第32話 多虧了你
第32話 貴方のおかげで
第32話 多虧了你
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??在踏入走廊邁開前進的腳步后、總覺得可以從周圍插肩而過的學(xué)生那里感受到隱約的視線。
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而且不單單是這樣、在我通過的時候悄悄的耳語傳入了我的耳朵。
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「快看那個就是第一……」「啊、剛剛讓御劍吃癟喪氣的那個……」
「聽說好像完全不學(xué)習(xí)光是看看教科書就拿了第一哦」「好像到挑釁御劍然后公開處刑為止全部都是一開始計劃好的哦」「哇……真是恐怖的家伙吶……」
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總感覺傳言在一個勁地添油加醋啊……！
我是非常努力的、御劍的那個基本上都是那家伙自己自爆的！
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（但是嘛……從班上的大家為我慶祝之類、還有受到像這樣的視線之類的事情上能感受到和人生勝利組戰(zhàn)斗后取勝了的實感在不斷涌現(xiàn)出來……）
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雖然在前世我深信因為自己是人生失敗組所以無論做什么都會失敗這一信條……但是意外的好像并不是這樣。
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（嗯？ 那是……）
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雖然我又回到別粘貼了成績表的這里、但是好像大部分的學(xué)生都看過了的樣子人影稀疏的、也沒看到御剣的身影。
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然后在那里——有著一個仿佛要把成績表吃掉般注視著的、用手捂住嘴角因為震驚而一動不動的黑色長發(fā)少女。
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「紫條院同學(xué)！」
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「啊……！ 新浜君っ……！」
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對著我聲音方向回過頭來的紫條院同學(xué)、總感覺聲音非常地興奮。
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「剛剛、我看了成績表……真的非常的震驚、非常的高興！ 學(xué)年第一真的很厲害吶！ 厲害厲害厲害！ 啊真是的、總感覺情緒仿佛像要裂解綻放般的高漲！」
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將兩手緊握在一起、紫條院同學(xué)順著情感編織話語。
雙眼發(fā)光仿佛真的是自己的事情一般感慨萬千
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「誒多、那個、雖然很高興但是先冷靜一下?？偢杏X變得有點像在推的偶像演唱會結(jié)束后的粉絲的感覺」
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雖說人影稀疏、但是作為最高級別的美少女的紫條院同學(xué)興奮的樣子實在是太引人注目了。
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感受到聚集視線的我以「我也有話想說、稍微換個場合吧」和紫條院同學(xué)一同、向著人跡較少的樓梯的休息區(qū)一帶移動。
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「抱、抱歉、一不小心有點興奮了……但是我是真的很高興」
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不知是否是回憶起了剛剛情感滿溢的自己的樣子、紫條院同學(xué)的臉頰泛起了紅暈。
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「最近新浜君為了期末考試十分拼命的這點我是知道的……所以一想到那份努力以最好的形式獲得了回報后、就變得十分高興了起來……！ 真的、真的恭喜你！」
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「紫條院同學(xué)……」
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黑發(fā)的少女帶著發(fā)自內(nèi)心的話語和滿面的笑容對我進行祝賀。
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那份笑顏實在過于耀眼了。
清澈純粹的內(nèi)心就這樣仿佛化為花朵綻放開來、我也忘卻了想要述說的話語一時為她的魅力所傾倒。
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「謝謝……能被紫條院同學(xué)這樣說、真的……真的很開心……」
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能被最喜歡的女孩注意到自己的努力這正是回報、而我的內(nèi)心也在為這點飄然起舞變得歡喜了起來。
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話語有時候是不便的。
能夠傳達這份仿佛被溫暖的春風(fēng)充滿了般的喜悅的臺詞、并不存在于這個世上。
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「那個……我也想祝賀你。學(xué)年第58名比之前大幅進步了吶」
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「嗯！ 雖然我不安到了如果不喝黑咖啡來給自己的心情喝彩提神的話就不敢看成績表的地步……但總算取得了某種程度的成果了！」
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「啊、我也因為紫條院同學(xué)的努力能夠得到回報而非常開心呢……。憑借這份遠高出平均分的成績這下可以回避輕小說的禁令了吶」
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「啊……是這樣吶。耶、這點也解決了」
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「誒？ 難道不是因為處于不知道能不能回避輕小說的禁令而才像這樣緊張不安的嗎？」
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原本紫條院同學(xué)會找我請我教她學(xué)習(xí)的理由也是這個。
不如說除了這個之外會這樣緊張的理由之類的……。
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「不、那個自然我也沒有忘記。但是……但是我會這樣緊張的理由是因為新浜君」
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「誒？ 我？」
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這那里會出現(xiàn)自己的名字完全是預(yù)想之外、因此我眨了眨眼睛。
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「就是這樣。雖然是因為我的請求而開始的學(xué)習(xí)會……但是總之新浜君為我不辭辛勞地努力了」
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仿佛是為了讓人回想起文化祭前……二人的學(xué)習(xí)會開始時的情景紫條院同學(xué)繼續(xù)道。
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「為我收集資料的這點、為我使用那個非常厲害的完美筆記來再現(xiàn)上課時的情景的這點、為我制作試題的這點……這些已經(jīng)不是給你添麻煩的程度了而是在這之上的」
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「不、那是……我不是說過很多次這對我的學(xué)習(xí)也有幫助所以別太放在心上了不是嗎。而且紫條院同學(xué)也多次請過我果汁和點心了」
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因為學(xué)習(xí)會是我能和紫條院同學(xué)一同度過的時間、所以對我而言是任何事物都不能代替的至福時間。
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但是因為我也不能老實地這樣說、所以對因為『不付出任何代價卻能讓我騰出時間來教她學(xué)習(xí)』而感到介懷的紫條院同學(xué)在學(xué)習(xí)會中提供果汁啊點心之類的時候、我想著如果這樣可以讓她安心下來的話、就接受了她的請客。
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「真是的……新浜君的負(fù)擔(dān)是那些點心根本不能比擬的程度、這點即使是我也是知道的喲？」
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在小小地噗嗤一笑后、紫條院同學(xué)繼續(xù)道。
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「所以在學(xué)習(xí)會的次數(shù)逐漸增加的同時我也覺得輕小說的禁令也并非重要到那種程度。如果我考出了令陪我到這個地步的新浜君的這份情感白費的成績的話該怎么辦啊……我只是對這個感到不安而言」
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于是、紫條院同學(xué)緊緊地盯著我。
存在于這份眼瞳中的只有深深的感謝和終于松了口氣情感。
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「多虧了你我才能走到這一步——我就是想挺直了胸膛對新浜君這樣說」
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這樣說著、紫條院同學(xué)浮現(xiàn)出了滿足的笑顏。
這是對我擔(dān)任教師盡力教導(dǎo)而自己能拿出與之相符的結(jié)果作為回報的高興和、為這副話是徹頭徹尾如實而說而感到自得的笑顏。
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「……紫條院同學(xué)、你的表情非常不錯吶」
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「嘿嘿、謝謝。但是……新浜君你也一副特別棒的表情喲」
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「啊、互相加油吶」
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互相思考著對方的事情、將努力一份份地積攢過后收獲到了期望的結(jié)果。
在暢爽的滿足感中、我們幾乎同時互相將笑聲流露了出來。
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然后、在這樣興奮的氣氛中——
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「哈哈っ！ 我聽到了春華！」
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響起的不想聽的聲音、讓處于甜蜜氣氛的我的意識回到了原狀。
明天就回家過年了，今年的更新就到這里了，今年更了32話希望明年也能這么多吧，這一年感謝大家的支持，明年也請大家多多關(guān)照。最后提前祝大家新年快樂，能夠早日找到自己的紫條院同學(xué)~
以下為日語原文
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廊下に出て足を進めると、どうもすれ違う生徒からチラチラと視線を感じた。
それだけじゃなく、俺が通るたびにヒソヒソと話し聲が耳に屆く。
「ほらあれが1位だった……」「ああ、さっき御剣を凹ませたっていう……」
「全然勉強しないで教科書を見ただけで1位取ったらしいぞ」「御剣を挑発して公開処刑にするまで最初っから全部計畫してたらしいぜ」「ひぇ……怖い奴だな……」
なんか噂に尾ひれがつきまくってる……！
俺はめっちゃ努力したし、御剣のアレはほぼあいつの自爆だっての！
（まあでも……クラスのみんなが祝ってくれたりこういう視線を受けたりすると勝ち組と戦って勝ったんだって実感がわいてくるな……）
前世ではどうせ自分は負(fù)け組だから何をやっても負(fù)けるのだと思い込んでいたけど……案外そうじゃなかったらしい。
（ん？ あれは……）
貼り出された成績表のところまで戻って來たが、ほとんどの生徒が見終わったらしく人の影はまばらで、御剣の姿もなかった。
そしてそこに――成績表を食い入るように見つめ、口元を手で覆って驚きに固まる長い黒髪の少女はいた。
「紫條院さん！」
「あ……！ 新浜君っ……！」
俺の聲に振り向いた紫條院さんの聲は、なんだかとても興奮していた。
「今、成績表を見て……すごく驚いて、すごく嬉しくて！ 學(xué)年1位すごいです！ すごいすごいすごい！ ああもう、なんだかとっても気持ちが弾けそうです！」
両の手を握り締めて、紫條院さんが感情のままに言葉を紡ぐ。
目をキラキラさせて本當(dāng)に自分のことのように感極まっている?！ ?/p>
「えと、その、嬉しいけど落ち著いてくれ。なんだか推しアイドルのコンサートが終わった後のファンみたいになってるぞ」
人がまばらになったとはいえ、最高レベルの美少女である紫條院さんが興奮している様子はあまりにも人目を引く。
集まる注目を感じた俺は「俺も話したいから、ちょっと場所移そうか」と紫條院さんを伴い、人気のない階段の踴り場付近まで移動する。
「ご、ごめんなさい、つい興奮して……でも本當(dāng)に嬉しかったんです」
ついさっきの感情を溢れさせた自分の様子を思い出してか、紫條院さんが頬を赤らめる。
「最近新浜君が期末テストのためにすごく頑張っていたのを知っていたので……その努力が一番すごい形で報われたんだって思ったら、とっても嬉しくなったんです……！ 本當(dāng)に、本當(dāng)におめでとうございます！」
「紫條院さん……」
黒髪の美しい少女は、心からの言葉と満面の笑みで祝福してくれた。
その笑顔はあまりに眩しい。
清らかで純粋な心がそのまま花となって咲いたようで、俺は何を言うのも忘れてしばし彼女に魅了されていた。
「ありがとう……紫條院さんにそう言って貰えて、すごく……すごく嬉しい……」
大好きな女の子が俺の努力を見てくれていて、それが報われたことに自分の心を躍らせるようにして喜んでくれている。
言葉は時に不便だ。
溫かい春風(fēng)が満たされるようなこの喜びを伝える臺詞が、この世に存在しない。
「その……俺からもおめでとう。學(xué)年58位で前回より大幅にアップだな」
「はい！ ブラックコーヒーを飲んで気持ちに渇を入れないと成績表が見れないくらい不安でしたけど……なんとかある程度のところまで行けました！」
「ああ、俺も紫條院さんの努力が報われてすごく嬉しい……。平均點よりはるか上の點數(shù)だからこれでラノベ禁止令は回避できたな」
「あ……そうですね。ええ、それもクリアです」
「え？ ラノベ禁止令を回避できるかどうかの瀬戸際だったからあんなに緊張して不安になっていたんじゃないのか？」
元々紫條院さんが俺に勉強を教えて欲しい言ってきたのもそれが理由だ。
というかそれ以外にあんなに緊張する理由なんて……。
「いえ、それももちろん忘れていたわけじゃありません。けれど……私が緊張していた理由は新浜君です」
「え？ 俺？」
そこで自分の名前が挙がるのは完全に予想外で、俺は目を瞬かせた。
「そうです。私のお願いから始まった勉強會ですけど……新浜君はとにかく骨を折ってくれました」
文化祭前の……二人の勉強會を始めた時を思い出すようにして紫條院さんは続けた。
「資料を集めてくれたり、あの凄い完璧なノートを使って授業(yè)を再現(xiàn)してくれたり、問題を作ってくれたり……お世話になったどころの話じゃありません」
「いやそれは……俺の勉強にもなるし気にしなくていいって何度も言ったじゃないか。ジュースやお菓子は紫條院さんにかなりおごってもらったし」
勉強會は紫條院さんと一緒の時間を過ごせるため、俺にとって何物にも代えがたい至福の時間だった。
だがそこまで正直には言えないため、『何も対価を渡さずに時間を割いて勉強を教えてもらっている』と気にしている様子だった紫條院さんが勉強會中のジュースやお菓子の提供を申し出た時、俺はそれで紫條院さんの気が軽くなるならと、ご馳走になることにしたのだ。
「もう……新浜君の負(fù)擔(dān)があんなおやつくらいじゃ全然見釣り合わないことくらい私でもわかっているんですよ？」
くすりと小さく笑って、紫條院さんは続けた。
「だから私は勉強會の回數(shù)が重なるたびにライトノベル禁止令のことはそこまで重要じゃなくなっていました。あそこまで私に付き合ってくれた新浜君の想いをフイにするような成績だったらどうしようって……それだけが不安だったんです」
そして、紫條院さんは俺をじっと見つめた。
その瞳にあるのは深い感謝と――晴れ晴れとした想い。
「貴方のおかげでここまで出來ました――そう新浜君に胸を張って言いたかったから」
言って、紫條院さんは満ち足りた笑みを浮かべた。
俺が先生として盡力したことに対して結(jié)果で報えたことが嬉しいのだと、どこまでも如実に語る誇らしい笑顔だった。
「……紫條院さん、すごくいい顔してるな」
「ふふ、ありがとうございます。でも……新浜君もとてもいい顔をしてますよ」
「ああ、お互い頑張ったもんな」
お互いがお互いを想い合って、努力を重ねていった上で望む結(jié)果を引き出せた。
心地よい満足感に、俺たちはどちらともなく笑い聲をもらす。
そして、そんな幸福な空気の中に――
「ははっ！ 聞いたぞ春華！」
聞きたくもない聲が響き、甘い気分になっていた俺の意識は素に戻された。
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