ずいぶん長(なが)らく歩(ある)いてきたような そんな気(き)がしていただけなんだ 小説(しょうせつ)にしたらせいぜいまだ三行目(さんぎょうめ)あたりのこの人生 カバーもまだ題名(だいめい)もまだ 決(き)まらずに書(か)き始めちゃったから どこでどうしてどうなって って順序(じゅんじょ)よく収(おさ)まりつかないや 今日(きょう)はただただもう さぁダラダラしよう と物(もの)思(おも)いにふけてても 早(はや)くも僕の 胸はもぞもぞ と動(うご)きだすだって 心臓(しんぞう)は脈(みゃく)打(う)ち 何(なん)CCかの血(ち) を全身(ぜんしん) へと送(おく)り だしを繰(く)り返(かえ)し 今日も休(やす)まず僕は僕を生(い)かし 辻褄(つじつま)あわぬストーリー にほろ苦(にが)い顔(かお)で見(み)るストーリー 誇(ほこ)れるほどのものはまだないが 僕だけに光るものはあんだ 塗(ぬ)りつぶしたい 破(やぶ)り捨(す)てたい 過去があろうとも汚(けが)れのない 物語(ものがたり)など僕は惹(ひ)かれない あぁ 一瞬(いっしゅん)先(さき)の自分(じぶん) さえもう待(ま)てないよ 今(いま)すぐでも會(あ)いたいよ うかうかしてらんないの はみ出した君の痛(いた)みが 壊(こわ)れないようにと涙(なみだ)した ひょっとしたら もしかしたら それはいつかのあの僕だった 輝(かがや)いた朝(あさ)の光(ひかり)が 水(みず)たまりを蹴(け)って飛(と)び散(ち)った あのどれかが 今の君なら いいな いいな どっかの誰かが勝手(かて)に君のことをあーとかこーとか言 ったりいつのま にか君のブ ックの表紙(ひょうし)に名 前勝手につけて 頭(あたま)き たよ頭悪い けどあんたに言わ れる筋合(すじあ)いはねぇ からとっととい なくなっとくれ これ電車賃(でんしゃちん) 受(う)け取(と)っとくれ どうにも こうにも いかない時でも どうにかこうにか ここまできたんだよ 今自信(じしん)を持(も)って言えるのは 僕を乗(の)りこなせんのは こいつの勝手(かて)がそうわかんのは 他(ほか)にゃいないんだ このおいらにゃこのポンコツくらいが丁度(ちょうど)いいんだ でもあわよくば まぁいつの日か この僕のこと この僕よりも より分かって笑ってくれる人と 出逢(であ)えるといいななんて その時まで待てないよ 今すぐ抱(だ)きしめたいよ この手で溫(あたた)めたいよ 飛び出(だ)した白(しろ)い光が 奇跡(きせき)と合(あ)わさって芽(め)を出した それが僕なら いいさそれなら いっそ奇跡使(つか)い果(は)たすんだ 溢(あふ)れ出した君の涙が 無駄(むだ)にならぬようにと駆け出した それを見た僕 が胸に抱(いだ)く 気持(きも)ち なんて美(うつく)しいんだ 1秒(びょう)先で輝(かがや)いて 見えるものだけ追(お)いかけて 「間違(まちが)いなんてないんだから」 そんな言葉を真(ま)に受(う)けて ゼロで生まれた僕なのに 今名前を呼(よ)ぶ人がいて 當(dāng)(あ)たり前などない脳に 産(う)み落(お)としてくれてありがとう ありがとう ありがとう 例(たと)え1ページで終わる命も 1000ページに及(およ)ぶ命も 比(くら)べ られるようなもんではない同じ 輝(かがや)きを放(はな)つに違いない あいまい何の気ない 言葉延々(えんえん)紡(つむ)ぐ暇(ひま)などない 1ページを生きた少年(しょうねん)の 本には誰よりも光る一行(いちぎょう) が綴(つず)られているんだ そう信(しん)じてやまないんだ もうジタバタしてたいんだ 僕もどれだけ遺(のこ)せんだ ねぇどれだけ生きれんだ 時間以外(いがい)の単位(たんい)で はみ出した君の痛みが 壊れないようにと涙した ひょっとしたら もしかしたら 君の優(yōu)しさの影(かげ)だった 輝(かがや)いた朝の光が 水たまりを蹴(け)って飛(と)び散(ち)った あのどれかが 今の君なら いいな いいな いいな