君が願(ねが)ってるよりも 君はもう僕の全部(ぜんぶ)で どうぞお望(の)みとあらば お好きに切(き)り刻(きざ)んでよ 今ならば 流(なが)れる血(ち)も全部 その目から零(こぼ)れる涙は 落(お)ちるには勿體(もたい)ないから 意味(いみ)がいなくならないように そのコップに溜(た)めといてよ それも全部飲み干(ほ)してみたいよ 閉(と)じ込(こ)めた その涙(なみだ)には 人を人たらしめる全てが詰(つ)まっていて 觸(ふ)れたら壊(こわ)れてしまいそうで 觸れなきゃ崩(くず)れてしまいそうな 君をここでただ見守るよ 偉大(いだい)な歴史(れきし)の一部(いちぶ)を殘(のこ)すように 僕はうたう その口から落ちる言葉(ことば)は どこまでも真(ま)ん中を目指(めざ)して 深(ふか)く突(つ)き刺(さ)さらぬように 身(み)をよじってかわす日々です この絶望(ぜつぼう)も希望(きぼう)も畏怖(いふ)も 平穏(へいおん)も機微(きび)も快楽(かいらく)も てっぺんも奈落(ならく)も狂亂(きょうらん)も 全(すべ)ては君の指揮(しき)次第(しだい)で 今日もその掌(てのひら)で 好きに踴(おど)ろうと思うよ どうせならば とびきりのスウィングを 飛(と)ばされて 降(お)り立(た)った國(くに)に 今なら過不足(かぶそく)なく愛を說(と)けるでしょう 觸れたら壊れてしまいそうで 觸れなきゃ崩(くず)れてしまいそうな 君をここでただ見守るよ 萬物(ばんぶつ)に渡(わた)る定理(ていり)を遺(のこ)すように 僕はうたう おさがりのキスでも 使い古(ふる)しの愛してるも 大事にするよと笑った顏の 頬に走(はし)った二つの線(せん)が僕を 呼んでる気がして 觸れてしまったんだ 壊れてしまわぬように ずっとぎゅっと抱(だ)きしめた 觸れたら壊れてしまいそうで 觸れなきゃ崩れてしまいそうな だけど　それでも僕は手(て)を伸(の)ばすよ 壊れても拾(ひろ)い集(あつ)めるよ?いいだろ 觸れなきゃ今すぐこの手で 觸れなきゃ崩れてしまう前に 君の丸(まる)ごと全部に僕は觸れたいよ 壊さぬように　崩れぬように 育(そだ)つように　始(はじ)まるように 僕はうたう