舞姫(3)?森鴎外 日文念書(shū)

余は模糊(もこ)たる功名の念【注1】と、検束【注2】に慣れたる勉強(qiáng)力とを持ちて、たちまちこの歐羅巴(ヨーロッパ)の新大都の中央に立てり。なんらの光彩ぞ、我が目を射んとするは【注3】。なんらの色沢ぞ、我が心を迷はさんとするは【注4】。菩提樹(shù)下と訳するときは、幽靜なる境なるべく思はるれど【注5】、この大道髪のごとき【注6】ウンテル‐デン‐リンデン【注7】に來(lái)て両辺なる石畳の人道を行く隊(duì)々(くみぐみ)の士女を見(jiàn)よ。胸張り肩そびえたる士官の、まだウィルヘルム一世【注8】の街に臨める窓によりたまふ頃なりければ、さまざまの色に飾りなしたる禮裝をなしたる、顔よき少女(おとめ)の巴里(パリ)まねびの粧ひしたる、かれもこれも目を驚かさぬはなきに、車道の土瀝青(アスファルト)の上を音もせで【注9】走るいろいろの馬車、雲(yún)にそびゆる樓閣の少しとぎれたる所には、晴れたる空に夕立の音を聞かせてみなぎり落つる噴井の水、遠(yuǎn)く望めばブランデンブルク門(mén)【注10】を隔てて緑樹(shù)枝をさし交はしたる中より、半天に浮かび出でたる凱旋塔【注11】の神女の像、このあまた【注12】の景物目睫【注13】(もくしょう)の間に集まりたれば、初めてここに來(lái)し者の応接にいとまなきもうべなり【注14】。されど我が胸にはたとひいかなる境に遊びても、あだなる【注15】美観に心をば動(dòng)かさじ【注16】の誓ひありて、常に我を襲ふ外物を遮りとどめたりき。
1 模糊たる功名の念漠然とした功名の気持ち?!改:郡搿工膝骏昊钣盲涡稳輨?dòng)詞。
2 検束自己抑制。
3 なんらの光彩ぞ、我が目を射んとするはどのような光彩であるのか、私の目を射ようとするのは。倒置になっている。
4 なんらの色沢ぞ、我が心を迷はさんとするはどのような色沢であるのか、私の心を惑わそうとするのは。倒置になっている。
5 幽靜なる境なるべく思はるれどひっそりとして靜かなところであろうと思われるけれど?!赣撵oなる」はナリ活用の形容動(dòng)詞?!袱伽工贤屏郡沃鷦?dòng)詞?!袱毪臁工献园kの助動(dòng)詞。
6 大道髪のごとき大通りがまっすぐ伸びていることのたとえ。
7 ウンテル‐デン‐リンデンベルリンの大通りの名。
8 ウィルヘルム一世ドイツ帝國(guó)の皇帝。
9 せでしないで。「で」は打消の接続助詞。10 ブランデンブルク門(mén)ウンテル‐デン‐リンデン通りの西端にある門(mén)。
11 凱旋塔デンマーク、オーストリア、フランスとの戦爭(zhēng)に勝利したことを記念した塔。12 あまたたくさん。
13 目睫目前。
14 うべなりもっとものことだ?當(dāng)然のことだ。ナリ活用の形容動(dòng)詞。
15あだなるはかない。ナリ活用の形容動(dòng)詞。16 動(dòng)かさじ動(dòng)かさまい?!袱浮工洗蛳庵兢沃鷦?dòng)詞。