日語(yǔ)閱讀(二)
ペストが流行し、人々が飢えと死の恐怖におびえながら生活した第一小氷期の気候悪化期には、人類を救済する新たな精神世界の革命が引き起こされている。気候が悪化し、ペストが流行する中で、人間が自然の猛威に屈服させられたかに見(jiàn)えた時(shí)、自然の法則を探求し、自然を機(jī)械とみなし、自然を支配してその上に人間の王國(guó)を作ろうという、近代文明の原理となった思想が人々の共感をよんだ。
フランシス?ベーコン(一五六一~一六二六年)は、知は力であり、自然の上に人間の王國(guó)を作ることを提唱した。そしてルネ?デカルト(一五九六~一六五〇年)は、物質(zhì)と精神の二元論に立腳し、機(jī)械論的自然観を展開した。自然を機(jī)械とみなし、人間に都合のよいように征服し利用していく。そして「我思う、故に我あり」の有名な言葉に示されるように、唯一絶対的な存在は人間の自我であるとした。それは、ペストが荒れ狂い、寒風(fēng)が吹きすさぶ中で、薄暗い明かりのともる部屋の中で、追い詰められた人間が最後のよりどころとした言葉であったように私には思われる。だがこのデカルトの機(jī)械論的自然観と、ベーコンの自然支配の思想こそが、近代文明の発展させる原動(dòng)力となったのである。それは、紀(jì)元前一〇〇〇年の気候変動(dòng)を契機(jī)として引き起こされた一神教の誕生とともに、人類史上を席巻する重大な思想となった。
紀(jì)元前一〇〇〇年頃の気候悪化期に誕生した一神教と、それから二五〇〇年後の十七世紀(jì)の小氷期の気候悪化期に誕生したデカルトやベーコンの思想が結(jié)託して、この地球上に自然を支配し人間のみの王國(guó)を作る世界観を急速に広めた。そしてこの二つの思想が、現(xiàn)代の地球環(huán)境問(wèn)題を誘引する重要な牽引車でもあるのである。
二十一世紀(jì)、現(xiàn)代文明は自然と人間の共存という一點(diǎn)においてゆきづまった。その危機(jī)には、紀(jì)元前一〇〇〇年の気候寒冷期に誕生した一神教と、十七世紀(jì)の第一小氷期に誕生した機(jī)械論的自然観?人間中心主義が深い影を落としているのである。