日本の町 4 ~ 北海道 函館(1)

渡島半島の南部にある人口25萬人の都市、函館。その名にかかわる最古の記憶が「蟹工船」を読んでいた頃のことでしょう。カニを取る船に働く地方労働者の慘めな日常と後の団結(jié)したストライキを描き、斷片的な意味からもちょっとした感銘を受けたその作品が、始めに母港である函館についての描寫をも交えたためか、それ以來函館というと無性に海を連想してしまいます。北海道の玄関口であるこの都市を訪問したことが実は夏と冬に一回ずつで、その都度違う印象が殘りました。
函館市は地図で見ると割と大きいですが、市街地を除いてほぼ全域が山です。市街地にさらに小さな半島が海にはみ出し、先端に函館山が立っています。半島の首の部分も市內(nèi)なので、獨(dú)特な形をもって日本三大夜景にも選ばれた景色を作り出しています。函館市の中心はと言えば実は二つあるかと思います。JR等が通る中心駅の函館駅周辺と市內(nèi)交通の中心となる五稜郭です。それぞれの中心に都市らしく店やホテル、人々が集まりますが、どちらかというと五稜郭のほうがもっと賑やかに感じました。

北海道は道路で本州とはつながっておらず、行くときには鉄道か船、飛行機(jī)のどちらかを使うことになります。その點(diǎn)、函館は陸路と水路における北海道の玄関口という意味で非常に重要な交通の中樞です。新幹線が通る青函トンネルは陸地部分を含めて世界最長で工事が多難だったため國の自慢だと言いますが、それを含む區(qū)間での新幹線の運(yùn)賃が特に高い所以でしょう。
鉄道よりも情緒あるのが津軽フェリーです。石川さゆりの「津軽海峽冬景色」に唄われたように、津軽フェリーは以前國鉄が運(yùn)営する青函連絡(luò)船だった當(dāng)時(shí)、日本の中心である本州と開発の遅れているいわゆる「ふるさと」役の北海道を結(jié)ぶ重要な、もしかしたら唯一の交通手段であったためか、かなり別れの寂しい色彩に包まれていました。しかし現(xiàn)在では観光客と車の輸送で賑わうようになっており、軽い雰囲気のなかで陸奧灣、竜飛岬、青い津軽海峽、函館山と眺めていくといいでしょう。函館の空港は市の中心部から離れた湯の川溫泉付近にありますが、國內(nèi)便が多くバスも走っているためなかなか便利です。




明治維新のとき、アニメ「銀魂」でも親しまれている新撰組の副長土方歳三や陸軍奉行になった大鳥圭介等の舊幕府軍の殘黨らが立ち籠り、戊辰戦爭時(shí)の本拠地となったのが例の五稜郭です。短時(shí)間で落とされてしまいましたが、日本ではまれに見るオランダ式の城として非常に高い歴史的価値を持ち、日本百名城にして道內(nèi)唯一の國特別指定史跡に數(shù)えられています?,F(xiàn)在では五稜郭內(nèi)を見學(xué)できるほか、その隣に五稜郭タワーが立っており、上からも全景を堪能できます。ただ、タワーの入場料がかなり高額だったと記憶しており、そのため上ったことはまだありません。


