第15話　社畜のプレゼンテーション
第15話 ?社畜的企劃案

面對(duì)在討論中突然站起的我、全班同學(xué)向我投向了詫異的視線。

我無(wú)視了同學(xué)刺痛的視線、走近教室后方的置物架、將事先準(zhǔn)備好的辦公盒抱在手上。


「誒？　喂新浜？」


「新浜君……？」


? 盡管從背后傳來(lái)銀次和紫條院同學(xué)震驚般的聲音、但是我還是向著講臺(tái)邁出腳步。


「唔？　你想干嘛新浜？」


「昂？　你小子在干什么」


「那個(gè)…你抱著的那個(gè)東西是什么??？」


? 面對(duì)著肆無(wú)忌憚走到講臺(tái)上然后放下辦公盒的我。赤崎、野呂田、風(fēng)見(jiàn)原仿佛看到了什么不可思議的東西


「風(fēng)見(jiàn)原同學(xué)」


「嗯、我在」


「我有件想說(shuō)的事情。就讓我先借用一下場(chǎng)地吧」


? 我向著文化祭的執(zhí)行委員簡(jiǎn)單地表明了我的來(lái)意、但是我沒(méi)等她的回答就征用了講課桌。


? 于是我在班級(jí)全員的面前深吸了一口氣――


「這種更傻逼一樣的會(huì)議誰(shuí)tm受得了?。?！」


? 竭盡全力地喊了出來(lái)。


? 當(dāng)然、站在我旁邊的風(fēng)見(jiàn)原、在自己的位置上叫喚個(gè)不停的赤崎和野呂田、還有其他班上同學(xué)都被震驚出了硬直。
　

是時(shí)候立刻開始死亡連續(xù)發(fā)問(wèn)了


「在這樣討論下去也只是什么都決定不了、白白浪費(fèi)時(shí)間罷了！　所以請(qǐng)讓我提出自己的提案！　至于是好是壞就交給班上的同學(xué)來(lái)判斷、在這之前這場(chǎng)會(huì)議就讓我來(lái)接管吧！」


? 一瞬間、班上的所有人都鴉雀無(wú)聲。
　

? 接著――幾秒后和預(yù)想一致的反應(yīng)果然涌了過(guò)來(lái)。


「你……你小子在說(shuō)什么呢！　明明只是個(gè)新浜就別突然跑出來(lái)說(shuō)些玩笑話?。　?br>

「你最近有點(diǎn)太過(guò)得意忘形了！　在裝什么了不起啊！」


「什么叫接管?。　〗o我回座位去！」


（……8：1：1嗎）

? 看著全班同學(xué)的反應(yīng)、我在腦內(nèi)開始對(duì)目前的派系進(jìn)行劃分。


? 有八成是對(duì)于目前的狀態(tài)感到混亂或者沉默不語(yǔ)的學(xué)生。
? 對(duì)我并沒(méi)有特別強(qiáng)的排斥、恐怕對(duì)有能力改變這個(gè)停滯的狀態(tài)人無(wú)論是誰(shuí)都持的是歡迎態(tài)度。


? 1成是對(duì)我懷抱敵對(duì)心的學(xué)生
??對(duì)被『弱小死宅的新浜』來(lái)接管而感到不爽、或者是對(duì)我成績(jī)提升、存在感增強(qiáng)而感到刺痛的家伙們
? 以前對(duì)我以假告白出招的土山就是其中之一。


? 剩下的1成是推從展示派
? 為了回避麻煩而以野呂田為代表的推崇簡(jiǎn)單提案的家伙們、對(duì)我的提案之類的感到麻煩而反對(duì)的家伙們


（雖然乍看下8成都是歡迎態(tài)度的、聲音很大的反對(duì)派雖然僅僅只有2成但是要統(tǒng)一意見(jiàn)也是很艱難的……）


? 所有接下來(lái)我不完成和陰角相反的――對(duì)全班同學(xué)發(fā)表自己的意見(jiàn)、使自己的想法被認(rèn)同的這件事是不行的?！?/p>

在這個(gè)明顯有敵對(duì)派的情況下。


（上吧……也不是什么很難的事情。只是單純闡述比起這樣拖拖拉拉下去、采取我的方案要好得多的企劃書說(shuō)明而已。）


「那么就請(qǐng)大家先看看這個(gè)吧！」


? 將倒彩無(wú)視掉、我從辦公盒中取出用學(xué)校的大張紙做的有兩張海報(bào)那么大的表格、貼在黑板上


　將「誒……那個(gè)很大的紙是什么東西……」和「難道是為了這個(gè)而準(zhǔn)備的……？」這類聽到的聲音無(wú)視掉。


「這是距離文化祭還剩下的作業(yè)時(shí)間和各展出物的平均必要準(zhǔn)備天數(shù)、以及指出了其他問(wèn)題的一個(gè)圖表！」　


? 我用腹部發(fā)力將大的離譜的聲音嘶喊了出來(lái)


? 在持有反對(duì)意見(jiàn)的會(huì)議上特別要這樣、總之沒(méi)有比洪亮的聲音和自信滿滿的壓迫力更強(qiáng)大的武器了
? 不管是多么良好的提案、如果采用很小的聲音將無(wú)法傳遞給任何人。


「到今天為止由于白白浪費(fèi)了太多時(shí)間已經(jīng)有幾個(gè)提案是無(wú)法完成了！　首先我們從這個(gè)表里開始刪除吧！」


? 將授課用的指示棒拉長(zhǎng)、對(duì)著張貼在黑板上的圖表開始敲擊。


「看到這個(gè)圖表就會(huì)明白鬼屋是絕對(duì)來(lái)不及的！　現(xiàn)狀開始作業(yè)的話也許還來(lái)得及、但是在現(xiàn)在連里面要布置什么都還要商談的現(xiàn)在是絕對(duì)來(lái)不及的！　日本庭院也是出于同樣的理由！　雖然確定可以試試流水素面但是保健所的許可是個(gè)問(wèn)題！」


? 以數(shù)據(jù)和一目了然的圖表為根據(jù)、將不行的候補(bǔ)用鋼筆做上×的記號(hào)。
? 比起口頭說(shuō)明來(lái)、采用這樣視覺(jué)化的做法遠(yuǎn)遠(yuǎn)能獲得更多認(rèn)同。


「現(xiàn)在可能實(shí)行的只有『和風(fēng)喫茶店』と『章魚小丸子』兩種！　但是已經(jīng)沒(méi)有時(shí)間去討論到底哪個(gè)比較好了！　所有――啊、風(fēng)見(jiàn)原同學(xué)！　我要貼下這個(gè)請(qǐng)你把這個(gè)先拿下！」


「誒、啊、好的」


? 收到了站在旁邊的風(fēng)見(jiàn)原的幫忙、我將黑板上的時(shí)間表撕下來(lái)、將別的很大的資料貼了出來(lái)。

?

「所以、我有個(gè)將這兩者合二為一的『和風(fēng)章魚小丸子喫茶店』的提案！」


? 資料里付有帶著圖解的說(shuō)明書。教室內(nèi)的配置、食物菜單、飲料菜單之類的概括都以易懂的形式寫在里面。


「章魚小丸子有5種口味！　飲料以果汁居多！　價(jià)格便宜一點(diǎn)！　由于今年其他的班級(jí)沒(méi)有準(zhǔn)備面粉類的食物、所以客人的需求肯定是有的！　喫茶店雖然其他班級(jí)有在做、但是那邊是以蛋糕為主體、飲料是紅茶和咖啡！　而我們是以果汁為主體的所以基本上經(jīng)營(yíng)范圍沒(méi)有重合！　而且章魚小丸子的制作和接受點(diǎn)餐的練習(xí)只需要稍微練習(xí)一下就好、基本上沒(méi)有鬼屋制作那樣辛苦的要素！」


? 在我一口氣地將優(yōu)點(diǎn)羅列出來(lái)后、「誒……」「好像還不錯(cuò)？」「也許可以……」班上同學(xué)們的興致一下就上來(lái)了。


「誒……雖然不錯(cuò)但是是不是感覺(jué)稍微有點(diǎn)樸素？」


? 出現(xiàn)了啊八嘎的赤崎。雖然沒(méi)有惡意但是僅憑感性就在別人的意見(jiàn)里挑毛病的習(xí)慣請(qǐng)收斂下。
? 你將來(lái)入職的話決定會(huì)命途多舛的。


? 嘛、但是說(shuō)如果要是沒(méi)有突出點(diǎn)也是不行的。


「啊、熱門商品我也考慮了幾個(gè)！　比如超出常理的俄羅斯章魚小丸子！只放入一個(gè)芥末的雖然和普通的俄羅斯章魚小丸子沒(méi)啥區(qū)別、但是這個(gè)是超出常理、瀕臨極限的放入了大量芥末的plus版！　即使是大人也決定會(huì)哭！」

（原文起的名字是超ハズレロシアンタコ焼き，應(yīng)該是我這樣翻的？）


「嘿~……這個(gè)不錯(cuò)啊。很有意思！」


? 嗯、因?yàn)槟闫綍r(shí)和周圍的人聊天的話題基本上都是各類綜藝節(jié)目。
? 所以我覺(jué)得你會(huì)認(rèn)為這種像懲罰游戲般的東西很有趣。


「還有就是、點(diǎn)餐員由于是和風(fēng)……所以要穿作為緣日要素的浴衣或者便裝！　烤章魚小丸子的人要穿法被和捩じ鉢巻き！」

（便裝是男人穿和服不穿裙子。

法被是手藝人、工匠等所穿,在領(lǐng)上或后背印有字號(hào)的日本式短外衣，

捩じ鉢巻き是擰成繩狀扎在頭上的布手巾）
?????????????? ?

? ? ? ? ????????????????????????

「嘿~嘿~！　這不也挺好的嗎！　跟祭典一樣！」


「請(qǐng)、請(qǐng)等一下、這樣預(yù)算的話……！」


「沒(méi)關(guān)系的。已經(jīng)和服裝出租屋達(dá)成降價(jià)出租的交涉了、所以是可以通過(guò)預(yù)算內(nèi)的價(jià)格來(lái)借到衣服的。啊、那個(gè)和這個(gè)是服裝的樣品照片所以請(qǐng)幫我貼到黑板上吧」


「準(zhǔn)、準(zhǔn)備到這個(gè)地步了嗎……？　誒為什么從剛剛開始我就被當(dāng)作助手使喚??？」


? 稍微有點(diǎn)啰嗦了風(fēng)見(jiàn)原。
? 話說(shuō)起來(lái)只要原本你只要『采取多數(shù)表決』這樣說(shuō)的話、事態(tài)根本就不會(huì)變得這么麻煩哦


? 看到貼出來(lái)的浴衣的寫真的女生們的感觸大體上是「誒~……這不是很可愛(ài)的浴衣嗎？」「呼、居然可以在出租店借到這樣的浴衣」「確實(shí)很有緣日和祭典的感覺(jué)哦」之類的良好的感想。
　

? 而且不止是女生、男生們也是「嘛~確實(shí)說(shuō)起章魚小丸子的衣服就是法被了」「確實(shí)有點(diǎn)像祭典的小攤的感覺(jué)？」這樣意味深長(zhǎng)地眺望著黑白上的資料和寫真、基本上都傾心于我的方案了。


（嘛、說(shuō)起來(lái)在無(wú)論是誰(shuí)都希望從這場(chǎng)磨磨蹭蹭的會(huì)議中得到解脫的現(xiàn)狀下、像這樣去除掉不合理的選擇支、僅僅提示出剩下候補(bǔ)的折中方案就能獲得贊成是當(dāng)然的）


? 但是——


「新浜、看你從剛剛開始就一直在口若懸河地得意著說(shuō)些什么！　有誰(shuí)贊成你的方案嗎！」


「所以我不是說(shuō)了很麻煩了嗎！　做些簡(jiǎn)單的事情不就好了嗎！」


? 還有兩人――因?yàn)榧俑姘资录b逼失敗從而變得和我敵對(duì)的土山還有絕對(duì)不想做麻煩的事的野呂田對(duì)我發(fā)出倒彩。


?其他對(duì)敵視我的家伙和想用展示來(lái)偷懶的家伙們、在閱讀了教室的空氣后就變得『嘛~在這種狀況下采用新浜提出的方案也不錯(cuò)……』、這兩個(gè)家伙是真的麻煩。


? 而我對(duì)于這最后的反對(duì)勢(shì)力的對(duì)應(yīng)是――――最大限度的完全無(wú)視


「喂、給我看這邊啊新浜！　別無(wú)視我?。　?br>

? 吵死了土山。既然是敵對(duì)關(guān)系就沒(méi)必要去聽襲來(lái)的倒彩了。
? 說(shuō)起來(lái)我根本就沒(méi)有去想去奢求說(shuō)服你們的念頭。


　我的勝利條件是『空気』的形成。
? 只要支持我的方案的氣氛填滿了這間教室就行了
　

? 于是――我打算投放為實(shí)現(xiàn)這個(gè)目的而準(zhǔn)備的殺手锏。


「那么就――作為收尾大家來(lái)試吃下作為試作的章魚小丸子菜單吧！」


「誒?。俊?br>

? 當(dāng)我把悄悄插上電加熱得暖暖的章魚小丸子機(jī)器和原材料放在講課桌上時(shí)、站在一旁的
風(fēng)見(jiàn)原更發(fā)了瘋似的叫了出來(lái)。


? 被嚇到的不止風(fēng)見(jiàn)原
? 面對(duì)突然在講課桌上開始料理的我、不管是誰(shuí)都會(huì)目瞪口呆。


「誒、等……新浜你小子……在教室用章魚小丸子機(jī)器取得老師的許可了嗎……？」


? 哈哈、銀次別問(wèn)這種傻傻的問(wèn)題啊。
? 如果是在文化祭的任務(wù)分配階段的話還好、現(xiàn)狀我們可是還出于要做什么的會(huì)議中哦？


「怎么可能會(huì)取得許可呢！　完全的沒(méi)有許可哦~！」


「誒誒誒誒誒誒誒誒誒誒誒誒誒誒誒?。俊?br>

? 不知是否是對(duì)我的違規(guī)行為十分意外、銀次叫了出來(lái)。


? 在大家都被驚呆的期間內(nèi)章魚小丸子已經(jīng)烤得滋滋作響、就讓我練習(xí)時(shí)培養(yǎng)的技巧來(lái)完成這香軟酥脆的章魚小丸子吧。


「喔……味道好香……」
「感覺(jué)肚子有點(diǎn)餓了……」
「在午飯前的時(shí)間段這個(gè)聲音和味道應(yīng)該很有效……」


? 就是這樣就是這樣。這份原材料面糊燒烤時(shí)的音效和醬汁的香味讓你們肚子餓了對(duì)吧。


「~、烤好了！　吼啦、大家不要坐在座位上過(guò)來(lái)吃?。　∵@也是我展出方案說(shuō)明的一環(huán)哦！」


? 大家的目光完全被新鮮出爐的章魚小丸子奪取了
? 咽口水的聲音到處都可以聽到。


? 但是……似乎是害怕突然離開座位會(huì)引人耳目、沒(méi)有人敢站起來(lái)

（可惡……明明很順利地走到這一步了、要是在這里氣氛凝固了起來(lái)的話。要怎么辦呢……？）

? 要是大家都上前來(lái)試吃的話、基本上我的目標(biāo)基本上已經(jīng)達(dá)成了。

但是從現(xiàn)在開始要怎么辦才能讓大家行動(dòng)起來(lái)呢……

? 在我險(xiǎn)些感到焦慮的時(shí)候――

「我我我我！　我想吃！　新浜君做的章魚小丸子我想吃！」

名為紫條院春華的我的救贖女神帶著炫目的笑顏從座位上站了起來(lái)。

看小說(shuō)的網(wǎng)站不知道是不是被墻了，今天不開梯子打不開了，昨天還可以的。順便吐槽下

這章內(nèi)容好多，感覺(jué)是我翻過(guò)的最多的一章，雖然質(zhì)量挺高的。最后我想問(wèn)下你們看得懂我翻的嗎，會(huì)不會(huì)不通順啊。畢竟我語(yǔ)文和日語(yǔ)都不好。

以下為日語(yǔ)原文

第15話　社畜のプレゼンテーション



　話し合いの時(shí)間の最中、突然起立した俺にクラスメイトたちの訝しげな視線が突き刺さる。

　

　俺はそれを無(wú)視し、教室後方の荷物置きに近づいて用意しておいたオフィス用コンテナボックスを擔(dān)ぎ上げる。



「へ？　おい新浜？」



「新浜君……？」



　銀次と紫條院さんの驚いたような聲を背中で聞きながら、今度は教壇へ足を進(jìn)める。



「んあ？　なんだよ新浜？」



「ああん？　何やってんだお前」



「その……なんなんですかその荷物？」



　赤崎、野呂田、風(fēng)見(jiàn)原はズカズカ教壇に上がってコンテナボックスを下ろす俺を訝しげに見(jiàn)る。



「風(fēng)見(jiàn)原さん」



「は、はい？」



「俺から言いたいことがある。ちょっと場(chǎng)を借りるぞ」



　文化祭の実行委員に一言斷りを入れ、しかしその答えを待たずに俺は教卓に手をつく。



　そして俺はクラス全員の眼前で大きく息を吸い――




「こんなアホみたいな會(huì)議やってられるかあああああああああっ??！」




　あらん限りの大聲で叫んだ。



　當(dāng)然、俺の橫にいる風(fēng)見(jiàn)原も、自分の席からわめいていた赤崎と野呂田も、その他のクラスの面々も呆気にとられて硬直する。

　

　そこにすかさずたたみかける。



「これ以上の話し合いは何も決まらなくて無(wú)駄なだけだ！　そこで俺は獨(dú)自の提案をさせてもらう！　それが良いか悪いかクラスに判斷してもらうまで、この會(huì)議は俺が仕切らせてもらうからな！」



　一瞬、教室全體が靜まりかえる

　

　そして――數(shù)秒後には予想どおりの反応が返ってくる。



「な……何言ってんだコラ！　新浜のクセにいきなり出てきてふざけたこと言ってんじゃねーぞ！」



「最近調(diào)子乗りすぎなんだよお前！　デカい面しやがって！」



「何が仕切るだ！　引っ込んでろ！」



（……8：1：1ってとこか）



　クラス全體の反応を見(jiàn)て、脳內(nèi)で派閥の區(qū)分けを行う。



　8割がこの狀況に混亂していたり沈黙していたりする生徒。

　俺に対して特に強(qiáng)い反発はなく、おそらくこの停滯した狀況を変える力があるなら誰(shuí)だろうと歓迎するだろう。



　1割は俺に敵愾心を抱いている生徒。

　『オタクで弱っちい新浜』に仕切られることが気にくわなかったり、俺が成績(jī)を上げたりして存在感を増してきたことにイライラしている奴らだ。

　以前に俺に噓告白を仕掛けた土山とかがいる。



　殘り1割は展示推し派だ。

　面倒なことは避けたいがために野呂田を代表として楽な案を推している奴らで、俺の提案とやらが面倒くさそうだと反発している。



（8割が歓迎なら一見(jiàn)楽そうに見(jiàn)えるけど、聲がデカい反対派が2割いるだけで意見(jiàn)をまとめるのはきついんだよな……）



　そして俺は今から陰キャの対極なことを――クラス全員に意思発信して自分の意見(jiàn)を認(rèn)めさせるということを達(dá)成しなければならない。

　この、明らかな敵対派がいる中でだ。



（いいさ……別に大したことじゃない。ただ単にグダグダやってるより俺の案に決めてしまえばいいじゃんとプレゼンテーションするだけだ）



「それじゃまずこれを見(jiàn)てくれ！」



　ヤジを無(wú)視して俺はコンテナボックスから學(xué)校の大判プリンターで作ったポスター二枚分ほどの大きさの表を取り出し、黒板に貼り出す。



　「え……なんだあのデカい紙……」とか「まさかこのために用意したの……？」とかいう聲が聞こえてくるが無(wú)視。



「これは文化祭までの殘り作業(yè)時(shí)間と、各出し物案の平均的な必要準(zhǔn)備日數(shù)、その他の問(wèn)題點(diǎn)を示したグラフだっ！」　



　俺は腹に力を入れて大げさなほどに聲を張りあげる。



　反対意見(jiàn)持ちがいる會(huì)議では特にそうだが、とにかくデカい聲と自信に満ちあふれた迫力ほど強(qiáng)い武器はない。

　どんな良案でも小さい聲では誰(shuí)にも屆かない。



「今日まで時(shí)間を無(wú)駄にしてしまったせいですでに無(wú)理な案がいくつかある！　まずそっから削っていくぞ！」



　授業(yè)用指示棒を伸ばし、貼りだしたグラフをパンッと叩く。



「このグラフを見(jiàn)ればわかるようにお化け屋敷は絶対無(wú)理だ！　今からすぐ作業(yè)できるならともかく、どんな內(nèi)容にするか話していると絶対間に合わない！　日本庭園も同じ理由で難しい！　流しそうめんは確認(rèn)してみたけどそもそも保健所の許可自體が無(wú)理だった！」



　データとそれを瞭然とするグラフを根拠として候補(bǔ)にペンで×をつけていく。

　口で言うよりも、こうやって視覚化したほうがはるかに納得が得られる。



「今から実行可能なのは『和風(fēng)喫茶店』と『タコ焼き』の二つだ！　けどもうどっちがいいかとか議論している時(shí)間はない！　なので――あ、風(fēng)見(jiàn)原さん！　これ貼るからそっち持ってくれ！」



「え、あ、はいっ」



　橫に立っていた風(fēng)見(jiàn)原に手伝ってもらい、黒板のスケジュール表を外して別のデカい資料を貼り出す。



「というわけで、この二つを合體させた『和風(fēng)タコ焼き喫茶』を提案する！」



　資料には図解付きの解説が書いてあり、教室內(nèi)配置、食べ物メニュー、飲み物メニュー、などの概要がわかるようになっている。



「タコ焼きは味５種類！　飲み物はジュース類多め！　値段は控えめ！　今年は他のクラスで粉モノはやってないから客の需要は間違いなくある！　喫茶店をやるクラスは他にあるけどそっちはケーキ主體で飲み物は紅茶とコーヒー！　こっちはジュース主體だからほとんどかぶらない！　しかもタコ焼き作りと注文取りの練習(xí)をちょっとするだけでお化け屋敷作りみたいに苦労するような要素は何もない！」



　俺が一気にメリットを並べていくと、「へぇ……」「悪くなくね？」「いいかも……」とクラスメイトたちの関心が高まっていく。



「ええ……悪くないけどちょっと地味じゃね？」



　出たなバカの赤崎。悪意はないくせに感性だけで意見(jiàn)に難癖をつけるクセやめろ。

　お前將來(lái)就職したら絶対苦労するぞ。



　だがまあ、アクセントが不要かと言われればノーだ。



「ああ、呼び物商品もいくつか考えた！　例えば超ハズレロシアンタコ焼き！　一個(gè)だけワサビ入りなのは普通のロシアンタコ焼きと同じだけど、これはハズレに限界までワサビを入れ込んだ大ハズレ版だ！　大人でも絶対泣く！」



「へぇー……いいなそれ。面白そうじゃん！」



　うん、お前って普段周囲とバラエティ番組の話ばっかりしてたもんな。

　だからこういう罰ゲーム的なものは面白いって言うと思ったよ。



「あと、注文を取る係は和風(fēng)……それも縁日的な要素として浴衣や著流しを著てもらう！　タコ焼きを作る係は法被はっぴとねじりはちまきだ！」



「へぇーへぇー！　そっちもいいじゃんか！　祭りだもんな！」



「ちょ、ちょっと待ってくださいそんな予算は……！」



「大丈夫だ。すでにレンタル店に値下げ交渉して予算內(nèi)で貸してもらえる算段はできている。あ、それとこれがその衣裝のサンプル寫真だから黒板に貼ってくれ」



「そ、そこまで手配しているんですか……？　って何で私はさっきから助手みたいに使われてるんです?。俊?br>


　やかましいぞ風(fēng)見(jiàn)原。

　元はといえばお前が最初に『多數(shù)決で決めよう』とさえ言えばこんな面倒な事態(tài)にはならなかったんだからな?。?br>


　貼り出された浴衣の寫真を見(jiàn)た女子の感觸は「へー……結(jié)構(gòu)可愛(ài)い浴衣じゃない？」「ふーん、レンタルでこんなの借りられるんだ」「確かに縁日っぽいとお祭り感あるよね」とおおむね良好だ。

　

　そして女子だけじゃなく、男子たちも「まあ確かにタコ焼きの服っていったら法被はっぴだよな」「屋臺(tái)っぽいしいいんじゃないか？」と興味深そうに黒板の資料や寫真を眺めており、ほとんどは俺の案に心が傾いている。



（ま、そもそもあのグダグダ會(huì)議からの救済を誰(shuí)もが望んでいたんだから、こうやって選択肢を切り落として、殘った候補(bǔ)の折衷案を提示するだけで賛成が得られるは當(dāng)然だけどな）



　しかし――



「さっきからベラベラと得意げに喋ってんじゃねーぞ新浜！　誰(shuí)がお前の案なんぞに賛成するかよ！」



「だから面倒だって言ってるだろ！　楽な展示でいいだろうよ！」



　あと二人――偽告白の件でマウントを取りに失敗してから俺を敵視するようになった土山と、絶対に面倒な出し物にしたくないマンの野呂田がヤジを飛ばす。



　他にも俺を敵視している奴と展示で楽したい奴はいるが、クラスの雰囲気を読んで『まあこの感じなら別に新浜が提案した案でいっか……』となっているのに、こいつらは本當(dāng)に面倒くさい。



　そしてこの最後の反対勢(shì)力への対応は――――完全に無(wú)視するに限るっっ！



「おいコラこっち見(jiàn)ろや新浜！　無(wú)視すんな！」



　うるせえ土山。敵視からくるヤジなんて聞く意味ねえよ。

　そもそも俺はお前らの説得なんて不毛なことをする気はない。



　俺の勝利條件は『空気』の形成。

　俺の案を支持するムードでこの教室內(nèi)を満たせばいいのだ。

　

　そして――そのための切り札を投入する！



「さてそれじゃ――最後に試作のタコ焼きメニューを試食してもらおうと思う！」



「ほぇ??？」



　こっそりコンセントを挿して暖めておいたタコ焼き器とタコ焼きの材料を教卓の上にドンっ！と乗せると、橫に立つ風(fēng)見(jiàn)原が素っ頓狂な聲を上げる?！?br>
　

　驚いているのは風(fēng)見(jiàn)原だけじゃない。

　いきなり教卓で料理を始めてしまった俺に、誰(shuí)もが目を丸くしている。



「え、ちょ……新浜お前……教室でタコ焼き器とか先生の許可取ったのか……？」



　はは、バカなことを聞くなよ銀次。

　文化祭準(zhǔn)備割り當(dāng)て時(shí)間ならともかく、今はまだ出し物會(huì)議中だぞ？



「許可なんか下りる訳ないだろ！　完全に無(wú)許可だよ！」



「えええええええええええええええ??？」



　俺がそういう違反行為をするのが相當(dāng)意外なのか、銀次が叫ぶ。



　そして皆が呆気にとられている間にもタコ焼きはジュージューと焼け、俺が練習(xí)で培った技でカリふわに仕上がっていく。



「うお……いい匂い……」

「なんかお腹すいてきたね……」

「晝飯前だと効くわこの音と匂い……」



　そうだろうそうだろう。俺の行動(dòng)に呆気にとられはしても、この生地が焼ける音とソースの匂いは腹が減るだろう？



「ほい、焼けた！　ほら、みんな座ってないで食べにこいよ！　これも俺の出し物案の説明の一つなんだぞ！」



　皆の瞳は完全に出來(lái)たてのタコ焼きに集中している。

　ゴクリと唾を飲む音があちこちから聞こえる。

? ??しかし……席を立って目立つのを恐れてか、誰(shuí)も立ち上がろうとしない。

（くそ……上手くいってたけどここで雰囲気が固くなっちゃったか。どうする……？）
　
　ここで皆が食べに來(lái)ればもうほぼ俺の狙いは達(dá)成される。
　しかしここからどうやって皆を動(dòng)かすか……。

　俺がかすかな焦りと感じたその時(shí)――

「はいはいはいはいはい！　私食べます！　新浜君のタコ焼き食べてみたいです！」

　紫條院春華という俺の救いの女神が、とびきりの笑顔で勢(shì)いよく席から立ち上がった。