日本小5課文:糖球【久我Masahi的日語課堂】#59

飴玉(糖球)
作者:新美 南吉(にいみ なんきち)
春の暖かい日のこと、渡し舟に二人の小さな子供を連れた女の旅人が乗りました。(暖春的一天,帶著兩個小孩的女性旅客乘上了渡船。)
舟が出ようとすると、「おうい、ちょっと待ってくれ?!工?、土手の向こうから手を振りながら、侍が一人走ってきて、舟に飛び込みました。(船即將出航的時候,一個武士在堤壩的對面叫著“喂,稍等片刻?!?,并揮著手跑來,跳到了船上。)
舟は出ました。(船起航了。)
侍は舟の真ん中にどっかり座っていました。ぽかぽか暖かいので、そのうちに居眠りを始めました。(武士撲通一聲一屁股坐在船中央。由于暖洋洋的,武士不久便打起了盹。)
黒い髭を生やして強そうな侍が、こっくりこっくりするので、子供達はおかしくて、ふふふと笑いました。(留著黑色的胡須,似乎很厲害的武士點頭打著盹,孩子們覺得很滑稽,哈哈哈地笑了起來。)
お母さんは口に指を當てて、「黙っておいで?!工妊预い蓼筏?。侍が怒っては大変だからです。(母親將手指抵在唇前,說道:“安靜?!币驗槲涫可鷼獾脑捑驮懔?。)
子供達は黙りました。暫くすると、一人の子供が、「母ちゃん、飴玉頂戴?!工?、手を差し出しました。(孩子們安靜了下來。過了片刻,其中一個孩子說著:“媽媽,給我糖球?!辈⑸斐隽耸帧#?/p>
すると、もう一人の子供も、「母ちゃん、あたしにも?!工妊预い蓼筏俊#ㄓ谑?,另一個孩子也說道:“媽媽,我也要?!保?/p>
お母さんは、懐から紙の袋を取り出しました。ところが、飴玉は、もう一つしかありませんでした。(母親從懷中取出了紙袋。然而,只有一顆糖球。)
「あたしに頂戴?!梗ā敖o我?!保?/p>
「あたしに頂戴。」(“給我。”)
二人の子供は、両方からせがみました。飴玉は一つしかないので、お母さんは困ってしまいました。(只有一顆糖球,兩個孩子纏著要,母親很是困擾。)
「いい子達だから、待っておいで。向こうへ著いたら、買ってあげるからね?!工妊预盲坡劋护皮?、子供達は、「頂戴よう、頂戴よう?!工?、駄々をこねました。(“做個乖孩子,稍微等一下。到了對岸,我給你們買?!彪m然對孩子們這么說了,但他們還是纏著自己道:“給我,給我?!保?/p>
居眠りをしていたはずの侍は、ぱっちり目を開けて、子供達がせがむのを見ていました。(本應該在打盹的武士一下睜開了眼睛,目睹了孩子們央求母親的場面。)
お母さんは驚きました。居眠りを邪魔されたので、このお侍は怒っているのに違いない、と思いました。(母親害怕了,想著打擾到了武士打盹,他一定是生氣了。)
「大人しくしておいで?!工?、お母さんは子供達をなだめました。(母親安撫孩子們道:“乖一點?!保?/p>
けれど、子供達は聞きませんでした。(然而,孩子們完全不聽。)
すると、侍がすらりと刀を抜いて、お母さんと子供達の前にやって來ました。(于是,武士嗖的一下拔出了刀,來到了母親和孩子們的面前。)
お母さんは真っ青になって、子供達を庇いました。居眠りの邪魔をした子供達を、侍が切ってしまうと思ったのです。(母親以為武士要砍了打擾到他打盹的孩子們,臉色煞白地保護著孩子們。)
「飴玉を出せ。」と、侍は言いました。(武士說道:“糖球給我?!保?/p>
お母さんは、恐る恐る飴玉を差し出しました。(母親驚恐地遞出了糖球。)
侍はそれを舟の縁(へり)に載せ、刀でぱちんと二つに割りました。(武士將糖球放在了船的邊緣,用刀將其咔地一聲切成了兩半。)
そして、「そうれ?!工?、二人の子供に分けてやりました。(然后,武士說著:“給?!辈⑻乔蚍纸o了兩個孩子。)
それから、また元の所に帰って、こっくりこっくり眠り始めました。(之后,武士回到了原來的位置,開始點頭打起了盹。)

詞匯
渡し舟(わたしぶね):擺渡船
どっかり:一下子降下、落下許多或猛地放下重物;一下子大量增減或進出;一屁股坐下不動
生やす(はやす):使(植物等)生長、蓄(發(fā))、留(須)
差し出す(さしだす):伸出、探出;寄出;提出;派出
せがむ:纏磨、央求
駄々を捏ねる(だだをこねる):小孩撒嬌、纏磨人
なだめる:勸解、撫慰、緩和情緒

作業(yè)
1.讀課文
2.朗讀圖片詩歌:
