【GPT機翻】戰(zhàn)國小町苦勞譚 (戦國小町苦労譚)- 122 [千五百七十四年 十二月上旬]
書名 戰(zhàn)國小町苦勞譚
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作者: 夾竹桃
原作:http://ncode.syosetu.com/n8406bm/
翻譯工具:ChatGPT
*機器輸出的翻譯結果UP未做任何修正,僅供試閱。標題章節(jié)號為原翻譯版的順延。*
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千五百七十四年 十二月上旬(*原文網(wǎng)頁序列號 - 139)
信長の大和巡視は成功の裡に終わった。岐路の途上で京に立ち寄り、切り取った蘭奢待の一片を正親町(おおぎまち)天皇に獻上し、岐阜へと帰國した。
信長的大和巡視在成功中結束。在岐路途中停留京都,將切下的蘭奢待獻給了正統(tǒng)町天皇,然后返回岐阜。
信長と行動を共にしていた靜子は、岐阜で信長と別れ、尾張の我が家へと帰り著いた。
信長身邊的靜子在岐阜和信長分別后,回到了我們在尾張的家。
「お疲れ」
"辛苦了"
邸宅へ戻ると、握り飯を片手に長可が出迎えた。加賀攻めが終わったとは聞いていないだけに、戻っているとは思っていなかった靜子は驚いた。
回到府邸,長可單手拿著握飯來迎接。靜子雖然聽說了加賀攻防戰(zhàn)結束了,但并沒有想到她會這么快回來,因此感到十分驚訝。
理由を訊ねたところ、最早大勢は決してしまい、殘黨狩りや兵糧攻めに付き合う気もないため帰參したということらしかった。
詢問了理由后,他們中的大多數(shù)已經(jīng)決定放棄,并且似乎也沒有意愿參與剩余的戰(zhàn)斗或圍攻行動,因此返回了。
「そういう事情なら仕方ないかな。兵を維持するだけでも金は減り続けるからねえ」
“如果是那樣的情況,也沒辦法啊。光維持軍隊就會不斷減少金錢。”
「軍の規(guī)模も縮小傾向でな、読みが外れたのか慶次も戻っているぞ。美濃までは一緒だったんだが、著いたとたんにどこかへ消えた」
“軍隊規(guī)模也在縮小,好像慶次也回來了。我們一直在一起到美濃,但一到那里他就不見了。”
「あー、何となく分かる」
"啊,有點明白了"
目的を定めていないときの慶次は、風の向くまま気の向くままに行動するため、周囲の人間が彼の行動を予測するなど不可能だ。
當沒有目標時,景次會隨風隨性地行動,周圍的人們無法預測他的行動。
不思議と危急の際に遅參しないため、糸の切れた凧のようなものと見逃されていた。
為了確保在奇怪和危急的時候沒有耽誤,它被視作像線斷了的風箏一樣被忽視了。
「まあ、試飲會にまでは戻るだろう」
“嗯,我們可能會重新回到品嘗會?!?/p>
「試飲會?」
"試飲會?" would be the Simplified Chinese translation of "試飲會?".
耳慣れない言葉に靜子は首を傾げる。失言に気付いた長可が慌てて踵を返すが、駆け出す前に靜子にがしりと襟首を摑まれた。
靜子聽到了不常聽到的詞語,皺起了眉頭。長可意識到自己失言了,急忙掉頭離開,但在她走之前,靜子抓住了她的衣領。
「問われて逃げるってことは、後ろ暗いことがあるんだよね?」
“如果被問到逃跑,就意味著后面有不可告人的事情,對吧?”
「い、いやあ……ははっ」
"啊,不……哈哈"
明らかに目は泳ぎ、言葉も滑っているが頑(かたく)なに口を割ろうとはしない。ならばと思い、同じく靜子を出迎えにきた才蔵と足満へ目線を投げる。
明顯眼神游移,言辭也吞吞吐吐,但仍不愿開口。我便把目光投向同樣來迎接靜子的才藏和足滿。
露骨に目を逸らされた。これは男どもが結託して悪だくみをしていると察した靜子は、ため息と共に摑んでいた手を放す。
靜子察覺到男人們密謀著不良企圖,因為他們明顯地避開了她的目光。她放開了一直抓著的手,深深地嘆了口氣。
「話したくないなら仕方ない。蔵の鍵を鋳溶かして、蔵の入り口も封印しよう」
"如果你不想說話,那也沒辦法。我們可以熔化倉庫的鎖,封閉倉庫門口。"
「「「ま、待った!!」」」
“等等??!”
靜子の本気を感じ取り、三人が血相を変えて靜子を制止する。試飲會というからには何か新しいお酒を飲む催しなのだろうが、ここまでして隠したがることが腑に落ちなかった。
感受到靜子的認真態(tài)度,三個人臉色大變并制止了她。雖然這是一個品嘗會,可能有新的酒款,但他們不理解為何需要隱瞞到這種程度。
「で、なんで秘密なの?」
“所以,為什么要保密呢?”
「……その、だな。靜子が栽培していたホップがあっただろう?」
“靜子曾經(jīng)種植的啤酒花,應該還有一些吧?”
三人は目配せをしあっていたが、やがて観念したのか足満が代表して話し始めた。
三人默契地互相交流了眼神,但不久后似乎都明白了,足滿便代表大家開始說話了。
「ん? ああ、そう言えばあったね」
“嗯?哦,說起來確實有啊。”
靜子自身は酒を飲まないが、大麥の有効な使い道としてビール製造を視野に入れ、早い段階から南蠻経由でホップを輸入して栽培していた。
靜子本人不喝酒,但將啤酒釀制作為大麥的有效利用方法,并在早期通過南蠻貿易引進了啤酒花并進行了栽培。
もともと寒冷な気候を好むホップの栽培は難航していたが、今年になってようやく加工可能な品質のものが収穫できたため、繁殖用の株とは別に分けた未授精の雌株のみを収穫した。
由于喜歡寒冷氣候的啤酒花氣候條件苛刻,種植一直存在困難。但是今年終于收獲了可加工的品質,除了繁殖用的株之外,我們只收獲了未授精的雌株。
成熟したホップの雌株は『毬花(まりはな)』と呼ばれる松ぼっくりに似た花のようなものをつける(厳密には花ではない)。
成熟的啤酒花雌株會長出類似于松果的球花,被稱為“毬花”(嚴格來說并不是花)。
靜子の持ち込んだ知識では、未授精の毬花のみを使用するとあったため、雄株の栽培は限定的となっていた。
由于靜子帶來的知識指出僅使用未授精的雌花,因此雄株的種植變得有限。
この毬花はビールの原料の一つであり、苦みや香りを演出し、雑菌の繁殖を抑えて保存性を高める効果も見込める。
這種球花是釀造啤酒的一種原料,可以產(chǎn)生苦味和香味,還可以抑制細菌繁殖,提高保存性。
「そう言えば原料用に粉砕加工だけして、保管したままだったね」
“說起來,我們只是把原材料粉碎加工了一下,然后放著沒有存儲好”
収穫した毬花は低溫下に曬しながら送風して乾燥させ、その後粉砕したものを圧縮してペレットに加工する。こうすることで保存性が上がり、數(shù)年の時を越えることが可能となる。
收獲的毬花在低溫下曝曬并風干后,壓碎后制成顆粒狀進行加工。這樣可以提高保存性能,能夠保存數(shù)年的時間。
「その……やはり時を置くと風味が落ちるだろう? それが惜しくて、つい全部使ってしまった……」
“那個……果然放置時間長了味道會減弱吧?但是我覺得太浪費了,就都用掉了……”
そう言えば足満は収穫さればかりの毬花を二つに割り、中心付近にあるレモン色の『ルプリン?!护蛉·瓿訾贰ⅳ饯熙r烈で華やかな香りに陶然としていた。
順便提一下,足滿把采摘回來的毬花分成兩半,取出中心附近的檸檬色的“臘腸花?!?,沉浸在它鮮艷迷人的香氣中。
長らく飲んでいないビールの香りを思い出し、その頃から計畫を立てていたのかもしれない。
可能是在回想起長時間沒有喝的啤酒的香味后,我就開始計劃了。
「……良くわかりました」
「……我明白了?!?/p>
三人が焦っている理由、それは酒稅にあった??椞镱I內に於いて、酒類は仕込んだ段階の量に応じて課稅され、現(xiàn)物もしくは金銭で稅を納めねばならない。
三個人感到著急的原因是酒稅。在織田領地內,酒類根據(jù)釀制的數(shù)量來征稅,必須以實物或貨幣形式繳納稅款。
ただし課稅は商用醸造に限られ、研究開発や自家消費する分については慣例的に見逃されていた。
然而,征稅僅限于商業(yè)釀造,而研究開發(fā)和自家消費則通常被忽略。
今回のケースに當てはめれば、自家消費と強弁できなくもないが、流石に無理があると靜子は判斷した。
如果套用到這個案例中,雖然可以認為是自家消費和強硬辯論,但靜子認為這有點勉強。
恐らく最初はいつもの4人だけが飲む分を仕込む予定が、徐々に參加者が増えるにつれ規(guī)模が大きくなってしまったのだろう。
恐怕最初計劃只準備給四個人喝的量,但隨著參與者逐漸增加,規(guī)模也變得更大了。
彼らが靜子に黙っていたのも、流石にこの量は拙いのではないかと言う意識があったのではないだろうか。
他們對靜子保持沉默,可能是因為意識到自己的語言表達不夠熟練,擔心會出錯。
ともあれ靜子としては酒造の元締めでもあり、信長へ納める酒稅の取りまとめも任されている。
然而從靜子的角度來看,她不僅是酒造業(yè)的頭目,還負責收集并向信長繳納酒稅。
「ちなみに仕込んだビールはどうする気だったのかな?」
“順帶一提,你原本準備怎么處理釀的那些啤酒呢?”
表面上はにこやかなまま、奇妙な迫力を背負って靜子が訊ねる。思っていたよりも大事(おおごと)だと察した足満は、才蔵の橫腹を突いて目配せを交わす。
表面上雖然靜子面露笑容,但背負著奇妙的壓力詢問著。足滿感覺到事情比自己想象的還要嚴重,于是順勢碰了一下才藏的側腹,傳達了眼神交流。
「(何やら拙(まず)いことになったようだ、素直に謝ろう)」
「似乎出了些問題,誠懇地道歉吧?!?/p>
「(承知)」
"(承知)" in Simplified Chinese is: "(知道)"
「(す、すまん。俺が口を滑らしたばかりに……)」
「對不起,我不小心失言了……」
「(むしろ怪我の功名だな。ここは下手に隠し立てせず、打ち明けるしかあるまい)我らが飲む分だけを仕込んで、全て飲んでしまうつもりであった……」
“相反,這是受傷的好處?,F(xiàn)在我們不應該隱瞞,只有坦誠相對。我們預備了所有我們喝的,打算把它們全部喝掉……”
靜子は頭痛を堪(こら)えるかのように、眉間を指で揉み解すと、やれやれとばかりに聲をかけた。
靜子仿佛忍受著頭痛,用手指揉了揉眉心,然后松了口氣地說道:“呼,終于好了?!?/p>
「織田領內では、お酒を仕込むのには屆け出が必要で、仕込んだ量に応じて納稅の義務が課せられるのよ。個人が消費する程度の量ならお目こぼしもあるけど、皆が飲む量だと商売規(guī)模でしょう? 為政者が守らない法なんて、誰も守らなくなってしまうから、今後は必ず相談してね? いい?」
在織田領地內,釀造酒需要申請批準,根據(jù)所釀量繳納稅款。個人消費的少量酒可被容忍,但如果是供大眾飲用的酒,則屬于商業(yè)行為。如果統(tǒng)治者不守法,那么沒有人會遵守法律。從現(xiàn)在開始,請務必與我商量,好嗎?
我ながら説教臭いなと思いつつも、噛んで含めるように言い聞かせる??证椁o子の手を煩わせまいと內緒で作っていたであろう足満が、悄然(しょうぜん)と項垂(うなだ)れる。
我雖然覺得自己講教的味道很濃,但還是咬著牙硬著頭皮說了下去。足滿恐怕是想不讓靜子操心,偷偷地制作而成,沉默不語地垂下了腦袋。
思い返してみると、かつて足満が現(xiàn)代の靜子宅に居候していたころ、彼は良く靜子の父と枝豆をつまみにビールで晩酌をしていた。
回想起過去,當足滿借住在現(xiàn)代靜子家時,他經(jīng)常和靜子的父親一起喝啤酒,邊吃枝豆邊喝晚餐。
「(仮住まいだったとは言え、郷愁を感じるくらいには思ってくれていたのかな?)それで、試飲會に參加するのは誰?」
“(雖然只是臨時住所,但是你覺得會有些鄉(xiāng)愁嗎?)那么,參加品酒會的是誰呢?”
「は、はっ……我ら三人の他に、慶次殿とみつお殿、五郎殿――」
“除了我們三個之外,還有慶次大人、光男大人和五郎大人——” [Simplified Chinese]
「判りました。予想以上に大規(guī)模な催しみたいだね。となるとお目こぼしで済ませる量じゃないだろうし、酒稅は皆のお給金から引いておきます」
"我明白了??磥磉@是一項規(guī)模超出預期的大活動。這樣的話,如果只是遷就一下的話可能不夠,我們可以在大家的工資中扣除酒稅。"
軽く眩暈(めまい)がし始めた靜子は、才蔵の言葉を遮った。
輕微的頭暈襲上靜子,她打斷了才藏的話。
「(色んな人の手を借りるうちに、規(guī)模が拡大していったんだろうね。私直屬の武將が無許可で仕込むなんて、誰も思わないだろうし……)許すのは今回だけだからね? 次にやったら皆とは言え処罰しない訳にはいかないんだから、私にそんな事をさせないでね?」
"(借助各種人的幫助,規(guī)模似乎已經(jīng)擴大了。我的直屬武將未經(jīng)許可擅自進行訓練,沒有人會想到吧......)這次只能原諒你一次了。下一次如果再發(fā)生這種情況,我們不能不懲罰所有人,所以請不要讓我做這樣的事情,好嗎?"
「靜子、本當に済まない……」
「靜子,真的很抱歉……」 (Simplified Chinese)
足満を筆頭に、他二名も充分に反省しているようなので、靜子はこれ以上の叱責は必要ないと判斷した。それよりも不始末の対処に動いた方が建設的だ。
足滿作為首要責任人,另外兩個人也充分反思了自己的行為。因此,靜子判斷不需要再斥責他們了。相比之下,處理不當?shù)膯栴}更具有建設性。
「じゃ、この話は終わりね」
"那么,這個話題結束了"
靜子が軽く息を吐いて、各種手続きに向かおうとすると、狙いすましたかのようなタイミングで蕭(しょう)が現(xiàn)れた。
靜子輕輕吐了口氣,正準備前往各種手續(xù)辦理處,此時蕭出現(xiàn)了,似乎是有預謀的時機。
「こちらに居られましたか、靜子様。濃姫様がお越しになりました。靜子様との面會をご所望です」
"你在這里嗎,靜子女士?濃姬女士來了。她想要會見靜子女士。" (Simplified Chinese)
「判りました。流石にこの恰好ではお會いできないから、湯浴みをしてから向かいます。その間の歓待はお願いね、あと酒稅の申告漏れを見つけたから、彩ちゃんに伝えて貰えるかな?」
“我明白了。穿著這樣的服裝確實不方便見面,所以我會先去泡個澡再趕過來。期間就拜托你做好接待啦。還有,我發(fā)現(xiàn)有酒稅申報漏洞,請轉告彩醬好嗎?”
「承知致しました。では、失禮致します」
"我明白了。那么我告辭了。"
蕭はさっと一禮すると、來た時と同様に慌ただしく立ち去った。いつも妙にタイミング良く現(xiàn)れるなと思いつつ、靜子は風呂場へ向かう。
蕭一點頭示意后,像來時一樣匆匆離開了。靜子心想他總是在奇怪的時候出現(xiàn),然后她就前往了浴室。
湯浴みをはじめとした身支度を整えているうちに、隨分と濃姫を待たせてしまっていることに気付き、慌てて応接間へと移動した。
在整理沐浴等身體準備時,我意識到讓濃姬等待了一段時間,于是急忙移動到客廳。
「大変長らくお待たせしました」
"非常抱歉讓您等待這么長時間"
「気を遣わずとも良い。先觸れも告げず訪ねたのじゃ、待つのは當然」
“不必擔心。我沒有先預告就來看你,所以等待是必然的?!?/p>
「そう仰って頂けると助かります」
“如果您這樣說,那就太感激了?!?/p>
靜子の立場が上昇するに従い、公の場もしくは近い場所では儀禮的なやり取りを求められるようになった。気心の知れた濃姫相手であっても同様で、家人を排した私的な空間で會話をする流れとなっていた。
隨著靜子地位的提升,在公共場所或附近的地方,她開始被要求進行禮節(jié)性的交流。即使是與親密的濃姫有關,也是如此,他們已經(jīng)開始在私人空間里與家人分開進行交談。
「ふぅ、なんとも堅苦しいことよ」
「哎呀,真是太拘謹了?!?/p>
靜子の私室へと案內された途端、濃姫はいつもの砕けた態(tài)度に戻った。露骨なまでの切り替えに思わず苦笑する靜子だが、それだけ心を開いてくれていると思えば悪い気はしなかった。
一進入靜子的私人房間,濃姬便恢復了她平常隨意的態(tài)度。靜子看到她這么明顯地在表現(xiàn)出這個態(tài)度時,不禁會心地苦笑,但考慮到她已經(jīng)對自己敞開心扉,靜子并不會感到不舒服。
「お互いに立場を得ましたから、それに見合った振る舞いを求められるのは仕方ないでしょう。濃姫様は天下人の正室なのですから」
“我們都得到了相應的地位,所以被要求表現(xiàn)相應的行為是無可避免的。畢竟,濃姬殿下是天下人的正室?!?/p>
「判っておるからこそ、気に副(そ)わずとも公の場ではそれらしく振舞っておろう? そも、天下人の妻などと持ち上げられたところで、妾自身に何の権力があるわけでもなし。情で動く女が政(まつりごと)に関わったところで、ろくな結果にならんのは歴史が証明しておる」
"正是因為知道這個道理,即使不感興趣也要在公共場合裝作感興趣嗎?況且,即使被說成是天下人的妻子,我自己也沒有什么權力。歷史證明了,女人情緒化地涉及政治,結果很少是好的。"
「あの、私も一応為政者なんですけど」
“那個,我也算是政治家?!?/p>
「靜子は未通女(おぼこ)じゃろ? 女には入らぬ」
「靜子是未婚女孩吧?她還不可以算作女人?!?/p>
「私のことはさておき、本音は?」
“拋開我的事,說實話呢?”
「政は男の仕事。そっと男の背を押してやり、疲れた男を癒してやるのが佳(よ)い女というものよ」
「政治是男人的職業(yè)。作為好女人,我們應該默默地支持男人,幫助他們排解疲勞?!?/p>
「ですよね」
“是吧”
濃姫の性格は、天下人の正室という権威を笠に著るよりも、自分の器量だけで勝手気ままに人生を謳歌する。
濃姬的性格是,比起披著天下人正室的威望,更喜歡憑借自己的才智隨心所欲地享受人生。
とは言え、立場上政治に無関係では居られない。色々な制約を課せられながらも、その中で最大限の楽しみを見出す?jié)鈯巫摔?、天下人の妻の気苦労が窺えた。
雖然如此,從地位的角度來說,政治是不能置身事外的。即使受到各種限制,我們也可以從中感受到濃姬的最大樂趣,從而感受到天下人妻子的心理壓力。
スパーン??!
砰?。?/p>
「靜子はおらぬか? あ、義姉上! 先にお越しでしたか、遅くなって申し訳ありませぬ」
"靜子不在嗎?啊,義姐!您先來了,很抱歉晚了。"
軽快な音と共に豪快に襖を開け放ったのはお市であった。後ろに茶々と初、乳母に抱かれた江が続く。
輕快的聲音伴隨著豪邁地推開了障子門,是小市。茶々和初及江被保姆抱在身后跟著走。
織田家の女は先觸れを寄越さない習慣でもあるのかと疑いたくなるが、そう言えば信長も突然來訪するため、織田家の血なのだと納得した。
有時候會懷疑織田家的女性是否也有不先露面的習慣,但想到信長也曾突然前來訪問,便理解這也是織田家的血脈所在。
「ほほほっ、妾が先を急いだまで。気にせずとも良い」
“呵呵,我只是走得有點快,不用在意?!?/p>
「家主の私は気になるのですが……処でどういったご用でしょうか?」
“作為房主,我很在意,請問您需要辦什么事?”
近頃は、濃姫や市などの奧方衆(zhòng)は殆ど姿を見せなかった。濃姫一人だけなら気紛れで済むが、二人が同時となれば何か裏があると靜子が警戒するのも無理はない。
近來,濃姬和市等內側的女士們幾乎沒有露面。如果只是濃姬一個人的話還不至于令人感到不安,但如果同時有兩個人缺席,靜子也不無道理地警惕背后是否有什么詭計。
「そう構えるでない。なに、難しい話ではない。妾とお市達一同は、暫くの間尾張に逗留することになったのじゃ」
“別這么慌張。這不是很難的事情。我和小市一行人將在尾張逗留一段時間。”
「はあ、そうですか……え!? それは一體なぜ?」
"哦,這樣啊……嗯???那為什么呢?"
來年早々にも信長は本拠を安土へと移す。既に仮御殿は完成しているが、年賀の行事があるため岐阜に留まっており、正月が過ぎれば安土へと移住することが決まっている。
明年初期,信長會將其據(jù)點遷移到安土。雖然臨時宮殿已經(jīng)建成,但由于年慶儀式在岐阜舉行,信長留在這里,待新年過后就會移居到安土。
この時期になって濃姫や市が尾張に留まる理由が、靜子には理解できなかった。
這個時候,濃姬和市留在尾張的原因,靜子無法理解。
「安土というより近江一円は、未だ落ち著いておらぬ。そんな狀況で殿の急所になり得る妾たちが、無防備に姿を曬しておれば、よからぬ謀(はかりごと)を巡らす輩が現(xiàn)れるやも知れぬ。それでなくとも人の出入りが増え、どうしても警備が薄くなり、間者の入り込む余地も増えよう。そこで妾達の尾張逗留となったのじゃ、殿が落ち著かれるまで暫しの間世話になるぞ」
“比起安土來,近江一帶仍沒有平靜下來。在這種情況下,若我們身處危急之地而毫無防備地暴露在外,便可能會有壞人謀劃不軌。再說,人員往來增加,警備不免減弱,敵人的滲透也隨之增加。所以我們在尾張逗留,暫時躲避一下,等待主公安定下來再說?!?/p>
「なるほど、事情は理解しました。それほどの重大事なのに、事前に當事者である私に話が來ないのが腑に落ちませんが……」
“我明白了情況。但這可是件如此重大的事,為何事先不與我這個當事者溝通呢,這讓我很難理解......”
「それならば、妾のところで握りつぶした」
"那么,我就握碎它了。"
「ああ……そういう事ですか」
“啊……原來是這樣啊?!?/p>
靜子に報せが來なかったのは、濃姫の仕業(yè)であった。稚気(ちき)から來る悪戯(いたずら)か、はたまた深謀遠慮(しんぼうえんりょ)によるものだったのかは知り様がないが、貴人を受け入れるには準備があるため、せめて一言欲しかった靜子だった。
靜子沒有收到消息是因為濃姬的行動。不知道是因為頑皮還是深思熟慮,但靜子希望至少得到一句話,以準備接待貴人。
「妾達の他にも親族共が尾張に滯在するが、靜子の処へ身を寄せるのは妾と市の家族だけじゃ。供も最低限にしておるので、そう手間は取らせぬ」
“除了我們,還有其他親戚滯留在尾張,但只有我和市的家人借靜子處避難。供品也是最少的,不會給他們添麻煩?!?/p>
「承知しました。親族の身を案じて避難を勧めるなんて、上様は身內思いでいらっしゃいますね」
“知道了。上様很為家人著想,建議撤離是出于親情?!?/p>
「戯言(ざれごと)を。足手まといになるからに過ぎぬ。近江は、十全に目が行き屆く岐阜や尾張とは違う。これからはあからさまに敵対する輩ではなく、好意的に接して取り入ろうとする輩も出てくる。そのような情勢では、役に立たぬ味方ほど始末に負えぬものはない」
“閑話少說。你只會拖累我們而已。近江不同于鳩山和尾張,那里完全沒有疏漏?,F(xiàn)在會有些人采取友好的態(tài)度接近我們,而不是公開敵對。在這種情況下,沒有用處的盟友是我們不能容忍的東西?!?/p>
「いかにして敵方に無能を押し付けるかは、古來政治で用いられた手法ですね。それを思えば戦えない味方は邪魔になると、上様がお考えになるのも無理はないかもしれません」
“如何將無能強加給敵人,是古來政治所使用的手法??紤]到這一點,如果無法戰(zhàn)斗的盟友成為了阻礙,那么您的想法也無可厚非?!?/p>
自分で自分の身を守ることすら出來ないものは、急所となるだけでなく味方を疲弊させ、ひいては敵に利することとなる。無能な味方を內に抱えれば、敵は座しているだけで有利を得られるのだ。
自己都無法保護自己的人,不僅成為弱點,而且還會使盟友疲憊不堪,最終有利于敵人。如果內部擁有無能的盟友,敵人甚至可以獲得優(yōu)勢。
信長は故事に倣(なら)って、味方から無能を排除し、有能であれば敵であろうとも取り込む戦略を取っている。
信長遵循故事,采取排除無能的盟友,吸收有能的敵人的策略。
「そういうことじゃ。妾たちは殿の足枷(あしかせ)になってはならぬ。せめて邪魔にならぬよう、身を隠すのが內助の功よ」
“就是這樣。我們不能成為主人的累贅。 至少要保持低調,不要成為他的絆腳石,這是夫人的職責?!?/p>
濃姫は一切の不満を窺わせずに言い切った。信長から邪魔者扱いされているというのに、気にする素振りもない。
濃姬毫不流露出任何不滿之情,堅定地說道。儘管她被認為是信長的妨礙者,但她並沒有表現(xiàn)出任何在意的跡象。
「それで、本當のところは?」
“那么,真正的情況是什么?”
付き合いの淺いものならば、濃姫の懐の深さに感銘を受けもするだろう。しかし、濃姫がそんな殊勝な性格をしていないことを良く知る靜子は、半眼になりながら探りを入れた。
如果是和她關系不深的人,也許會對濃姫的寬廣胸懷產(chǎn)生深刻印象。但是,知道濃姫并沒有那么高尚的性格的靜子半閉著眼睛試探著。
「殿公認の骨休めよ、これを楽しまずして何とする!」
“大人承認這是我們的放松時光,不享受這樣的時光還有什么意義!” (Simplified Chinese)
靜子の想像通り、濃姫は信長の態(tài)度など気にしていなかった。むしろこれ幸いと、大手を振って遊ぶ口実にするつもりですらいた。市がその通りと言わんばかりに頷いているところを見ると、既に計畫は練られているのだろう。
正如靜子所想,濃姬并沒有在意信長的態(tài)度。她反而想利用這個機會,大肆游玩,尋找借口。從市點頭的樣子來看,計劃似乎已經(jīng)制定好了。
「ほっほっほ。殿の態(tài)度に一喜一憂するほど初心(うぶ)ではないぞ? それに、今の殿は私(し)を滅して公(こう)に徹さねばならぬ時、身內をまとめ殿を支えるのが妻の務めじゃ」
“呵呵呵。殿不必為此而憂慮,我并非如此天真。而且,現(xiàn)在殿需要將我覆滅并從此成為真正的君主,這時家人們應該召集在一起支持殿,這是妻子的職責?!?/p>
「……お強いですね。私には到底務まりそうにありません」
"……您好強啊。我根本無法勝任。"
「腐っても蝮(まむし)の娘、溫(ぬる)い世界に生きてはおらぬ。さて、退屈な話はしまいじゃ。部屋の用意を頼めるか?」
“即使腐朽成蝮蛇之女,也不生活在溫和的世界中。好了,別再說無聊的話了。能請你幫忙準備一下房間嗎?”
「心得ております。蕭に準備をさせますので、こちらで暫しお待ちください」
"我已經(jīng)了解了。我讓蕭準備,所以請稍等片刻?!?#34;
靜子はそう言うと蕭を呼び、濃姫達の居室を整えるよう命じた。
靜子說完后便叫上蕭,命令他整理濃姬們的住所。
濃姫たちが靜子邸に身を落ち著けて暫く経ち、男衆(zhòng)が待ちに待った試飲會が催された。
濃姬們在靜子的住所安頓下來一段時間后,男士們期待已久的品酒會開始舉行。
発起人は虎太郎。唆(そそのか)したのは慶次、賛同者が才蔵、長可、足満、高虎、みつお、五郎、四郎、彌一であった。
發(fā)起人是虎太郎。煽動者是慶次,贊同者包括才藏、長可、足滿、高虎、光男、五郎、四郎、彌一。
「ふっふっふ、昨年のワインは失敗だったが、エビヅルとやらで仕込んだ今年は一味違う! しかし、白ワインとは恐ろしく手間暇の掛かる製法だが、ブドウ次第でこうも化けるとは……」
“呵呵呵,去年的葡萄酒失敗了,但今年用所謂的埃比祖爾調制的就與眾不同了!但白葡萄酒制作過程十分復雜,只有依據(jù)葡萄的品種才能制作出如此美味的酒……”
虎太郎が用意したワインは二種類。日本の固有種であるエビヅルというブドウを用いて仕込んだ赤ワインと、甲州ブドウから作った白ワインである。
虎太郎準備了兩種葡萄酒。一種是使用日本特有的葡萄品種“胡蘿卜”釀造的紅葡萄酒,另一種是用甲州葡萄釀制的白葡萄酒。
當初虎太郎は、用意されていた甲州ブドウを用いて赤ワインを仕込もうとした。しかし、西洋の品種に比べて糖度が低いからか、加糖してもなおアルコール度が低くとどまり、腐敗してしまった。
最初,虎太郎試圖使用準備好的甲州葡萄釀制紅葡萄酒。然而,由于比西方品種的糖度低,即使加糖,酒精度數(shù)仍然很低,導致它腐敗了。
腐ったワインを廃棄する現(xiàn)場に偶然立ち會ったみつおが、ワイン造りのヒントを與え、今年のワイン造りを無事に成功へと導いた。
偶然遇到了處理壞掉的葡萄酒的現(xiàn)場,Mitsuo提供了制作葡萄酒的提示,成功地將今年的葡萄酒釀造工作引領至成功。
「おっと、初披露のびいるも忘れて貰っちゃ困るぜ。足満のおっさんが珍しく熱心に取り組んだ逸品だ、原料も靜っちが手塩にかけて育てた一級品、不味い訳がない!」
“哎呀,不能忘了首次亮相的美食啊。這是足滿老兄異常熱心地所制作的杰作,原料也是靜圖親手培育的一流品質,絕對不會難吃!”
ビールの入った樽を叩きながら慶次が笑う。定番となった清酒の他、焼酎やラム酒といった蒸留酒なども並び、まさに品評會と言った雰囲気を醸し出し、參加者たちは否が応でも高揚する。
敲打著裝滿啤酒的木桶笑著的是慶次。除了常規(guī)的清酒外,還有燒酒、朗姆酒等蒸餾酒排列著,彷佛品評會般的氛圍營造出來,參加者們無意識的也跟著興奮起來。
しかし足満に才蔵、長可の三人は沈痛な表情を浮かべていた。中でも長可は青ざめて見える程に顔色が悪く、一目で尋常な様子ではないと窺い知れた。
然而,足滿、才藏和長可三人都面帶沉重的表情。尤其是長可,臉色非常蒼白,一眼就能看出他的情況不太對勁。
「どうした、揃いも揃って不景気な面しやがって? 厄介ごとは後回しだ、今日は酒を飲んで騒ごうや」
“怎么了,一臉蕭條的樣子?不要管煩惱,今天我們只管喝酒狂歡!”
慶次が肩を叩きながら長可を勵ますが、反応は芳しくなかった。いつもならば気分を入れ替えて一緒に騒ぐというのに、本気で具合が悪いのかと慶次が訝しむ。
慶次拍著長可的肩膀鼓勵他,但他的反應并不太好。慶次感到疑惑,他通常會試圖改變氣氛和長可一起嬉鬧,但他現(xiàn)在卻真的感覺不舒服。
「その……済まぬ。実は……」
抱歉,實際上……
長可が事情を話す前に、入り口の扉がバンと音を立てて開いた。念入りに根回しをした上で、蔵內でこっそり開催していただけに、事情を知る三人以外の全員の視線が入り口に集中した。
在長可講述情況之前,門口“砰”的一聲響開了。由于經(jīng)過了周密的安排,在倉庫內秘密舉行,因此除了知情的三個人外,所有人的視線都聚集在了入口處。
「やあ、こそこそとお集まりの皆さん、密造酒の製造は厳罰が課せられるって知っているかな?」
“嘿,悄悄聚集在這里的大家,知道私釀酒的制造會面臨嚴懲嗎?”
そこには穏やか笑みを浮かべつつも、凄みを利かせた靜子が立っていた。內々で消費する分だけをこっそり仕込んだと思っている連中は、穏やかならざる事態(tài)に戦慄する。
那里站著靜子, 臉上帶著和善的笑容,但她的存在也充滿了威嚴。那些內心認為已經(jīng)秘密儲備足夠數(shù)量的人將驚恐不已,因為事情可能并不像看上去那么平靜。
「済まぬ、口が滑った……」
"對不起,我失言了……" (Sorry, I slipped up with my words...)
長可が絞り出すように言葉を発した。その一言で現(xiàn)狀を察した男達は、自分達が置かれた狀況に頭を抱えたくなった。
長可緊繃著喉嚨說出這一句話。聽到這話,在場的男人們立刻明白了現(xiàn)狀,開始感到不知所措。
「上の者が法を蔑(ないがし)ろにしちゃ、民たちに示しがつかないでしょう? ということで、このお酒については稅を取り立てます」
“上面的人輕視法律,民眾是不會理解的吧?所以,我們要對這種酒收稅。”
「いやー、その、だな」
"哎呀,那個,呃"
慶次がしどろもどろになりながらも言い訳を口にしようとするが、靜子はそちらを一睨みするだけでそれを封殺した。
慶次一臉窘迫地想要開口找借口,但靜子只是瞪了他一眼,就讓他閉嘴了。
「言い訳無用! お咎めなしって訳にはいかないので、次回のお給金から酒稅を差し引きます。その代わり正式に品評會にしてあげるから、こんな狹いところに籠ってないで広間に集まって!」
“不準找借口!由于不能讓你無罪放過,所以我會從下次的薪水中扣除酒稅。但作為代替,我會正式地舉行品評會,所以請不要老呆在這狹小的地方,到大廳里集合!”
靜子はそう言うと踵を返して戻っていく。男達も妙な雲(yún)行きになったと思いつつ、大人しく靜子に続いて広間へと向かった。
靜子說完轉身回去。男人們覺得氛圍變得奇怪,乖乖地跟隨靜子回到大廳。
広間へと到著すると、そこには既に宴席の準備が整えられており、長機のような座卓が並べられ、その上に湯気を立てる大皿の料理が所狹しと置かれていた。
到達寬敞的大廳時,宴會的準備已經(jīng)就緒。像長桌一樣的座卓排列著,上面堆滿了冒著熱氣的大盤子食物。
「特例措置はこれっきりだからね。こんな詰まらないことで皆を処罰したくないんだから、次からはしっかり申告するように! はい、お説教は終わり。折角だから飲み比べをして、お料理との相性なんかも後で報告してくれると嬉しいな」
「這是特例措施,這樣就結束了。因為我不想因為這種無聊的事情懲罰所有人,所以從下次開始請認真申報!好了,訓話結束了。順便比一比喝的酒,晚些時候也請報告與菜肴的搭配怎樣,我會很高興的。」
ダチョウ肉や烏骨鶏(うこっけい)、尾張コーチンの唐揚げ、鶏の南蠻漬け、魚貝類の煮付け、各種きのこの天ぷら、ボウルいっぱいの生野菜サラダ、香の物に、尾張米の白米がぎっしり詰まったお櫃が並ぶ。
火鳥肉、烏骨雞、尾張高純度雞的炸雞、雞肉南蠻醬、魚貝類煮物、各種蘑菇天婦羅、大碗生蔬菜沙拉、日本泡菜、一桶滿滿的尾張米白飯并排展示。
「皆の報告をもとに、上様へ獻上する獻立を決めるから、心して味わうように。じゃ、後はよろしくね」
"根據(jù)大家的報告,我們將決定向上位獻上的菜單,所以請你們好好品嘗。那么,請多關照了。"
それだけ言うと、靜子は襖を閉めて宴會場と化した広間から立ち去った。彼女の足音が遠ざかり、完全に聞こえなくなったところで皆が盛大に息を吐きだす。
她說了這么一句話后,靜子就關閉了推門,離開了變成宴會場所的大廳。在她的腳步聲逐漸遠去,完全聽不到的時候,大家都松了一口氣。
「結局のところ試飲會は続けても良いのか? 給金棒引きは痛いが、それ以上の料理が並んでいるようにも思える」
“最終決定繼續(xù)舉行品酒會嗎?雖然減少酬勞會帶來痛苦,但似乎還有更多美食可以品嘗?!?/p>
「何はともあれ、折角の料理が冷めちまう。野暮なことは言いっこなしだ、新しい酒と美味い飯、これを食わぬのは噓だろう」
"無論如何,美食都變冷了。說粗話沒必要,新酒和美味的食物,不吃簡直是說謊話。"
慶次が発破を掛けると、意気消沈していた面々も普段の調子を取り戻す。
當慶次催促時,原本情緒低落的人們也恢復了平日的狀態(tài)。
「しかし、上様に獻上する品定めとする以上、酔っぱらう訳にもいかぬ。それぞれをしっかりと吟味し、皆の意見がまとまってから無禮講とするのが筋ではないか?」
“但是,既然是要獻給上方的物品,就不能喝醉了。每個物品都要仔細考慮,直到大家都同意后才能放開享樂,這不是應該的做法嗎?”
「そいつはどうかな? 何か試飲會を続ける言い訳がないと、俺たちも盛り上がり辛いと考えた靜っちの配慮だと俺は思うがな。本気で品定めをするつもりなら、靜っちはもっと入念に手順を踏ませるさ」
“那個家伙怎么樣?我認為這是靜想到我們沒有繼續(xù)舉行試飲會的借口,否則我們也很難熱鬧起來。如果你打算認真評估產(chǎn)品,靜會讓你更仔細地按流程操作的。”
「恐らく慶次の言う通りだろうな。しかし、靜子の仏心に胡坐(あぐら)をかいてはいかん。わしらはそれぞれに不明を恥じ、明日からは心を入れ替えねばならぬ」
"很可能是景次說的對。然而,我們不應該因靜子的慈悲心而輕忽大意。我們每個人都應該羞恥于自己的無知,并從明天起改變我們的心態(tài)。"
才蔵の言葉を慶次が否定し、足満が最後を締めくくった。
才藏的話被景次否定,而足滿最終結束了話題。
「足満のおっさんの言うとおりだな。密造酒作りは、流石にやり過ぎちまった」
“像足滿大叔說的那樣。私釀酒的事情實在是太過分了?!?/p>
頭を掻きながら慶次が珍しく反省を口にした。皆がそれぞれに反省し、場が靜まったところでみつおが口を開いた。
揉著頭發(fā),慶次少見地表示反省。在每個人都進行反省,場面變得安靜之后,光雄開口說話了。
「では、そろそろ始めましょう。せっかく靜子さんが用意してくれた料理です。その心意気を無駄にしては、ますます以て申し訳が立ちません」
"那么,我們現(xiàn)在開始吧。靜子女士特意準備的美食,我們不好浪費她的努力。否則,我們會更加不好意思。"
「おっさんにしては良いことを言うな! よし、辛気臭いのはしまいだ。性根を入れ替えるためにも、今宵は飲み明かすぞ!」
“即使是中年男子,說了一些好話!好了,不要沮喪了。為了更改性格,我們今晚要喝個痛快!”
「おっさんではなくみつおです」
“不是叔叔,是Mitsuo?!?/p>
五郎がことさら明るく言い、彼に対して定番の突っ込みをみつおが入れる。いつも通りのやり取りに、自然と笑みが浮かぶ一同であった。
五郎特別開心地說,米津欣也如常會插上一句慣常的玩笑。大家自然而然地笑了起來,這就是他們常常的對話。
「わしのワインはちゃんと事前に申告し、きっちりと稅を納めておるのだがな……」
“我的葡萄酒都是事先申報并準確交納稅款的……”
「まあまあ、晴れて公になった試飲會ですし、しっかりお役目を果たしましょう」
“嗯,既然是公共品酒會,我們要認真履行職責?!?/p>
一人だけ後ろ暗い処のない虎太郎が、立派な顎髭を弄びながら混ぜっ返し、彌一が宥めつつも開會を促す。
只有虎太郎一人身后沒有陰暗的地方,他摸著他那健壯的下巴胡子攪拌著混合物,彌一在安撫他的同時催促著開會。
「それじゃあ、靜っちの寛大な処置に感謝し、また充分に反省をした上で試飲會を始めるぜ!」
"那么,感謝靜子大方的處理,我們會在充分反省后開始品鑒會!"
「おー!」
"哦!"
慶次の宣言に男たちは拳を突き上げた。
慶次宣言時,男人們舉起了拳頭。
「(現(xiàn)代人としては)『とりあえずナマ』でしょう! 欲を言えばキンキンに冷やした奴が飲みたいですがね」
“作為現(xiàn)代人,先來一杯生啤吧!如果能更貪心一些,我想要一杯冰涼開懷暢飲的啤酒?!?/p>
呟きながらみつおがビールをぐいっと呷る。現(xiàn)代日本に流通している殆どのビールは、ラガー系のピルスナースタイルで製造されている。
嘟囔著,光男喝下一大口啤酒?,F(xiàn)代日本市場上流通的大部分啤酒都是以拉格啤酒為基礎,采用比爾森啤酒的釀造方法制造的。
ピルスナースタイルの歴史は1842年にまで遡る。チェコのプルゼニュにあるピルゼン醸造所にドイツ人醸造家ヨーゼフ?グロルが招かれ、この時製造されたビールが有名な『ピルスナー?ウルケル(ウルケルは元祖や元という意味)』であり、その製造方法をピルスナースタイルと呼んだ。
“匹爾斯納風格的歷史可以追溯到1842年。德國釀酒師約瑟夫·格羅爾受聘于捷克布爾諾市的皮爾森啤酒廠,他采用的釀造方法釀造的啤酒被稱為著名的‘皮爾斯納優(yōu)格(意為原版或者原始的)’,這種釀造方法被稱為匹爾斯納風格?!?/p>
今では日本だけでなく世界各國のビールメーカーが、ピルスナースタイルを採用してビールを製造している。
現(xiàn)在不僅日本,世界各國的啤酒制造商都采用了比爾森風格來生產(chǎn)啤酒。
ビールは大別するとエールとラガーに二分され、発酵の過程で酵母が麥汁の上部に浮いてくる『上面発酵』で作られるものをエールと呼び、逆に下部へと沈んでいく『下面発酵』で作られるものをラガーと呼ぶ。
啤酒可分為兩種:淡啤酒和拉格啤酒。在發(fā)酵過程中,酵母在麥汁的頂部浮起來,這種啤酒稱為頂面發(fā)酵啤酒,反之,沉到底部的啤酒稱為拉格啤酒。
歴史としてはエールの方が古く、ラガーは中世期ごろに誕生し、19世紀ごろから主流となった。これはラガーの発酵溫度によるところが大きい。
歷史上,艾爾比拉格更古老,而拉格是在中世紀左右誕生的,并在19世紀成為主流。這很大程度上是由于拉格的發(fā)酵溫度所決定的。
一般的に20から25度の常溫下で発酵させるエールは雑菌が繁殖し易く、対するラガーは5から15度という低溫で発酵させるため品質が安定する。
一般而言,在20至25度的室溫下進行發(fā)酵的艾爾啤酒易于滋生雜菌,而在5至15度的低溫下進行發(fā)酵的拉格啤酒則可以保證品質穩(wěn)定。
産業(yè)革命以降の大量生産の流れには、品質が安定するラガーの方が向いており、時代に押される形で主流へと躍り出ることになる。
工業(yè)革命后,大規(guī)模生產(chǎn)的趨勢中,穩(wěn)定品質的拉格啤酒更受歡迎,成為時代的主流。
余談だがラガーを主流へ押し上げる原動力となったのは、フランスの細菌學者ルイ?パスツールが1866年に低溫殺菌法(パスチャライゼーションとも呼ぶ)という雑菌の繁殖を防ぐ方法を開発したことが大きい。
但順便提一下,推動拉格啤酒成為主流的主要原因是法國微生物學家路易斯·巴斯德于1866年開發(fā)出低溫滅菌法(也稱巴氏殺菌法),這種方法可以防止細菌繁殖。
ビール醸造の過程に、いち早く低溫殺菌法を採用したドイツは、腐敗耐性を向上させ、高品質のビールとして名聲を集めることとなる。
德國率先采用低溫滅菌法進行啤酒發(fā)酵,提高了其腐敗耐性,并因高品質的啤酒而聞名。
元々パスツールはビールのために低溫殺菌法を発明した訳ではなく、フランスワインの地位向上を目指して研究を続けた末の成果であった。
原本巴斯德發(fā)明低溫滅菌法并非為了啤酒,而是在追求提高法國葡萄酒地位的研究成果。
自國であるフランスへの愛著が強く、ドイツが大嫌いだった彼の功績が、よりにもよってドイツビールの地位向上に寄與したというのはなかなかの皮肉と言えるだろう。
他強烈熱愛自己的國家法國,也十分厭惡德國,然而諷刺的是恰恰是他的努力為德國啤酒的地位提升作出了貢獻。
後にパスツールの低溫殺菌法は牛乳にも応用される事となる。
后來,巴斯德的低溫滅菌法也被應用于牛奶。
なお、日本ではパスツールより300年以上前に日本酒の製造工程で『火入れ』という低溫殺菌法が経験的に生み出されていた。
另外,在日本制造酒的工藝中,比巴斯德先生早了300多年,就已經(jīng)通過“火入”的低溫殺菌方法經(jīng)驗豐富地生產(chǎn)了。
エールとラガーでは発酵方法だけに留まらず、飲む際の適溫も異なる。
艾爾(Ale)和拉格(Lager)不僅在發(fā)酵方法上不同,喝的時候適宜的溫度也不同。
一般にエールは常溫付近が適溫とされる。これは常溫の方がビールの持つ香りを堪能できるからと言われている。対するラガーは冷やして飲む方が適している。
通常,啤酒被認為是適宜在室溫附近飲用的,這是因為在室溫下能夠更好地品嘗到啤酒的香味。相比之下,拉格啤酒則適宜冰鎮(zhèn)后飲用。
これは冷やした方がラガーの持つキレや苦味、炭酸の爽快感をしっかりと味わうことが出來るためである。
這是因為冰鎮(zhèn)可以讓拉格啤酒的刺激性和苦味,以及碳酸的清新感完美地展現(xiàn)出來。
日本で殊更キンキンに冷やしたラガーが好まれるのは、気候による影響が大きい。
在日本,更冷的啤酒更受歡迎,這是由于氣候的影響。
日本は一年を通して濕度が高く、夏の暑い時期が長い。このため喉越しが爽やかで、清涼感のある冷えたラガーが好まれ、常溫のエールは敬遠される傾向にある。
日本全年濕度較高,夏季炎熱時間長。因此,人們更喜歡口感清爽、涼爽宜人的啤酒,常溫的艾爾則不太受歡迎。
対してドイツを含むヨーロッパは、乾燥しており冷涼な期間が長く続く。このため體が冷えるラガーよりも、常溫のエールが好まれる。
相比之下,包括德國在內的歐洲氣候干燥,冷涼的季節(jié)持續(xù)時間較長。因此,人們更喜歡常溫艾爾比冰鎮(zhèn)拉格更容易讓身體感到冷。
「くぅぅ??! 自分で造ったビールは苦労もあって、味わいも一入(ひとしお)ですね」
「唔??!自己釀的啤酒不僅經(jīng)歷了苦難,口感也是無與倫比的?!?/p>
「妙に苦いし、口の中がピリピリする。何とも言えん味だな」
“有一種奇怪的苦味,嘴里感覺刺痛。無法描述的味道?!?/p>
ビールの評価は真っ二つに割れた。ビールを飲みなれた足満やみつおは勢い良く酒杯を乾していたが、長可や高虎は微妙な表情を浮かべながらちびりちびり舐めるように飲んでいた。
啤酒的評價分成了兩派。對啤酒很熟悉的足滿和光男充滿了當場而來的喝酒熱情,但長可和高虎則一邊微微皺眉,一邊慢慢地小口品嘗著酒。
初めての炭酸の刺激になじめず、少量ずつ飲んでいるため喉越しの良さが殺され、苦味が際立っているのだ。
由于第一次嘗試碳酸飲料時沒有適應,所以只能慢慢地喝一點點,這使得口感變得不那么爽口,反而更加苦澀。
「むむっ! この白ワインは、何とも穏やかで上品な味わいだ」
哦哦!這種白葡萄酒的味道非常溫和和優(yōu)雅。
虎太郎の言葉に彌一も無言で頷き同意する。熟成期間が短いため、未だ荒さが殘る仕上がりだが、昨年のカビに塗れたブドウ汁とは一線を畫す出來栄えだ。
虎太郎的話得到彌一的默許和認同。雖然由于熟成時間不長,酒還帶有一些粗糙的口感,但與去年生產(chǎn)的霉葡萄汁相比,已經(jīng)是一道完全不同的佳釀了。
「みつお殿に伺った時は半信半疑であったが、まさかこれ程の味になるとは……」
當我拜訪過Mitsuo時,我有點半信半疑,但沒想到味道竟然如此美妙……
「ははは、私はテレ……ゴホン。人伝で耳にした知識を披露したまでです。大したことはしていません」
“哈哈哈,我是電……咳咳。只是展示了從別人口中聽來的知識而已,沒做什么了不起的事情?!?/p>
咄嗟にテレビと言いかけたみつおは慌てて取り繕った。甲州ブドウが白ワインに適しているというのも、エビヅルで赤ワインを造るというアイディアも、テレビで放映された內容を覚えていたにすぎない。
猛然想說電視的光男慌亂地矯正了自己的話。關于甲州葡萄適合白葡萄酒,以及利用蕃薯藤制作紅葡萄酒的創(chuàng)意,這些都只是他記得在電視上看到的內容而已。
白ワインの大雑把な製法と、甲州ブドウが材料に適していること。また生食では美味とは言えないエビヅルが、ワインにすると素晴らしい味わいを産むという情報だけを伝えた。
白葡萄酒的制作方法大概如下,甲州葡萄適合作為材料。而僅僅傳達了,即使生食并不美味的葡萄柚,一旦制成葡萄酒,也能產(chǎn)生出美妙的味道。
この戦國時代に於いて原材料である甲州ブドウやエビヅルを集められたのは、靜子の、ひいては織田家の威光のお陰とも言える。
在這個戰(zhàn)國時代,能夠收集到甲州葡萄和貝殼的原材料,可以說是歸功于靜子和織田家族的威望。
「謙遜も過ぎれば嫌味となろう。貴方の知識は大いに助けとなった、わしもご主人に対して面目が立つというものだ」
「謙遜太過會變成諷刺。你的知識很有幫助,也讓我有了面子對我的主人?!?/p>
「そういうものですか。ならば私も、美味しいワインをありがとうございます」
“這樣啊。那么我也要感謝你提供美味的葡萄酒?!?/p>
虎太郎の謝意を受け入れると、今度はみつおも生産者に対する消費者としての感謝を述べた。一瞬、呆気にとられた虎太郎だが、すぐに破顔するとみつおに赤ワインも勧める。
接受虎太郎的感謝后,現(xiàn)在輪到光男作為消費者對生產(chǎn)者表達感激之情了?;⑻杀惑@呆了一瞬間,但他很快露出笑容,并向光男推薦了紅葡萄酒。
「白ワインも良いが、こちらの赤も負けておらん。母國のワインにも引けを取らぬと自負しておる」
“白葡萄酒雖不錯,但這款紅酒也毫不遜色。我有自信它不亞于我們祖國的葡萄酒。”
「まだ若いからか、酸味と苦味がキツイですが、山羊チーズと合わせると堪らないですね!」
「可能是因為還年輕,所以這個酸味和苦味有點重,但配上羊奶酪口感絕佳!」
「その真っ赤なわいんって奴は、そんなに美味いのかい? 俺も一丁飲んでみるか!」
“那個鮮紅葡萄酒,真的那么好喝嗎?我也試試看!”
「美味しいですよ」
“很美味”
二人のやり取りを眺めていた慶次がワインに興味を示した。すぐさま彌一が比較的飲み易い白ワインを注いで慶次に渡す。
京次看著兩個人的交談,對葡萄酒產(chǎn)生了興趣。彌一立刻倒了一杯相對容易入口的白葡萄酒,遞給了京次。
「すまねえな……っくー。清酒ほどキツかないが、なかなかに強い酒だ。ブドウらしい酸味が面白い」
「不好意思……庫啊。雖然不如清酒辣,但還是相當烈的酒。葡萄似的酸味很有趣」
「仕込みたての若いワインですからね。何年も熟成を重ねるとカドが取れてまろやかになり、水分も飛んで違った味わいになりますよ」
“這是一款新鮮釀造的年輕葡萄酒。經(jīng)過幾年的陳釀,它會變得更加柔和,口感也會變得更加豐富。同時,水分也會逐漸蒸發(fā),使其味道更加濃郁。”
「ほう! 少しずつ味が変わるのか、なかなか面白いな。次は赤わいんって奴を頼めるかい?」
"哦!味道有點變化,真是有趣。下一杯可以來杯紅葡萄酒嗎?"
「承知しました。どうぞ」
「我知道了。請?!?/p>
にこりと笑った彌一が、赤ワインを慶次に渡してやる。ワイングラスにでも注いで光に透かせばそうでもないのだが、まだまだ透明度の高いガラスは貴重であり、ワイングラスの値段も恐ろしく高い。
彌一微笑著將紅酒遞給慶次。注入酒杯中透過光線看去并不是很明顯,但高透明度的酒杯仍然非常珍貴,價格也非常昂貴。
このため試飲會では所謂ぐい呑みでワインを飲んでいるため、光が遮られて血のように見える。血を穢れとして忌避する面々は赤ワインを敬遠していたが、慶次には関係なかった。
因此,在品酒會上,大家都喝紅酒,用所謂的“大口杯”喝酒,因為光線被遮擋了,看起來像血一樣。一些人把血看作是不潔之物而避諱它,因此不喜歡紅酒,但是對于慶次來說并不重要。
「蟒蛇(うわばみ)のみつおがワインを飲んでいる隙に、わしがビールを頂こう」
"趁蚺蛇喝酒的時候,我來嘗嘗啤酒。"
みつおや慶次がワインに夢中になっている間、足満はビールを飲み続けていた。ビール瓶等ないため、樽から直接飲んでおり、何杯目なのかは誰にもわからない。
米津子(音譯)慶次沉迷于葡萄酒之中,而足飽卻一直在喝啤酒。由于沒有啤酒瓶等容器,足飽直接從桶里喝,沒人知道他已經(jīng)喝了幾杯。
それほど深酒をしない足満のペースは、明らかに日本酒のそれよりも速い。
并不經(jīng)常喝醉的足滿,明顯比日本酒的節(jié)奏快。
「足満さん、それ何杯目だ?」
"足滿先生,這是第幾杯?"
「端から數(shù)えておらぬ。そんな事を気にしていては酒が不味くなるだろう」
「不要計較細節(jié),不然酒會變難喝?!?/p>
「いや、飲み過ぎは良くないんじゃない?」
"不,喝太多不好吧?"
「この程度、飲んだうちにも入らぬ。それよりも貴様も飲まんか、折角のビールが溫(ぬる)くなる」
“這點兒算不上喝。你要不要喝啤酒呢,不然啤酒就要變熱了?!?/p>
「ええ!? 普段と違って、凄い絡んでくるんだけど……」
"嗯?。?平常不同,非常糾纏……"
「やかましい。わしの酒が飲めんのか?」
“吵鬧。難道我的酒你們不能喝嗎?”
五郎の突っ込みに、足満は酔っ払いの定番臺詞で返す。近くで聞いていた四郎は、觸らぬ神に祟りなしとばかりにその場を後にした。
五郎突嘴時,足滿用醉漢慣用的話回應。旁邊的四郎聽到后,立刻像是沒碰到神一樣離開了。
「この唐揚げってのは美味いな。こりゃ飯が進み過ぎる」
“這個炸雞太好吃了。真是讓人食欲大開?!?/p>
「勝蔵(かつぞう)! この酸(す)いだけと思っていたレモンの汁を掛けると更に美味くなるぞ!」
"勝藏!在酸味很重的檸檬汁上加一點,會變得更加美味哦!"
「ちょっ! 俺はその汁、苦手なんだよ!! あーあ、全部に掛けやがった……」
"喂!我可不喜歡那個湯!啊,全都灑上了……"
四郎同様、足満の絡み酒を避けた才蔵や長可、高虎は唐揚げを次々と平らげていく。あっという間に彼らの前にあった大皿の料理は綺麗になくなった。
與四郎一樣,才藏、長可和高虎都避免喝足満燒酒,而是一個接一個地吃著炸雞。不一會兒,他們面前的大盤子里的食物就消失得干干凈凈了。
料理がなくなった後も彼らは酒を片手に談笑し、それはみつお以外が酔い潰れるまで続いた。
菜做完之后,他們一邊拿著酒杯聊天笑鬧,一直持續(xù)到除了光男之外的人都醉翁翁的。
男達が大騒ぎしている一方、靜子は何度目か判らない溜め息をついていた。
男人們大喊大叫,而靜子無數(shù)次地嘆了口氣,不知道是第幾次了。
「――こうして鬼を退治した桃太郎は、おじいさんとおばあさんの許へ寶を持ち帰り、幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし」
“于是桃太郎擊退惡鬼后,帶著財寶回到老夫婦家中,過上了幸福的生活。故事就到此結束了。大功告成,大功告成?!?/p>
靜子が茶々と初を先頭に、女性陣全員に上演しているのは、彼女謹製の紙芝居である。
靜子帶領著茶々以及其他女性演員們,正在上演她自己制作的一本紙制圖畫書。
庶民向けに娯楽の提供と基本的な教養(yǎng)の習得、勧善懲悪(かんぜんちょうあく)のストーリーを選ぶことによる道徳心の向上を狙って試験的に作成したものだ。
為了向普通人提供娛樂和基本教育,以及通過選擇講述善惡分明的故事來提高道德水平,我們試驗性地制作了這個東西。
鮮やかな彩色が施された紙芝居の1枚に茶々が目を付け、靜子がそれを実演したところ、大人達も交じるほどの大好評を博し、延々上演を繰り返させられていた。
一張施以鮮艷彩色的紙偶劇引起了茶茶的注意,靜子表演后受到大人們的熱烈歡迎,反復演出至延長時間。
「私はそろそろ寢たいのですが……」
「我現(xiàn)在想睡覺了……」
「ならぬ! まだ他にも話はあるのじゃろう?」
"不是這樣的!還有其他的談話吧?"
濃姫と市の勢いに押し切られ、結局靜子は夜通し紙芝居を続ける羽目になった。
最終由于濃姬和市的勢頭,靜子被迫整夜繼續(xù)講紙片演出。