最美情侣中文字幕电影,在线麻豆精品传媒,在线网站高清黄,久久黄色视频

歡迎光臨散文網(wǎng) 會員登陸 & 注冊

【GPT機翻】戰(zhàn)國小町苦勞譚 (戦國小町苦労譚)- 169 [千五百七十七年 八月中旬]

2023-05-27 22:39 作者:愛吃果凍的沙耶  | 我要投稿

書名 戰(zhàn)國小町苦勞譚

-------------------------------------------------------------------

作者: 夾竹桃

原作:http://ncode.syosetu.com/n8406bm/

翻譯工具:ChatGPT

*機器輸出的翻譯結(jié)果UP未做任何修正,僅供試閱。標題章節(jié)號為原翻譯版的順延。*

-------------------------------------------------------------------

千五百七十七年 八月中旬(*原文網(wǎng)頁序列號 - 193)

里見家の居城である佐貫城に籠城している里見義弘の許に兇報が屆いた。


里見義弘正在其居城佐倉城進行籍城,接到了不祥之消息。


それは里見水軍の要でもある勝山城が、織田軍の猛攻に遭い落城寸前だと言う。


那是里見水軍的關(guān)鍵之所——勝山城,在織田軍的猛攻下岌岌可危,幾乎要失守了。


報告を受けた義弘は膝から崩れ落ちそうになり、それを隠すためにも足を踏み鳴らして立ち上がった。


聽到匯報,義弘差點跪倒在地,為了掩蓋這種情況,他踮起腳尖站了起來。


浮島に守られた勝山城は難攻不落の城塞であり、こうも容易く攻略されるとは悪夢でも見せられているかのようだった。


被浮島守護的勝山城是一座難以攻破的城堡,如此輕易地被攻陷,簡直像是在做夢一樣。


勝山城の陥落を防ぐべく救援を派遣しようとしたが、その計畫が実行されることはなかった。


為了防止勝山城的陷落,曾計劃派遣援軍前往,但該計劃未能實施。


その後も矢継ぎ早に報告が舞い込み、その悉(ことごと)くが危急を報せるものである。


隨后,快速接連不斷地收到報告,這些報告全部都是有關(guān)緊急情況的通報。


勝山城だけにとどまらず、その補完関係にある金谷城と岡本城までもが砲火に曬されており救援を求めてきた。


不僅是勝山城,與其補完關(guān)系的金谷城和岡本城也受到了炮火的襲擊,并請求援助。


悪いことは重なるもので、物見から最新の報告として織田軍の艦船が佐貫城近くの海岸に姿を見せたと言う。


壞事往往會連續(xù)發(fā)生,據(jù)物看來,據(jù)報道說織田軍的船只出現(xiàn)在佐倉城附近的海岸上。


更には小型挺を繰り出して、地上部隊を続々と展開しているのだ。


而且他們還展開了小型武器,接連不斷地部署地面部隊。


最早一刻の猶予もない事態(tài)に追い込まれ、義弘はこれを阻止すべく配下の將に叫ぶ。


被迫處于毫無緩沖的緊急狀態(tài),義弘大喊著讓手下將領(lǐng)們阻止這一情況。


「織田軍の上陸を許してはならん! 奴らの態(tài)勢が整う前に叩くのだ!」


“不可允許織田軍上岸!必須在他們準備完備前打擊!”


義弘の號令一下、元々兵力を集中させていた佐貫城に詰めていた將兵達が次々と出陣の準備を整える。


義宏一聲令下,原本集中兵力守備在佐倉城的將士們紛紛整裝出征。


ここが勝負所と踏んだ義弘は、自身も前線に立つと最低限の防備を殘して全兵力で織田軍を叩くべく、佐貫城から出立した。


義弘認為這是決戰(zhàn)之地,他親自帶兵前往,只留下最基本的防備,全力攻擊織田軍,他從佐貫城出發(fā)。


織田軍が今も上陸中の海岸は、現(xiàn)在で言う千葉県富津市の新舞子海岸であり、佐貫城から目と鼻の先にあるため小細工を弄(ろう)するよりも數(shù)的優(yōu)位を押し付ける作戦だ。


織田軍正在登陸的海岸,即今天的千葉縣富津市新舞子海岸,這里離佐倉城非常近,所以策略并不是耍花招,而是要發(fā)揮數(shù)量優(yōu)勢。


「見よ! 奴らの船は沖に留まっておる。今こそ好機! 既に上陸済みの部隊は僅かじゃ、里見武者の底力を見せてくれる。者どもかかれ!」


"看?。∷麄兊拇T诤0陡浇,F(xiàn)在是個好機會!已經(jīng)登陸的部隊很少,展現(xiàn)出里見武士的實力吧。大家,上??!"


義弘の目には沖の母船と海岸を小型艇で往復(fù)し、上陸に手間取っている織田軍の姿が飛び込み、これが彼らを視野狹窄(きょうさく)に陥らせた。


在義廣的眼中,大船和海岸的小船往返,織田軍在上岸時手忙腳亂的情景顯而易見,這使他們的視野變得狹窄。


地上部隊のみに限って言えば、彼我の戦力差は五倍以上に達する。これは負ける方が難しい狀況であり、織田軍と混戦狀態(tài)に持ち込めれば艦砲射撃も防げる一石二鳥の狀況だった。


如果僅考慮地面部隊,雙方的戰(zhàn)力差距已經(jīng)達到五倍以上。這是在一個難以失敗的情況下,在與織田軍混戰(zhàn)的情況下,既可以避免艦炮轟擊,也可以殺兩鳥之間的局面。


この時代の常識として大砲と言うものは攻撃力に優(yōu)れるが、命中精度が低いため射線上に自軍が存在する狀況ではとても撃てたものではない。


作為這個時代的常識,大炮具有很強的攻擊力,但由于精度低,當(dāng)友軍在射程范圍內(nèi)時不適合開火。


自軍の兵たちの頭越しに砲撃などしようものなら、風(fēng)向きや砲に込めた火薬の量次第では自軍の將兵を吹き飛ばしてしまう代物だ。


如果試圖通過我軍士兵的頭部進行炮擊,取決于風(fēng)向和炮彈中的火藥量,可能會導(dǎo)致我軍將士被吹飛。


端的に表現(xiàn)するならば巨大化した火縄銃であり、砲弾が球形かつ重すぎるために著弾點が何処になるかは運しだいであろうと推測した。


如果直接表達的話,它就是一支巨大化的火槍,由于炮彈是球形且過重,落點將取決于運氣。


義弘は常に沖の敵母船と上陸中の織田軍の部隊とを結(jié)ぶ直線の延長線上に自軍がくるようにして腳の速い騎馬部隊をけしかける。


義弘總是督促速度較快的騎兵部隊沿著連接沖敵母船和正在登陸的織田軍隊的直線延長線向自己的軍隊趕去。


するとこれを見據(jù)えていたかのように、沖に浮かんでいる織田軍の艦船が一斉に火を噴いた。


然后,就像在注視著這一切一樣,在海上浮動的織田軍艦船齊齊地噴出了火焰。


地上に展開する織田軍の頭越しに砲弾が飛來し、里見軍本隊から突出した騎馬部隊を吹き飛ばす。


砲彈從織田軍的頭頂飛來,掃蕩了里見軍主力部隊中突出的騎兵部隊。


織田軍の艦船に裝備されている砲は、義弘が想像したような舊式の物ではなく、後裝式かつ砲弾も流線形の外殻に包まれた最新式の物だった。


織田軍的艦船上裝備的炮不是義弘所想象的舊式武器,而是后裝式的、炮彈也被流線型的外殼包裝的最新型號。


砲弾の後ろに火薬を押し固める必要が無く、常に一定量の炸薬がセットされているため、砲弾の飛距離も把握しやすく、誤射を恐れずに砲撃出來るのだ。


炮彈后面不需要壓實火藥,并且炸藥始終設(shè)有一定量,因此可以更輕松地掌握炮彈的飛行距離,不必擔(dān)心誤射,能夠進行炮擊。


雷鳴の如き轟音と、吹きあがる砂煙が収まったころ、義弘たちの視界に入ったのは大きくえぐれた地面と辺り一面に広がる地獄絵図だった。


當(dāng)雷鳴般的轟響聲和翻滾的煙塵平息下來時,出現(xiàn)在義弘等人眼前的是巨大的凹陷地面和到處都是地獄般的景象。


およそ人の形をとどめている死體が少ないような有様であり、人の物か馬の物かも判らない血と肉片が散らばる有様だ。


大約保留著人形的尸體很少,像是四分五裂的血肉殘骸無法分辨是人還是馬。


砲撃のショックから里見軍が立ち直る前に、織田軍の艦船から第二射が叩きこまれる。


在里見軍恢復(fù)過來之前,織田軍的船艦進行了第二輪攻擊,讓他們再次受到了沖擊。


しかし、この砲撃は一射目程の効果を発揮しなかった。里見軍の將兵が竦(すく)みあがって一斉に足を止めたため、砲撃は彼らのかなり手前に著弾する。


然而,這次炮擊并未產(chǎn)生太大效果。由于里見軍的將士們同時驚起并停下了腳步,炮彈落在他們的相當(dāng)前方。


それでも著弾と共にまき散らされる破片や、舞い上げられた土砂などに曬された最前線の里見兵が被害を受けた。


然而,隨著著陸,處于最前線的里見士兵遭受了破片和升騰的泥土和砂石的影響,受到了傷害。


「ひっ……退(ひ)け! 太鼓を鳴らせ撤退じゃ!」


「快走……撤退!擊響鼓聲,全員撤退!」


義弘は喉が裂けんばかりに叫ぶと、全軍を丘陵地帯の後ろまで退避させるべく行動する。


義廣大喊著,讓全軍行動起來,將其撤退到丘陵地帶的后面。


それに対する織田軍側(cè)の第三射は無かった。わざと見逃されているような屈辱を感じつつも、義弘たちは佐貫城へと逃げ帰る羽目となる。


對此,織田軍沒有做第三輪攻擊。雖然感到像是被故意忽略了一樣的屈辱,但義弘們不得不逃回了佐倉城。


沖合に浮かぶ艦の甲板にて、望遠鏡を覗き込みながら里見軍が撤収していく様を眺めていた信忠は感嘆の聲を上げる。


站在漂浮在沖上的船甲板上,信忠一邊透過望遠鏡觀察著里見軍隊撤退的情景,一邊發(fā)出感嘆聲。


「敵ながら良き將と、兵たちだ。出鼻を挫(くじ)かれ、続いて追撃まで受けたと言うのに即座に兵を纏めて撤退してみせたぞ」


“雖然是敵人,但是將領(lǐng)和士兵們都是優(yōu)秀的。即使我們的鼻子被打折,還受到了追擊,他們立刻組織部隊撤退。”


先制攻撃こそ成功したものの、里見軍を壊滅するには至らなかったのだが、信忠はこれを気にしていなかった。


盡管先發(fā)制人的攻擊取得了成功,但并未使里見軍覆滅,然而信忠對此并不在意。


一定の損害を與えた上に、彼我の戦力差をまざまざと見せつける事が出來た。今後は里見軍の動きも、常に砲撃を意識して鈍くなると言うものだ。


我們不僅給予了對方一定的損害,還讓對方清楚地看到了他們與我們的戰(zhàn)力差距。從現(xiàn)在開始,里見軍也會時刻意識到炮擊對他們的威脅,變得更加遲鈍。


「地上部隊の展開はどうなっておる?」


「地面部隊的部署情況如何?」


「はっ! 小型艇による往復(fù)輸送ではかなりの時間を要します??证椁瓒ㄍà甓粘潭趣胍娹zみとのことです」


“啊!利用小型艇來回運輸需要相當(dāng)長的時間。預(yù)計需要兩天左右的時間才能按計劃完成?!?/p>


「ふむ、虎の子の強襲上陸艇を用いるべきだったか。しかし、今の一戦で暫くは里見も近づけまい。物見には警戒を厳にするよう伝えよ、決して注意を怠るな」


“嗯,我們應(yīng)當(dāng)使用虎子強襲登陸艇。但是,在這次戰(zhàn)斗之后,里見暫時也不會靠近了。告訴偵查人員要嚴密警戒,絕不可懈怠?!?/p>


「はっ!」


"「はっ!」" translates to "「哈!」" in Simplified Chinese.


まさに鎧袖(がいしゅう)一觸(いっしょく)の言葉通り里見軍を追い払った織田軍だが、里見軍本體は未だ健在である。


就像“鎧袖一觸”的說法一樣,織田軍成功地驅(qū)逐了里見軍的部分,但里見軍的主力仍然健在。


騎馬部隊を失ったのは痛恨だが、それでも徒(いたずら)に被害を拡大することなく兵を退かせた。


失去了騎馬部隊雖然嚴重,但我們還是沒有在徒增傷害的情況下撤退了軍隊。


信忠は里見軍の評価を一段階引き上げることにする?,F(xiàn)里見家當(dāng)主の義弘は関東の覇者たる北條家と何度も戦い、領(lǐng)土の切り取り合いを繰り返しながらも里見家全盛期を築いた切れ者だ。


信忠決定將里見軍的評價提高一級?,F(xiàn)任里見家主義弘曾多次與關(guān)東霸主北條家作戰(zhàn),反復(fù)爭奪領(lǐng)土,但他仍然成功地建立了里見家的全盛時期。


里見攻めはあくまでも北條攻めの前哨戦という位置づけなのだが、そう簡単には事が運びそうにないことを感じ取っていた。


里見攻勢雖然只是北條攻勢的前哨戰(zhàn),但我感覺事情不會那么容易順利進行。


信忠が予想したように、その後の里見軍は織田軍を警戒して徹底した籠城の構(gòu)えに入る。信忠は里見軍本體を釘付けに出來ている期間を活用し、まずは勝山城を陥落させた。


正如信忠所預(yù)期的那樣,隨后的里見軍開始警惕織田軍并采取了完全的固守態(tài)勢。信忠利用這段時間將里見軍的主力牢牢固定,首先攻克了勝山城。


勝山城は後回しにし、最優(yōu)先で勝山湊を使用できるように整備すると、制海権を確保していることを盾に尾張から次々と資材等を運搬させる。


把勝山城放在后面,首要任務(wù)是整修勝山碼頭,借此確保海權(quán),并運輸來自尾張的物資等。


勝山湊を物資集積拠點として利用し、何もなかった佐貫城沿岸部に複數(shù)の簡易防衛(wèi)拠點を構(gòu)築しはじめた。


在將勝山港作為物資集中基地的同時,開始在原來毫無防御的佐倉城沿岸建設(shè)多個簡易防御堡壘。


これは織田軍が火砲を主力とするまで得意としていた付城戦術(shù)であり、地上戦を展開する上では極めて有効な手段と言える。


這是織田軍隊在火砲成為主要武器之前所擅長的附城戰(zhàn)術(shù),對于地面戰(zhàn)斗而言是非常有效的手段。


義弘とて自分の目の前で、敵軍が拠點構(gòu)築している間中ずっと手を拱(こまね)いて眺めていた訳ではない。里見が落ちれば一蓮?fù)猩伍v係にある北條氏や、佐竹氏に対しても援軍を要請したり、織田家と同盟関係にある上杉家に働きかけ和睦の道を探ったりもした。


義廣并不是一直交叉雙手眺望著敵軍在他面前建造基地。如果里見失陷,他會向與北條氏或佐竹氏有著生死與共關(guān)系的援軍請求幫助,或者與與織田家有同盟關(guān)系的上杉家接觸并尋找和平的道路。


しかし、それら全てに於いて色よい返事が戻ってくることなく、そうこうしている間にも金谷城が落城し、城主であった正木(まさき)淡路守(あわじのかみ)は殘された兵を率いて佐貫城まで落ち延びてくる。


然而,在所有這些問題上,都沒有得到好的回應(yīng)。在這個過程中,金谷城落城了,城主正木淡路守率領(lǐng)余下的士兵逃到了佐賀城。


彼の報告に拠ると金谷城の狀況は佐貫城と同様に、沖から牽制の艦砲射撃を受けて満足に反撃らしい反撃を出來ないまま追い詰められたとのこと。


根據(jù)他的報告,金谷城的情況與佐倉城相似,受到海上的壓制性炮火攻擊,無法做出滿意的反擊,最終被迫退守。


このまま籠城を続けた処で狀況が改善するどころか、物資や兵を消耗するだけだと判斷した正木は自ら金谷城に火を放って佐貫城を目指したのだ。


正木認為繼續(xù)圍攻下去不僅無法改善狀況,反而會耗盡物資和士兵,于是他放火燒了金谷城,前往佐貫城。


「ふむ、金谷城主は自ら城に火を放ったか。城を枕に討ち死にするかと思うたが、存外算盤(そろばん)勘定が得意な御仁と見える。構(gòu)わぬ、金谷城は捨ておけ。岡本も同様に処置して構(gòu)わぬ」


“嗯,金谷城主自己放火燒了城池嗎?我以為他會選擇在城池里戰(zhàn)死,但看起來似乎是個擅長算賬的人。沒關(guān)系,金谷城可以放棄。岡本也可以同樣處理?!?/p>


金谷城が炎上したとの報告を受けた信忠は前述の通りの決斷を下した。里見軍と自軍との射程距離の差を考慮すれば、勝山湊を運用する上で金谷城と岡本城は目ざわりだが、確保したところで戦力を分斷して配置するほどの旨みは無い。


聽說金谷城已經(jīng)被燒毀,信忠做出了之前所述的決定??紤]到里見軍和自己軍隊的射程距離差異,金谷城和岡本城在使用勝山湊時可能會成為妨礙,但即使占領(lǐng)了它們也不會將戰(zhàn)斗力分散配置。


勝山城周辺に一括で配置して運用した方がよほど効率的に動かせるため、金谷城及び岡本城を戦略的に無価値と斷じた。


將金谷城和岡本城視為戰(zhàn)略上無價值的,因為將它們一起部署在勝山城周圍可以更有效地運作。


こうして信忠は房総半島に軍港及び要塞として勝山湊を中心に據(jù)え、佐貫城を睨む位置に付城を著々と構(gòu)築していった。


就這樣,信忠以勝山港為中心,在房州半島上建立了軍港和要塞,并在佐貫城的位置上穩(wěn)步建造他的附屬城池。


信忠率いる織田軍が里見を攻めている間、関東の盟主たる北條家が何をしていたかと言えば、史実にあった『小田原評定(ひょうじょう)』通りに軍議を繰り返し、結(jié)論を出せずにいた。


在信忠率領(lǐng)下的織田軍攻打里見的時候,作為關(guān)東盟主的北條家卻如史實中的小田原評定那樣,一而再,再而三地商討軍事會議,卻始終無法得出結(jié)論。


織田軍が擁する九鬼水軍の奇襲を受け、制海権を早々に奪われたのだが、その後九鬼側(cè)に目立った動きが無かった。


織田軍遭到九鬼水軍的突襲,很快就失去了制海權(quán),但之后九鬼一方就沒有什么明顯的行動了。


沖合に集結(jié)して海に出るモノは全て沈めるだけで、一向に地上へは手を伸ばしてこないのだ。これが北條側(cè)に奇妙な余裕を與えることとなる。


在海上集結(jié)并出海的東西只是被沉沒,根本沒有伸手向陸地延伸。這給北條方面帶來了奇怪的余地。


『喉元過ぎれば熱さを忘れる』との言葉もあるように、この作為的な余裕によって北條氏は見事に迷走する軍議の悪循環(huán)から抜け出せなくなってしまった。


正如有句諺語說的那樣:“一旦口渴過去,熱度就會被忘記?!庇捎谶@種人為制造的從容不迫,北條氏無法擺脫陷入迷茫的軍事會議的惡性循環(huán)。


「ふむふむ。概ね予想通りに推移しているね」


“嗯嗯??傮w上進展得與預(yù)期相符?!?/p>


電話を通じて屆けられる定時連絡(luò)から最新の勢力図を地図上に再現(xiàn)する。金谷城の駒は取り除かれ、勝山湊には織田艦隊の駒が停泊し、勝山城跡に物見櫓の駒が悠然と周囲を見渡していた。


通過電話發(fā)出的定期聯(lián)系,將最新的力量圖在地圖上再現(xiàn)。金谷城的棋子被移除,織田艦隊的棋子停泊在勝山湊,而物色塔的棋子則優(yōu)雅地四處張望著勝山城的遺址。


里見家と戦端を開いて以降は相手の動き次第で狀況が変化するため不確定性が上がり、現(xiàn)地での詳細な情報収集が重要となる。靜子は定時連絡(luò)以外にも戦況に大きな動きがあり次第、適宜電話連絡(luò)をするよう情報統(tǒng)括を擔(dān)う真田昌幸に命じた。


自從與里見家交惡以來,情況因?qū)κ值膭討B(tài)而變化,不確定性增加,詳細的現(xiàn)場情報收集變得重要。靜子命令真田昌幸負責(zé)信息統(tǒng)合,并根據(jù)戰(zhàn)況的變化適時進行電話聯(lián)系,除了定時聯(lián)絡(luò)。


(敵に関する情報は勿論、自軍の武器弾薬や醫(yī)薬品に糧食などの配備狀況を把握しなければならない。自軍が十全に能力を発揮するよう支えるのが兵站を預(yù)かる私の仕事だから)


(不僅要了解有關(guān)敵情的信息,還要了解自己軍隊的武器彈藥、醫(yī)藥品和口糧等的部署情況。我的工作是管理后勤,支持自己部隊充分發(fā)揮能力。)


何かと気を配ることが多く根を詰めていた靜子だが、喫緊の課題に対処できたため少しでも休憩を取るべく執(zhí)務(wù)室を出た。渡り廊下を歩いていると、縁側(cè)の辺りから騒がしい聲が彼女の耳に屆く。


為了應(yīng)對緊急任務(wù),原本一直忙碌著,緊繃著神經(jīng)的靜子終于可以稍作休息了,離開了辦公室。走過連廊時,從小陽臺處傳來嘈雜的聲音,縈繞在她的耳邊。


「なるほど。では、何故肥料を與えると作物が多く育つのですか?」


“原來如此。那么,為什么施肥可以使莊稼長得更多呢?”


「む、またそれですか……肥料を與えることによって不足している作物の栄養(yǎng)を補うことが出來るからです」


“嗯,又是這個……因為施肥可以補充作物缺乏的營養(yǎng)?!?/p>


「そうなのですか、四六殿は博識でおられる。では、何故必要な栄養(yǎng)が不足するのですか?」


“是嗎,四六殿您博學(xué)多才啊。那為什么會有必要的營養(yǎng)不足呢?”


「ぐっ……そ、それは……」


"咕……那、那是……"


聲から判斷するに藤次郎(後の伊達政宗)と四六が問答をしているようだ。珍しく四六が口ごもっていることに興味を覚えた靜子は、物陰から二人の様子を覗き見る。


根據(jù)聲音判斷,藤次郎(后來的伊達政宗)和四六似乎正在交談。靜子對罕見的四六結(jié)巴感到好奇,于是從物隱處窺看著他們的情形。


どうも農(nóng)作物に関する肥料が果たす役割について藤次郎が四六に質(zhì)問を投げかけ、それに四六が答えると更に藤次郎がそれを受けてさらに掘り下げた質(zhì)問を投げかけるという循環(huán)が繰り返されているようだった。


似乎藤次郎問了四六有關(guān)化肥在農(nóng)作物中所起的作用,四六回答后,藤次郎繼續(xù)深入提出更深層次的問題,這種循環(huán)反復(fù)出現(xiàn)。


これは子供特有の質(zhì)問に継ぐ質(zhì)問という良く目にする光景なのだが、古代ギリシアの哲學(xué)者であるソクラテスが行った『無知の知』に通じるものでもあるのだ。


這是一個常見的場景,類似于孩子特有的問題,但也類似于古希臘哲學(xué)家蘇格拉底提出的“無知即智慧”的思想。


『無知の知』の意味するところは、自分が無知であることを知っていることであり、藤次郎が無自覚に行っているような問答を繰り返せば自ずと自分の知識が実は薄っぺらいものであることに気付かされる。


「無知之知」的意思是,知道自己無知的事實,當(dāng)富士次郎反復(fù)進行類似無意識的對話時,將會意識到自己的知識實際上是淺薄的。


実際に四六も作物の生育を促進するために栄養(yǎng)が必要だという事を知っているが、栄養(yǎng)とは一體何なのか、生育過程において何故栄養(yǎng)が不足するのかまでは知識が及んでいない。


實際上我們知道作物的生長需要營養(yǎng)來促進,但是對于營養(yǎng)具體是什么以及在生長過程中為什么會出現(xiàn)營養(yǎng)不足的情況,我們的知識還未涉及到。


つまりは書籍からそういうモノだと言う知識を刷り込んでいるだけで、真の理解には至っていないという事を四六はまさに痛感していることだろう。これに答えるためにはそれぞれの栄養(yǎng)素がどのように作物に作用するのか、また栄養(yǎng)素の根源は何処から來ているのか等を知る必要がある。


換句話說,46可能會痛感到他們只是從書籍中灌輸了這些知識,沒有真正理解。要回答這個問題,需要了解每種營養(yǎng)素如何作用于作物,以及營養(yǎng)素的來源等。


「何を騒いでいるのです?」


"你在吵什么?。?#34;


靜子は知らぬ素振りで四六に助け舟を出すことにした。四六と藤次郎は靜子の聲に気付き、問答を止めて揃って向き直る。藤次郎の背後に控えている小十郎が、靜子の介入に安堵している様子を見せたのが印象的だった。


靜子裝作不知道,決定向四六伸出援手。四六和藤次郎聽到靜子的聲音,停止問答并一起轉(zhuǎn)向她。藤次郎身后的小十郎看到靜子的介入,表現(xiàn)出欣慰的樣子,令人印象深刻。


「そんな処で大聲を出していると、皆が何事かと不審がりますよ。そして四六、知らないことは恥ではありません。判らないなら調(diào)べれば良いのです、貴方は既に調(diào)べ方を身に著けていますね?」


“在這樣的地方大聲喊叫,會引起所有人的懷疑。而且,不知道某些事情并不丟人。如果不明白,就應(yīng)該調(diào)查。你已經(jīng)掌握了調(diào)查方法,不是嗎?”


「は、はい」


“是,是的”


四六が首肯するのを見て、靜子は満足そうに頷いた。そして次に藤次郎へと視線を向けると聲を掛ける。


看著四六點頭表示同意,靜子滿意地點了點頭。接著她把目光轉(zhuǎn)向藤次郎并打聲招呼。


「藤次郎殿、その問答方法はかつて南蠻の偉人が大々的に行った結(jié)果、人々の恨みを買って投獄され獄死しています。その方法は他者に質(zhì)問を投げかけるのではなく、己自身に問うようにすれば深い理解に至れるでしょう」


“藤次郎大人,那種問答方式曾經(jīng)被南蠻的偉人廣泛運用,結(jié)果招致了人們的憤怒,導(dǎo)致被監(jiān)禁并死在監(jiān)獄里。那種方式不是向他人提出問題,而是向自己提問,這樣才能達到深刻的理解?!?/p>


「なんと! 私がしていたことは四六殿を不愉快にさせる行いだったのですね……四六殿、知らぬこととは言え申し訳ございませぬ」


"什么!我做的是使四六殿不愉快的行為...四六殿,雖然我并不知情,但還是很抱歉。"


靜子の指摘を受けた藤次郎は、慌てて四六に向かって頭を下げた。


受到靜子的指摘后,藤次郎慌張地向四六方向低下了頭。


これを受けて慌てたのは四六であり、人目の有るところで自分の至らなさを暴かれるのは困るが、実際に理解が至らないことを自覚できたことは有益だったと考えた四六は言葉を返す。


這讓四六感到慌亂,因為在眾人面前展露出自己的不足是很難堪的。但是,他意識到自己實際上并沒有理解這個問題,這對他來說是有益的。 四六回答說。


「謝罪には及びません。私も次期當(dāng)主としての立場がありますので、人目の有るところでは控えて頂けるならこれまで通りにして頂いて構(gòu)いません。むしろ己の不明を自覚する一助になりました」


“不需要道歉。作為下一任繼承人,我有我的職責(zé)。只要你在公眾場合保持低調(diào),就可以像以前一樣。這反而對我認識到自己的無知有所幫助?!?/p>


二人が互いに謝罪し合うのを眺めていた靜子だが、話が堂々巡りになっているのを見てパンパンと柏手を打った。


靜子看著兩個人互相道歉,但發(fā)現(xiàn)他們的談話陷入了僵局,于是開始了起立鼓掌。


「はい、話はそこまで。折角の機會ですから四六は藤次郎殿に図書室を案內(nèi)して差し上げなさい。そこでお互いが納得するまで知識を深めあってはどうですか?」


“好的,談話就到此為止。既然有機會,那就讓四六帶領(lǐng)藤次郎先生去圖書館參觀一下吧。在那里,您們兩個可以深入了解知識,直到彼此滿意為止,如何?”


「はい、母上」


「是的,母親」


「ありがとうございます、靜子様」


謝謝,靜子姐姐。


二人は靜子に一禮をすると踵を返し、連れ立って図書室へと向かっていった。二人が立ち去るのを見送っていると、小十郎だけがその場に殘っていることに気が付いて目を向ける。


兩人向靜子鞠了一躬,便轉(zhuǎn)身一起朝圖書室走去??粗麄冸x開的背影,小十郎才發(fā)現(xiàn)自己一個人留在了那里。


「我が主がご迷惑をおかけし、申し訳ございませぬ」


「我方主人給您帶來不便,非常抱歉」


「構(gòu)いませんよ。迷惑とも思っていませんし、四六にとっても良い刺激となるでしょう」


“沒關(guān)系。 我既不認為這會給你帶來麻煩,也會是四六的良好刺激?!?/p>


小十郎は靜子に詫びつつも、何事かを言い出せずにいる様子だった。それを察した靜子は呼び水として話題を振る。


小十郎向靜子道歉,但似乎無法說出任何事情。察覺到這一點的靜子作為引子開啟了話題。


「藤次郎殿は母が戀しいのでしょうか、四六が私を母と呼ぶのを何処か眩しそうに見つめておられますね」


「藤次郎先生是否也想念母親,46總是稱呼我為母親,他看著我的眼神有些迷惑」


小十郎は己の迷いを見透かされたようで大いに狼狽するが、相手は信長の懐刀と評される大人物だと思い直し口を開いた。


小十郎感覺他的迷茫被看穿了,非常慌亂,但是他意識到對方是被譽為信長右膀的大人物,于是重新開口說話。


「正にそれを言おうかと迷っておりました。主は病を得て以降、片目と共にお母上の関心をも失ってしまわれたのです」


“我正猶豫著是否要說出真相。自從主人病倒后,不僅失去了一只眼睛,而且也失去了他母親的關(guān)心?!?/p>


小十郎は悔し気に言葉を漏らす。


小十郎懊惱地說了一句話。


藤次郎は數(shù)え年にして五つの折に天然痘を患い、それが原因で生死の境をさ迷った結(jié)果として片目を失明している。今でこそ皰瘡(ほうそう)の痕跡も薄れ、通常の容姿を取り戻しているが、回復(fù)直後は著しく醜くなっていたのであろう。


藤次郎在當(dāng)年五歲時患上了天花,由此導(dǎo)致他生死攸關(guān)并最終失去了一只眼睛。雖然現(xiàn)在他的天花痕跡已經(jīng)消退,外貌也恢復(fù)正常,但恢復(fù)后不久他肯定是十分丑陋的。


それ以來藤次郎の実母である義姫は、彼の弟である小次郎ばかりを可愛がるようになってしまった。父である輝宗(てるむね)は罹患の前後で態(tài)度を変えなかったのだが、優(yōu)しかった母の豹変は幼い彼の心に深い影を落とした。


自那時起,藤次郎的生母義姬只喜歡他的弟弟小次郎。雖然生父輝宗在患病前后沒有改變態(tài)度,但是溫柔的母親突然變得冷淡,給年幼的他留下了深深的陰影。


いつしか藤次郎は他者に対して一線を引いて接するようになり、己の心に蓋をしたように本心を見せなくなった。しかし、人質(zhì)として尾張に來た事によって環(huán)境が激変し、みつおの優(yōu)しさや包容力に絆(ほだ)され、また歳の近い四六もいることから本來の性格が表に浮かんできたのかもしれない。


不知何時,藤次郎開始保持距離并對他人保持一定的親疏,不再展示真正的內(nèi)心。然而,作為人質(zhì)來到尾張后,環(huán)境發(fā)生了劇變,他被光彩照人的三十舍和年齡相近的四六所打動,也許這能讓他原本的性格浮出水面。


(ここならば反藤次郎派の目が無いし、彼の閉ざされた心の箍(たが)が緩んだのかもしれないね)


(在這里可能沒有反藤次郎派的人盯著,他封閉的心靈也可能變得松動了)


幼少期に罹った病が原因で、藤次郎は母親の愛に飢えていたのだろう。その気持ちに強引に蓋をしたがため、成長しても何処か歪な振る舞いをするのかもしれない。


可能是因為童年時期患病的緣故,藤次郎渴望得到母親的愛。由于強行抑制了這種情感,即使長大后也可能表現(xiàn)出歪曲的行為。


そこに來て己を取り巻く環(huán)境が激変し、利害関係のないみつおの優(yōu)しさに觸れたことで飢えを自覚し、血の繋がりが無いというのに深く結(jié)びついてる靜子と四六親子の様子に羨望(せんぼう)を抱いているのではないかと小十郎は語った。


在此之后,足以改變其環(huán)境的小十郎意識到了自己的渴望,而且也因此意識到了無關(guān)利害關(guān)系的Mitsuo的善良。他還表示,他可能會羨慕Shizuko和Shiro家庭的緊密聯(lián)系,盡管他們并沒有血緣關(guān)系。


「そして靜子様が、我が主を叱って下さった事も心を開くようになった一因かと存じます」


“我認為靜子女士對我們主人的斥責(zé)也是我打開心結(jié)的原因之一?!?/p>


小十郎の言葉に靜子は過去を振り返る。藤次郎の行方不明騒動は大事にならずに済んだのだが、それはそれとして主君の行方を把握できずに周囲に迷惑を掛けた責(zé)は誰かが負わねばならない。


小十郎的話讓靜子回想起了過去。雖然藤次郎失蹤事件沒有鬧大,但未能掌握主君行蹤,給周圍帶來困擾的責(zé)任必須由某人承擔(dān)。


その折に伊達家の近習(xí)たちは主君を庇って、自分が代わりに罰を受けると申し出たために靜子がこれを一喝した。


在那個場合,伊達家的近侍為保護他們的主君,提出自己愿意代替接受懲罰,但靜子當(dāng)場喝止了他們。


『藤次郎殿はこれから先、幾度も理不盡な狀況に身を置くことになるでしょう。彼を庇って代わりに罰を受けるということは、彼が理不盡に立ち向かう機會を奪い成長する機會を逸することを意味します。責(zé)任とは人の上に立つ者が負わねばならないのです。それが出來ないようでは人の上に立つべきではない。近習(xí)の方々は主の罰を被るのではなく、主が理不盡に挫(くじ)けぬよう傍らにあって支えることこそが責(zé)務(wù)です。役割をはき違えてはいませんか?』


“藤次郎殿今后會多次身處不合理的情況。為他受罰而保護他意味著奪取他對抗不公正的機會和成長的機會。責(zé)任應(yīng)由那些作為領(lǐng)袖者負擔(dān)。如果做不到這點,就不應(yīng)該成為領(lǐng)袖。近臣們的職責(zé)是在主人身旁支持他,而不是為主人受罰。你們沒有混淆角色嗎?”


そして自身が迷子になった事で迷惑を掛け、また家臣に庇われることで己の不甲斐なさを噛みしめている藤次郎に靜子は顔を向けた。


靜子看向藤次郎,他迷路并給別人添麻煩,又被家臣庇護,深感自己的無能。


『藤次郎殿、貴方は伊達家の代表としてここにいるのです。貴方の一挙手一投足が貴方に仕える近習(xí)、延(ひ)いては遠く本國の命運をも左右することを自覚なさい??幛胜长趣蜓预い蓼工?、貴方が成長しなければ無用な犠牲が生まれることを意識なさい』


“藤次郎殿,您作為伊達家的代表在此。請認識到您的每一個舉動都將左右著您的近臣,甚至影響著本國的命運。雖有不好聽之言,但請您意識到如果您不成長,將會導(dǎo)致無謂的犧牲?!?/p>


靜子は自分が口にしたことを思い出し、気恥ずかしさから赤面する。隨分と上から物を言ったものだ、自分でも実踐できているか怪しいことを十かそこらの子供に求めるのだから大人げないこと甚(はなは)だしい。


靜子想起自己剛才說的話,感到尷尬地臉紅。她說話太過于自信,要求十來歲的孩子們理解和實踐這些可能自己也未必能做到的事情,這真是不夠成熟且十分可笑的行為。


「我が主は片目を失って以來、誰からも期待を寄せられず、またそれゆえに叱られることもありませんでした」


“自從我的主人失去一只眼睛以來,沒有人對他抱有期望,也沒有因此受到譴責(zé)?!?/p>


小十郎の言葉に靜子は史実の政宗が辿った人生を思い出した。政宗の母親である義姫は、彼女の生家である最上家と嫁いだ先の伊達家との諍(いさか)いから當(dāng)主となった政宗とも関係が悪化した時期があるものの、最終的には時期折々に文をやり取りする程には和解している。


小十郎的話讓靜子回憶起了歷史人物政宗經(jīng)歷的人生。政宗的母親義姬,曾因最上家和嫁到的伊達家的爭端而與成為當(dāng)主的政宗關(guān)系惡化,但最終兩人在相互通信后達成了和解。


戦國時代の常として己の前に立ち塞がるのならば、実母であろうとも排除することは珍しくないのだ。それにも拘わらず家から放逐するでもなし、最終的に和解に至るなど異例と言っても良いだろう。もしかするとそこには母に対する慕情があったのかも知れない。


作為戰(zhàn)國時代的常態(tài),如果自己面前擋道的是親生母親,排除她并非罕見之事。盡管如此,甚至未被放逐,最終達成和解也是不尋常的。也許在那里,還存在著對母親的慕情。


いずれにせよ、史実から大きく狀況が変化している中、四六や藤次郎がどのような成長を見せるかが楽しみであった。


無論如何,在歷史事實發(fā)生重大變化的情況下,人們期待著四六和藤次郎會有怎樣的成長。


當(dāng)初誰しもが難航すると思われていた伊達家の人質(zhì)受け入れだが、蓋を開けてみれば最初の迷子騒動以降は平穏無事に過ぎていった。


最初誰都以為接納伊達家人質(zhì)會遇到困難,但打開蓋子后,自首次失蹤事件后一切都過得平靜無事。


伊達家の面々は當(dāng)初こそ異質(zhì)な尾張の生活様式に戸惑っていたが、その利便性を我が身で體験するに従って目覚ましい早さで順応している。


伊達家的成員在一開始困惑于不同于自己的尾張生活方式,但隨著身體親身體驗到其便利性,以驚人的速度適應(yīng)了這種生活方式。


人質(zhì)に関しては當(dāng)面問題ないとして、靜子は喫緊の課題である報告書を手に取って読み進める。


暫時不考慮人質(zhì)問題,靜子拿起報告書閱讀,這是她現(xiàn)在急需處理的任務(wù)。


「ふむ。流石は里見、そう簡単には落ちないか」


“嗯,不愧是里見,不會輕易倒下。”


定期報告を目で追いながら、戦況を示す立體地図を更新してゆく。里見家が所持していた支城の多くは陥落しているが、居城である佐貫城は健在であり、また多くの人員を抱え込みながらも困窮している様子もないとのことだ。


隨著定期報告的更新,立體地圖展示了戰(zhàn)爭的形勢。里見家的眾多支城已被攻破,但佐倉城作為家族的主城仍然安然無恙,并且沒有顯示出任何貧困的跡象,即使擁有大量人員。


そして信忠が危懼し、動向を探るように要望を送ってきている案件があった。それは不干渉を決め込んでいる佐竹氏の存在だ。


其中有一個請求是由信忠擔(dān)心并試圖找出其動向的案件。這就是佐竹家決定不干預(yù)的存在。


佐竹氏は常陸(ひたち)國(現(xiàn)在の茨城県の大部分)を支配する戦國大名であり、現(xiàn)當(dāng)主である佐竹義重(よししげ)は辣腕(らつわん)で知られている。


佐竹氏是支配常陸國(現(xiàn)在的茨城縣大部分地區(qū))的戰(zhàn)國大名,現(xiàn)任當(dāng)主佐竹義重以其辣手(殘酷而有能力)而聞名。


彼はこの時代では最新となる冶金(やきん)技術(shù)を?qū)毪?、莫大な資金力を手に入れることに成功しており、その資金力を背景に関東一と言われる鉄砲隊を組織するに至っている。


他引入了當(dāng)時最新的冶金技術(shù),成功獲得了巨大的資金實力,并在此基礎(chǔ)上組建了被稱為“關(guān)東第一”的鐵炮隊。


無論、佐竹氏の擁する火縄銃は織田軍が採用する新式銃と比べると數(shù)段劣るものではある。しかし、如何に性能で劣ろうとも銃弾が命中すれば人は容易に死に至るのだ。


無論如何,佐竹氏所持有的火繩槍與織田軍采用的新式槍相比,還是有很大差距的。但是,即使性能不如新式槍,只要槍彈命中,人也會很容易死亡。


多くの鉄砲を揃え、かつそれを運用できる兵士が存在するという事は決して侮れない戦力であることを意味していた。


擁有大量火器并能夠運用它們的士兵是一支不可小覷的戰(zhàn)斗力。


「彼らのことは真田さんが調(diào)べてくれているけれど、何故この狀況で沈黙を守っているかが判らない??椞锛窑煜陇艘啢虺à皮い胍陨?、里見が落ちれば明日は我が身として協(xié)力するか、それともこちらに臣従すべく使者を派遣してもおかしくない頃合いなんだけど……」


“雖然真田先生正在調(diào)查他們的情況,但我們不知道為什么他們在這種情況下保持沉默。既然織田家已經(jīng)稱霸天下,里見一旦失敗,明天可能就輪到我們。我們是應(yīng)該協(xié)助他們,還是應(yīng)該派遣使者歸順于我們的時候了……”


里見家に対してはかなり派手にドンパチを繰り返しているため、當(dāng)然間者を放っているであろう佐竹氏とて凡(おおよ)その戦況は把握していると思われる。


里見家很有可能會引起激烈的戰(zhàn)斗,因此佐竹氏也會派出間諜來了解戰(zhàn)況。


「佐竹氏の沈黙が北條の動きを見定めているなら良いけれど、果たしてどうなることやら」


“如果佐竹氏的沉默能夠確定北條的行動,那就好了,但到底會發(fā)生什么,還真說不準?!?/p>


展開の読めないいくさは恐ろしい。何が起きても対応できるように備えると口で言うのは簡単なのだが、実行に移すとなると難しい。


展開無法預(yù)測的戰(zhàn)爭是可怕的。口頭上說要準備好應(yīng)對任何情況是容易的,但實際執(zhí)行起來卻很困難。


史実とは比べ物にならない程に豊かな織田家の財力を以てしても、東西の二方面を同時侵攻している狀況下では物資を遊ばせている余裕は無い。


即使以豐富的織田家財力而言,也無法與史實相比,在同時侵略東西兩個方面的情況下,沒有閑置物資的余裕。


そうしている間にも月日は流れ、八月も中ごろに差し掛かっている。間も無く実りの秋を迎え、やがては厳しい冬が訪れることだろう。


就這樣時間一晃,已經(jīng)到了八月中旬了。很快將迎來豐收的秋天,然后便是嚴冬的到來。


これに対する信忠は、里見家との決著を短期決戦とするのではなく、被害を最小限に抑えるためにも包囲戦へと舵を切っている。


對此,信忠的決策并不是要與里見家進行短期決戰(zhàn),而是采取包圍戰(zhàn)來盡量減少損失。


信忠は信長が得意としていた付城戦略を用い、佐貫城の周りを取り囲むように付城を設(shè)けている。佐貫城へは周辺の支城から多くの人員が流入しているため、補給路を斷つように付城を配置すれば兵糧攻めとなるのだ。


信忠采用信長擅長的付城戰(zhàn)略,設(shè)置了包圍佐貫城周圍的付城。由于許多人從周邊的支城涌入該城,因此如果將付城布置在斷開補給線的位置,就會造成糧草短缺。


佐貫城を包囲しつつも勝山湊の整備を推し進め、勝山城を再建して要塞化を行っていると報告があった。勝山湊は対北條戦に於いても物流及び軍備の要(かなめ)となることから、勝山城から更に南下した位置(現(xiàn)在の千葉県館山市付近)に対北條の前線基地を並行して構(gòu)築しているようだ。


據(jù)報道,雖然佐貫城被圍攻,但推進了勝山港的整備工作,并將勝山城重新建造并作為要塞化。由于勝山港在對抗北條家的戰(zhàn)爭中成為了物流和軍備的中心,因此似乎在勝山城的南面(現(xiàn)在的千葉縣館山市附近)并列建造了北條家的前線基地。


「母上、少しお時間を頂戴できますでしょうか?」


"母親,能給您占用一點時間嗎?"


靜子が考えに耽(ふけ)っていると、室外から四六の聲が聞こえてきた。藤次郎や小十郎の聲も漏れ聞こえてくることから、彼らが連れ立って訪ねてきたと判斷した。


當(dāng)靜子陷入沉思之時,從房外傳來了慌張的聲音。從藤次郎和小十郎的聲音能夠分辨出他們是一起造訪的。


「少しお待ちなさい」


"請等一下"


靜子は一言返すと、室內(nèi)に存在する機密扱いの一切合切を片付ける。戦況を示す立體地図は壁面に収納できるようになっており、壁に押し込んでしまえば他の壁面と見分けがつかない。


靜子回了一句話,就開始整理室內(nèi)的一切機密文件。戰(zhàn)斗情況的立體地圖可以收納在墻上,只要把它推到墻里就看不出和其他墻面有任何不同了。


戦況に関する命令書や報告書の類を鍵のかかる?yún)Ъ{箱に収めると、領(lǐng)內(nèi)の內(nèi)政に関する文箱を機の上に並べた。そして如何にも書類を記しているような様子を取り繕うと、彼女は四六に入室の許可を出した。


將與戰(zhàn)況有關(guān)的命令書和報告類文件收入帶鎖的收納箱內(nèi),然后將與領(lǐng)內(nèi)內(nèi)政有關(guān)的文箱擺放在桌子上。接著裝作在整理文件的樣子,她允許了該人進入房間。


室內(nèi)外を隔てる襖を開けて入ってきたのは、靜子の予想通り四六と藤次郎であった。お付きの小十郎は廊下に控えており、入室してきたのは二人のみとなる。


推開隔著室內(nèi)外的襖門后走了進來,果然如靜子所料,是四六和藤次郎。隨從的小十郎在走廊里等候,進來的只有這兩人。


「何か話がありそうだね?」


"你好像有什么話要說吧?"。


「はい。藤次郎と東國攻めに関して議論していた際に気になったことがございます。端的に申し上げて、佐竹はもう北條を裏切りましたでしょうか?」


“是的。當(dāng)我們在討論藤次郎和東國進攻時,有一件事引起了我們的注意。簡言之,佐竹已經(jīng)背叛了北條嗎?”


いつの間に仲良くなったのか、互いに名前を呼び捨てにするようになっている事に靜子は驚いた。


靜子驚訝地發(fā)現(xiàn),他們什么時候變得這么好,開始互相直呼對方的名字了。


そして自身も気に掛けていた佐竹氏の動向について訊ねられたことも驚愕に拍車を掛け、思わず表情に出かけたがすんでのところで無反応を貫き通す。


對于佐竹氏的動向,他也很擔(dān)心,被問及這個問題更加震驚了,不由自主地露出了表情,但最終還是保持不動聲色。


「本來ならば戦況を余人に知らせないのですが、別段秘密にするような事でもないので答えましょう。否です」


“本來不應(yīng)該讓其他人知道戰(zhàn)況,但這不是什么特別保密的事情,所以我的答案是否定的?!?/p>


「然様ですか。我らの推測ではそろそろ北條を裏切って、こちらに接觸してくるのではと予想しておりましたので意外です」


"這么說嗎。我們原本預(yù)計北條很快就會背叛并接觸我們,所以感到意外。"


「どうしてそう考えたの?」


你為什么會那么想呢?


「私の知る情報と、藤次郎が知っている情報を擦り合わせた結(jié)果です。かの甲斐の虎(武田信玄のこと)すら織田家の前に屈したのです。如何に好立地に城を構(gòu)えているとは言え、北條だけで織田家に敵うとは思えません。そして北條家が盟主となっている同盟も、斷れば北條に攻め入られることを恐れての不可侵條約に過ぎませぬ。誰もが本心から北條に臣従している訳ではないそうです」


這是我收集的情報和藤次郎所知道的情報相結(jié)合的結(jié)果。甲斐的虎(武田信玄)都在織田家面前屈服。雖然城市擁有得天獨厚的地理位置,但我認為北條家族無法與織田家族相匹敵。而北條家族領(lǐng)導(dǎo)的聯(lián)盟只是為了避免北條家族入侵而簽署的不可侵犯條約,并不是每個人都真心歸順于北條家族。


四六と藤次郎から齎された情報に靜子は感心していた。幼い彼らが辿り著いた結(jié)論は、その裏付けこそ乏しいものの、まるで無根拠に言っているわけでもないというのに、靜子たちが判斷した結(jié)論と同じところにあったのだ。


四六和藤次郎提供的信息讓靜子感到欽佩。盡管這兩個年幼的孩子得出的結(jié)論缺乏充分的論據(jù),但是靜子等人得出的結(jié)論與他們相同,這并不是毫無根據(jù)的。


そして北條の影響力は協(xié)力関係にあった里見家の窮地に対して、援軍すら送れない狀況とあってその低下が著しい。ことがここに至っては、北條家との同盟関係を維持するメリットは無いに等しい。


于是,北條家的影響力因為協(xié)力關(guān)系里的里見家處境的窘迫而顯著下降。由于無法派遣援軍,現(xiàn)在維持北條家的同盟關(guān)系已經(jīng)沒有任何好處了。


制海権すら取り返せない北條に盟主たる資格はないとして、同盟を破棄することを決斷するのは自明の理と言えよう。


可以說,既然北條連海權(quán)都無法奪回,就沒有資格成為盟主,決定解除同盟是顯而易見的。


「良いところに気が付きましたね。とは言え、実際に佐竹氏は沈黙を保っています。貴方たちはそれをどのように判斷しますか?」


“你們察覺到了一個好的機會。不過,佐竹氏其實一直保持沉默。你們要怎么判斷?”


「互いの腹を探り合っているのでは無いかと考えます。劣勢にあるとは言え、未だに里見家は抗戦しており、北條とて兵力を保っています。つまり秤(はかり)の皿が織田家に傾ききっていないため、沈黙を守っているのでは無いでしょうか?」


“我認為雙方都在試探對方的態(tài)度。雖然處于劣勢,但里見家仍在抵抗,北條也保持著兵力。這意味著天平尚未傾向于織田家,所以他們保持沉默,不言語?!?/p>


「四六殿の言いようは迂遠(うえん)に過ぎる。要するに戦況が決定的になるまでは様子見を続け、日和見をしているだけでありましょう!」


「四六殿的話說得太迂回了。簡單來說,我們只是在觀望,等到戰(zhàn)局愈加明朗之后才做出決斷!」


「藤次郎、母上の御前であるぞ! 口を慎め」


"藤次郎,在母親面前,閉嘴!"


突如として話に割って入った藤次郎の無禮を四六が咎める。誰に対しても一歩引いた立ち位置を取る四六にしては遠慮の無い物言いに、靜子は二人が本當(dāng)に打ち解けたことが見て取れてほくそ笑む。


突然間插話的藤次郎的無禮被四六責(zé)備。靜子看到四六不論對誰都處于一步退后的位置,言語直率而無所顧慮,知道兩個人真正打成一片了,因此暗自笑了。


「仲が良いね、君たち」


"你們關(guān)系好啊" (nǐmen guānxi hǎo a)


「良くはありませぬ!」


不好!


「四六殿は照れ屋で困りまする」


「四六殿是一個害羞的人,讓我很困擾」


まるで正反対の言葉を口にする二人を見つめながら、何処か二人は似ているなと靜子は思った。


看著說著完全相反的話語的兩個人,靜子覺得他們在某種程度上很相似。


【GPT機翻】戰(zhàn)國小町苦勞譚 (戦國小町苦労譚)- 169 [千五百七十七年 八月中旬]的評論 (共 條)

分享到微博請遵守國家法律
乌拉特中旗| 吴堡县| 富裕县| 五寨县| 伊通| 广昌县| 镇安县| 化州市| 瓮安县| 江陵县| 益阳市| 清远市| 井陉县| 波密县| 祁门县| 双鸭山市| 大关县| 大丰市| 麻阳| 偃师市| 张家港市| 壤塘县| 故城县| 巨野县| 安图县| 尼玛县| 神池县| 建昌县| 巢湖市| 工布江达县| 睢宁县| 中宁县| 屯留县| 霍山县| 长春市| 光泽县| 屯门区| 佛学| 沁源县| 类乌齐县| 石门县|