白鳥昔話①

【帝釈天】

「これまでの二つの意識の欠片の気配を元に、私は最後の欠片を見つけた。物語がどんな結(jié)末を迎えるのか、とても興味深い。

根據(jù)前兩個意識碎片的氣息，我找到了最后一個。我也很好奇，故事的最終會是怎樣的結(jié)局。

私は見た。この記憶の始まりは、人と鬼との戦爭だった。人界と鬼界との境界には、時々人界を侵す鬼域の悪鬼が現(xiàn)れる。そして悪鬼を討伐しに來る陰陽師もあとを絶たない。

我看到，在這份記憶的開場，是人鬼戰(zhàn)亂四起。

在鬼人之界，不時有來自鬼域的惡鬼入侵人類地界，也有人類陰陽師前來討伐惡鬼。

あの子供はまだ修行している。もう少し経てば、約束を果たしに都に行けるかもしれない。しかしある日、彼はかつての友人……少年陰陽師と、人と鬼との戦場で出くわしてしまった。

那孩子還在修煉，想到再過一些時日，興許就可以去京城赴約。

然而某一天，他和曾經(jīng)的朋友——少年陰陽師，卻在人鬼的戰(zhàn)場上相遇了。

殘酷な戦爭の前では、昔の約束が如何に儚いものであるかが証明されてしまった。それでも、その子供はかつての約束を忘れていなかった。彼は戦爭を止めるために、致命的な傷を負(fù)った。

昔日的約定在如今殘酷的戰(zhàn)爭面前是如此脆弱。但即使如此，那孩子依然沒有忘記曾經(jīng)的誓言。他為了阻止兩邊開戰(zhàn)，陷入了重傷瀕死的絕境。

この記憶はここまでのようだ。物語の結(jié)末は、まだ闇の中だ。悲しい結(jié)末かもしれないし、また誰かに助けられるのかもしれない。この記憶や意識は偽物で、想像によって構(gòu)築されたものである可能性も捨てきれない?！?/p>

這份記憶到這里就結(jié)束了?？磥砉适碌慕Y(jié)局還是不得而知。

也許最后是悲劇，也許他又被誰救下了呢。

也或許這些記憶和意識并非真實(shí)存在，只是由一些想象所構(gòu)筑的。

白鳥昔話②

【天人の少年】

「すみません、ここで一番安い食べ物はなんですか？」

請問，你們這里最便宜的食物是什么？

【商店の主人】

「もしかしてお困りですか？うちの店もあまり余裕がないけれど、できる範(fàn)囲內(nèi)で手伝うことはできますよ。」

客人有什么難言之隱？小店雖利潤微薄，但也不是什么忙都幫不上的。

【天人の少年】

「俺は……」

我……

【商店の主人】

「言いたくないなら大丈夫。この食べ物は、持って行っても構(gòu)いません?！?/p>

不愿說也無妨，這里有一些吃的，你可以拿去。

【天人の少年】

「この食料にある印は、翼の団のものですか？」

那些糧食上的標(biāo)志，是城外的翼之團(tuán)嗎？

【商店の主人】

「なぜそんな質(zhì)問を？もし無料の食べ物が欲しくないなら、別のところを當(dāng)たってください。」

問這個做什么？如果不想要免費(fèi)的食物，那就請去別處吧。

【天人の少年】

「いいえ、勘違いです！お、俺は翼の団に入って、阿修羅様や帝釈天様の役に立ちたいんです！」

不是的，您別誤會！我、我想加入翼之團(tuán)，追隨阿修羅和帝釋天大人！

【商店の主人】

「若いわりに、とんでもないことを言いますね。しかし米袋すら持ち運(yùn)べないようでは、戦場に出ても意味がないと思いますが？」

小小年紀(jì)，口氣倒是挺大。我看你連這袋米都扛不動，還想上戰(zhàn)場打仗？

【天人の少年】

「今日はだめだとしても、明日はできるようになれるかもしれません。でも、翼の団の食糧なのに、どうして他人に分けるんですか？」

今日扛不動米袋，不代表明日也不行。

不過，既然是翼之團(tuán)的軍糧，為什么會隨意給他人？

【商店の主人】

「見た目と違って、細(xì)かいことも見逃しませんね。食料を仕入れる時、帝釈天様はいつも多めにお金を払います。もちろん何度も斷りましたが、あの方には勝てませんでした。そして自分に使うより、他人に使うべきだと思いつきました。だから帝釈天様の代わりに、食料を買って、戦爭のせいで生活に困っている人に分け與えています?！?/p>

看不出你心思還挺細(xì)膩。每次采購糧食時，帝釋天大人都會額外給些錢財(cái)。

雖然我推脫多次，但他堅(jiān)持要給。與其我自己揮霍，不如拿來接濟(jì)他人。

買些糧食分發(fā)給戰(zhàn)亂中的難民，也算是幫帝釋天大人行善了。

【天人の少年】

「帝釈天様は本當(dāng)に特別な貴族だ…」

帝釋天大人真是個與眾不同的貴族……

【商店の主人】

「坊主、その心に免じて、數(shù)日後帝釈天様が來てくれたら、代わりに翼の団に入りたい旨を伝えてあげます。しかし試験に合格できるかどうかは、保証できませんぞ?！?/p>

小子，看你面相不錯，過幾天等帝釋天大人來了，我會把你想加入翼之團(tuán)的事告訴他的。

至于你能不能通過考驗(yàn)，那我可就說不準(zhǔn)咯。

【天人の少年】

「本當(dāng)ですか！」

可不許騙我！

【商店の主人】

「約束しますよ?！?/p>

一言為定。

白鳥昔話③

【翼団戦士】

「なぜか最近、善見城の付近で多數(shù)の蛇が出現(xiàn)している。當(dāng)番の皆に、気をつけるよう言っておかないと。」

不知為何，最近善見城附近似乎發(fā)生了蛇災(zāi)。看來要記得提醒守夜的諸位小心才是。

【帝釈天】

「どうした？上の空になっているようだが?！?/p>

怎么了？你看起來有些心不在焉。

【翼団戦士】

「ああ、帝釈天様ですか！ここは拠點(diǎn)の辺境です。どうしてこんな所に。」

啊，是帝釋天大人！這是駐軍邊界，您怎么來了。

【帝釈天】

「阿修羅がまだ休んでいるから、彼の代わりに様子を見に來た。翼の団の諸君、連日ここを守ってくれて、ご苦労。使いの者に買ってきてもらった蓮花酥を、後で皆で分けてくれ。」

阿修羅仍在休息，我替他過來看看。

近幾日翼之團(tuán)駐守此地，辛苦各位。之前派人去采購了一批蓮花酥，稍后便會分發(fā)過來。

【翼団戦士】

「帝釈天様は相変わらず気配りがお上手ですね。しかし、近日中は外出をお控えになったほうが良いかと?！?/p>

帝釋天大人果然還是一如既往地心思細(xì)膩。不過大人您近日還是盡量不要頻繁外出得好。

【帝釈天】

「なぜだ？」

何出此言？

【翼団戦士】

「実は近頃、辺境に今まで見たことのないような蛇が多數(shù)出現(xiàn)しているのです。くれぐれもお?dú)荬颏膜堡坤丹ぁ！?/p>

其實(shí)是因?yàn)榻者@邊境出現(xiàn)了不少未曾見過的蛇類，請您千萬小心。

【帝釈天】

「ありがとう、気をつけよう。長い間外で見張りをしているあなた達(dá)こそ、気をつけるべきだ。ほら、そこに白蛇が一匹巣食っている?！?/p>

謝謝，我會多多注意的。你們長期駐守在外，更應(yīng)當(dāng)小心才是。

看，那里正盤踞著一條白色的蛇。

【翼団戦士】

「な、何……早く処分しろ！」

什，什么……快處理掉！

帝釈天がそっと手を振ると、蛇はするりと去っていった。

帝釋天輕輕揮手，那條蛇便游走了。

【翼団戦士】

「帝釈天様……蛇が怖くないんですね……」

帝釋天大人……原來您并不怕它們啊……

【帝釈天】

「ふふ、私は害を及ぼさないと、彼らは知っているからな。動物の精神との交流は些か難しいが、彼らは私を感知できる。」

呵呵，它知道我不會傷害它罷了。雖然與動物的精神交流有些困難，但它們還是能感知到我。

【翼団戦士】

「そんな能力を使えるなんて、羨ましい限りです?！?/p>

擁有這樣的能力還真是令人羨慕。

【帝釈天】

「くだらない蕓當(dāng)に過ぎない。だいぶ暗くなってきた。私もそろそろ帰らないと?！?/p>

不過是一些無用的小伎倆。時候不早了，我也該回去了。