。 弟がふざけて置いたのか、と思ったが百年後という割にはすでに存在しているものも書かれており(「勝手にお洋服を洗ってくれる機(jī)械ができている」というのはきっと洗濯機(jī)のことだろう)、心底訳が分からなかった。 でも書いてあることが面白くて、僕はその紙の裏に今存在する物、しない物を答え合わせのように書いた。 それがまた、いつの間にか時(shí)を超えて大正時(shí)代まで屆けられたというわけだ。 千代子ちゃん 大人になった千代子ちゃん、綺麗なんだろうなあ。僕たちもあと5年たったら大人だね。 先のこと知りたくないって言うけどさ、僕からの最初の手紙でこれから発明される物とかだいたい分かっちゃったでしょ(笑) 長(zhǎng)生きして、洗濯機(jī)使ってみてよ。絶対感動(dòng)するから。 それよりさ、千代子ちゃんがめちゃくちゃ長(zhǎng)生きしたら小さい頃の僕に會(huì)えるのかな？ 同じ東京住みだし、可能性は無(wú)くはないよね。 僕も一目でいいから會(huì)いたいな。 時(shí)翔より 一目でいいから會(huì)いたい。好きだから。 最後の言葉は書かずに飲み込んだ。 純粋に時(shí)代を超えた文通が面白くて僕に手紙を送ってくれる彼女に、そんなことを突然伝えたらさすがに引かれてしまう。 手紙はいつも書いてからきっちり10日で彼女に屆く。逆も同じ。 だからいくらすぐに返事を書いても屆くのには時(shí)間がかかる。 手紙じゃなくて彼女にスマホを?qū)盲堡皮欷郡榱激い韦恕? そしたら毎日やりとりができるし、聲も聞ける。畫面越しに笑い合うことだってできるだろう。 そういえば彼女は色々な機(jī)械の発明に納得していたけれど、スマホについてだけは全く理解も想像もできないと言っていた。 當(dāng)たり前か。毎日使ってる僕ですらさっぱり仕組みが分からないのだから。 時(shí)翔くん お手紙ありがとう。 たしかに私もう色んなこと知っちゃったね。洗濯機(jī)使ってみたいし、エアコンだっけ、そんなものがあったら家から出なくなっちゃいそう。未來(lái)にはこんなものができてるんだよって、みんなに言って自慢したいけど絶対信じてもらえないよね、なんだか悔しい。 時(shí)翔くんに會(huì)えるくらいまで絶対長(zhǎng)生きするよ。約束。 時(shí)翔くんに會(huì)えたら伝えたいと思ってたことがあるんだけど、もう今ここに書いてもいいかな。 時(shí)翔くん、好きだよ。 すごくすごく會(huì)いたい。 時(shí)翔くんと手を繋いで、東京のまちを歩いてみたい。 そのためならいつの時(shí)代にだって行くから。 ごめんね急にこんなこと言って。気持ち悪いよね。こんな手紙捨ててくれていいよ。返事も無(wú)理に書かなくていい。ただ伝えたかったの。 千代子より 彼女からそんな手紙が屆き、僕が嬉しさのあまり絶叫して母に怒られたのは夏休み最終日のことだった。 いつもうるさい小學(xué)生の弟が山積みの宿題のおかげで靜かだから、僕の叫びが余計(jì)に響いたのだろう。 日が暮れる。もう夏が終わる。 その日の夜、僕は晩御飯を食べ終えて父の見ているニュース番組をぼんやり眺めていた。 そろそろ部屋に戻って明日の準(zhǔn)備でもしよう、そう思って立ち上がろうとしたとき、アナウンサーの言葉を聞いて僕の頭は真っ白になった。 「関東大震災(zāi)の日から、明日で100年を迎えます」 関東大震災(zāi)。日本史が苦手な僕でも知っている未曽有の大災(zāi)害だ。 慌ててスマホを取り出し、関東大震災(zāi)を検索する。 1923年9月1日発生。死者およそ10萬(wàn)5千人、うち東京は7萬(wàn)人。 ...大丈夫、まだ彼女が巻き込まれると決まったわけじゃない。そう信じようとすればするほど涙が止まらなくなった。今からでもどこか遠(yuǎn)くに逃げるよう手紙を書こう。告白の返事なんて今はどうでも良かった。どうか奇跡が起きて、一分一秒でも早くこの手紙が彼女のもとへ屆きますように。屆くまで10日もいらないでしょ。神さまお願(yuàn)い、なんでもするから。 千代子ちゃん お願(yuàn)いがあります。今すぐできるだけ遠(yuǎn)くに向かってください。大切な人たちを連れて。 明日、信じられないくらい大きな地震が東京を襲います。 落ち著いたらまた手紙をください。いつまでも待ってます。 時(shí)翔より 時(shí)は過(guò)ぎ、季節(jié)はすっかり冬になった。 あれ以來(lái)彼女からは何の音沙汰もない。 何度か僕から手紙を書いてみたが、それを彼女に送ることはもうできなくなっていた。 窓の外の雪を眺めながら日本史の問(wèn)題集を解く。関東大震災(zāi)は1923年。あの日以來(lái)この年號(hào)を忘れたことはない。でももう何の役にも立たない。 何でもっと早く気付けなかったんだろう。 僕は何度も自分を責(zé)めた。 中學(xué)を卒業(yè)し、高校生になった。 梅雨もようやく明けようとしているある雨の日、僕はクラスで親しくなった友人の家に遊びに行った。 彼の家に著くと優(yōu)しそうなおじいちゃんが出迎えてくれた。 「友達(dá)の時(shí)翔くん。時(shí)を翔けるって書くんだよ、かっこいいよね?！? そう友人に紹介され、おじゃまします、と會(huì)釈をすると、 「時(shí)翔くん...ようこそ、ゆっくりしていってね?！? と少し驚いたような顔でそう言われた。 帰り際、僕はおじいちゃんから一枚の紙を手渡された。 家に帰るまで待ちきれずに道端で傘を差したままそれを開くと、そこには見覚えのある、僕がずっと待ち望んでいた字があった。 雨の音が遠(yuǎn)のく。僕の心は一瞬であの夏に戻っていた。 時(shí)翔くん あの時(shí)はお手紙ありがとう。私は震災(zāi)から奇跡的に生き殘って、今こうして長(zhǎng)生きできています。 震災(zāi)に遭って何週間か後に家のあった場(chǎng)所に行ってみたら時(shí)翔くんからの手紙が落ちていました。他のものは全部燃えて無(wú)くなっていたのに?；黏à皮閷盲い郡韦猡筏欷蓼护蟆? 私を助けようとしてくれてありがとう。時(shí)翔くんの手紙を読んで涙が止まりませんでした。 私はあんなに勝手に気持ちをぶつけたのに。 すぐに返事を書いたのだけど、もうそちらの時(shí)代には屆かないみたいでした。だから、息子が時(shí)翔くんに巡り合ってくれる奇跡を信じてこの手紙を託します。 そういえば、洗濯機(jī)もエアコンもこの目で見ることができました。洗濯機(jī)は私が誰(shuí)よりも先に考えたと勝手に思ってるけどね。他にも時(shí)翔くんの言ってた沢山の機(jī)械で生活が豊かになりました。 私は病気でもうすぐこの世を去ります。來(lái)月で80歳だから、それまでは頑張りたいんだけど。 時(shí)翔くん、私たち未來(lái)のどこかで會(huì)えるよね。楽しみにしています。 千代子より 涙が頬を伝った。あの日とは違う溫かい涙だった。 生きていた。彼女はあの震災(zāi)をくぐり抜けて、憧れていた綺麗なお姉さんになれた。それだけで十分だった。そのうえ最期の時(shí)に僕を思い出して手紙を書いてくれたのだ。 スマホと同じ、本人たちにも仕組みがさっぱり分からない文通。 スマホを使ったら色んな場(chǎng)所にいる人と繋がることができるけど、未來(lái)には色んな時(shí)代の人と繋がることができる機(jī)械があったりするのかも。 そんなことをふと考え、僕も彼女のように未來(lái)のことについてあれこれ想像を膨らませてみる。 僕も長(zhǎng)生きして、お土産話いっぱい持っていくから待っててね、千代子ちゃん。 そう誓うと彼女が微笑んでくれたような気がした。 空を見上げると、いつのまにか雨は止んでいた。 さあ、今年も夏が始まる。 僕は傘をたたみ、大きな一歩を踏み出した。